日産 サクラのモータースペックや走行性能を紹介!軽自動車の範疇を超える強力なトルク【プロ徹底解説】
更新日:2024.09.09
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サクラは、日産が初めて軽自動車に投入したEVです。これまで日産が長年培ってきたEV技術を惜しむことなく投入して生まれたEVです。
そのサクラには、どのようなモーターが搭載されているのでしょうか。そのモーターのスペックと走行性能を解説します。
文・鈴木 ケンイチ/写真・PBKK
そのサクラには、どのようなモーターが搭載されているのでしょうか。そのモーターのスペックと走行性能を解説します。
文・鈴木 ケンイチ/写真・PBKK
日産 サクラのモーター:20kWhのバッテリーで47kW・195Nmのモーターを駆動
EVの走行性能の要となるのは、駆動用モーターと、そこに電力を供給するバッテリーです。サクラには20kWhのバッテリー(リチウムイオン電池)と駆動用のMM48交流同期モーターが搭載されています。
モーターの最高出力は47kW(64PS)/2,302~1,0455rpm、最大トルクは195Nm/0〜2,302rpmとなります。
モーターの最高出力は47kW(64PS)/2,302~1,0455rpm、最大トルクは195Nm/0〜2,302rpmとなります。
このサクラの最高出力47kWh(64PS)、最大トルク195Nmという数字は驚くべきものです。実のところ、軽自動車は業界で最高出力の自主規制が存在します。それが最高出力47kW(64PS)です。もちろん、サクラはその業界の規制値を守っています。しかし、最大トルクには規制値はありません。
そして、通常のガソリン・エンジンの軽自動車の最大トルクは、ターボ・エンジン車であっても100Nm程度。ターボのないエンジンでは、60Nmほどしかありません。それに対して、サクラの195Nmは、まさに規格外の大きさとなります。
そして、通常のガソリン・エンジンの軽自動車の最大トルクは、ターボ・エンジン車であっても100Nm程度。ターボのないエンジンでは、60Nmほどしかありません。それに対して、サクラの195Nmは、まさに規格外の大きさとなります。
たとえば、日産のミニバンであるセレナの2リッターのエンジン車の最大トルクが200Nmです。つまり、サクラは2リッター・エンジン車同等のトルクを備えているのです。
最高速は最高出力次第なので、サクラの高速域の走りは、普通の軽自動車とそれほど変わりません。ですが、低速域での加速力は、軽自動車ではなく、その2クラスくらい上と同等と考えてもいいでしょう。
最高速は最高出力次第なので、サクラの高速域の走りは、普通の軽自動車とそれほど変わりません。ですが、低速域での加速力は、軽自動車ではなく、その2クラスくらい上と同等と考えてもいいでしょう。
日産 サクラのモーター:満充電からの航続距離は180㎞
20kWhのバッテリーにおける、サクラの走行性能への影響は、主に航続距離の長さです。EVは、バッテリーの容量が大きければ大きいほど、一充電あたりの航続距離が長くなります。正直、今どきのEVとして、20kWhのバッテリー容量は最小クラスとなります。
それでも、サクラの一充電走行距離は180㎞(WLTCモード)を実現しています。電力量消費率、いわゆる電費は124Wh/㎞です。これは、1㎞走るのに必要な電力量を意味します。ですから、数字が少ないほど優秀となります。
これが、リーフの場合は155~161Wh/kmになり、より大きくて重いアリアの場合は、166Wh/km となります。サクラは小さくて軽いため電費に優れているのです。
これが、リーフの場合は155~161Wh/kmになり、より大きくて重いアリアの場合は、166Wh/km となります。サクラは小さくて軽いため電費に優れているのです。
日産 サクラのモーター:充電にかかる時間は
サクラの20kWhのバッテリーへの充電にかかる時間は、自宅の200W(3kW)のコンセントの場合は、バッテリー残量の警告灯から満充電まで8時間が目安とされています。外出先などで使う、急速充電器の場合、約40分で80%までが充電されます。
EVの航続距離は、道の勾配や気温、道の込み具合、走り方によって変化します。安心に走らせるという意味では、カタログ・スペックの6割くらいの感覚で使うのがよいのではないでしょうか。出かけるときは、充電の残量を常にチェックしながら走ることをおすすめします。
日産 サクラのモーター:e-Pedal Stepとドライブモード
サクラの走行性能を説明する上で、ぜひとも知っておいてほしいのがe-Pedal Stepの存在です。
いわゆる「eペダル」と呼ばれるもので、アクセルだけで加速だけでなく、減速もコントロールできるようになる機能です。アクセルを戻すことで、一般的なブレーキ力となる最大0.2Gの減速力を発生させます。
ちなみに、一程以上の減速力が発生すると、ブレーキ操作を行わなくてもストップランプは点滅して、後続車に減速していることを知らせてくれます。
いわゆる「eペダル」と呼ばれるもので、アクセルだけで加速だけでなく、減速もコントロールできるようになる機能です。アクセルを戻すことで、一般的なブレーキ力となる最大0.2Gの減速力を発生させます。
ちなみに、一程以上の減速力が発生すると、ブレーキ操作を行わなくてもストップランプは点滅して、後続車に減速していることを知らせてくれます。
このe-Pedal Stepを上手に使えば、アクセルとブレーキの2つのペダルを踏みかえることなく、アクセル・ペダルひとつで、走行のほとんどを行うことが可能となります。
ただし、完全停止まではできないので、信号などで停まるときはブレーキを踏む必要があります。また、クリープ機能があるので、アクセルを踏み込まなくても、ゆっくりと前進することも可能です。
e-Pedal Stepを使うときは、シフトノブの横にあるボタンを押して作動させます。
ただし、完全停止まではできないので、信号などで停まるときはブレーキを踏む必要があります。また、クリープ機能があるので、アクセルを踏み込まなくても、ゆっくりと前進することも可能です。
e-Pedal Stepを使うときは、シフトノブの横にあるボタンを押して作動させます。
日産初の軽自動車のEVであるサクラ。最高出力は、エンジン車の軽自動車と同じですが、最大トルクは2クラス以上も上。
そのため街中では、とても余裕をもって走ることができます。また、そのときも騒々しいエンジンの音や振動はありません。
非常にパワフルで、静かなモーターを積んでいるのがサクラの特徴と言えるでしょう。
そのため街中では、とても余裕をもって走ることができます。また、そのときも騒々しいエンジンの音や振動はありません。
非常にパワフルで、静かなモーターを積んでいるのがサクラの特徴と言えるでしょう。