三菱 eKクロスってどんなクルマ?2019年の発売から現在までにどのような進化をしたのか紹介【プロ徹底解説】

三菱 eKクロス EV

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現行型の三菱eKクロスは、2019年3月に登場しました。

eKクロスは、三菱自動車と日産自動車の合弁会社NMKVが企画・開発マネジメントし、新たな開発・生産プロセスのもと、プラットフォーム・エンジン・CVTといった主要コンポーネントを刷新した軽ハイトワゴンです。

文・写真/萩原 文博

※ 写真はeKクロス EV

萩原 文博|はぎはら ふみひろ

1970年生まれ。10代後半で走り屋デビューし、大学在学中に中古車情報誌の編集部にアルバイトとして加入。1995年より編集部員として編集作業に本格的に携わる。中古車の流通、販売店に精通し、「中古車相場師」として活動。2006年からフリーランスの編集者となり、中古車だけでなく、現在は日本で最も多くの広報車両を借り出して取材を行い、新車でもユーザー視点のバイヤーズガイドを中心に、人気車種の動向や流行りの装備の価値評価などを加味した、総合的に買いのクルマ・グレードの紹介をモットーとしている。

萩原 文博
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初代:現行モデル

初代:現行モデル

eKクロスは、アウトランダーやデリカD:5といった三菱のSUVのアイコンである「ダイナミックシールド」を採用したSUVと軽ハイトワゴンのクロスオーバーモデルです。

ブランドメッセージの“Drive your Ambition”を体現した、三菱車らしいSUVテイストのデザインと新たに採用したハイブリッドシステムによる低燃費で力強い走行性能が特長となっています。
従来車から65mm延長された2,495mmのロングホイールベースにより、快適なキャビンスペースを実現。特に、リアシートのニースペースは70mm拡大され、フロントシートを一番後ろに下げた状態でも足を組んで座れるほど広々としたスペースを確保しました。

また、リアシートの足元は、出っ張りのないフラットな空間を実現。乗り降りしやすいだけでなく、荷物も安定して置くことができます。
eKクロスに搭載されているエンジンは2種類。最高出力64ps、最大トルク100Nmを発生する660cc直列3気筒ターボと最高出力52ps、最大トルク60Nmを発生する660cc直列3気筒DOHCエンジンとなっています。

この2つのエンジンには最高出力2.7ps、最大トルク40Nmを発生するモーターを組み合わせた新型のハイブリッドシステムを採用しています。
組み合わされるトランスミッションは全車CVTで、M、G、Tの3グレードすべてで駆動方式は2WD(FF)と4WDを選ぶことができます。ハイブリッドシステムを採用したエンジンとCVTにより、燃費性能を向上させながら、より力強く滑らかな走りを可能としました。

加速時はバッテリーに蓄えた電力を利用し、モーターが駆動力をアシスト。減速時には電気エネルギーをリチウムイオンバッテリーへ効率的に充電します。
さらに車速が約13km/h以下になるとエンジンを停止させるオートストップ&ゴー[AS&G](コーストストップ機能付)を採用し、燃費性能はWLTCモードで16.8~21.2km/Lとなっています。
運転支援システムは、新たな機能を追加した予防安全技術「e-Assist」を採用しました。

従来車に搭載していた予防安全技術の衝突被害軽減ブレーキシステム[FCM]、踏み間違い衝突防止アシスト、車線逸脱警報システム[LDW]、オートマチックハイビーム[AHB]に加え、新たに車線逸脱防止支援機能[LDP]を設定し、全車「サポカーSワイド」に該当しています。

さらに、運転席&助手席のSRSエアバッグに加え、側面衝突時に肩から腰まで保護できる前席サイドエアバッグ、カーテンエアバッグを全車に標準装備しています。
さらにeKクロスには、三菱自動車初の高速道路同一車線運転支援技術「MI-PILOT(マイパイロット)」を設定。高速道路において車両側がアクセル、ブレーキ、ステアリング操作を支援することで、ドライバーのストレスや疲労を軽減し、ロングドライブをサポートします。
2019年12月にはターボエンジンを搭載した「T」をベースとした特別仕様車の「T Plus Edition」を設定しました。

このモデルは、 人気装備である、高速道路同一車線運転支援技術「MI-PILOT(マイパイロット)」と電動パーキングブレーキ、後方の視認性を高める「デジタルルームミラー(マルチアラウンドモニター表示機能付)」を標準装備。また、リアバンパーのシルバーアクセントをブラックとしています。
さらに、専用ディーラーオプションパッケージとして、「T Plus Editionコンプリートパッケージ」を設定。

パッケージ内容は、「フロントバンパーガーニッシュ(ブラックマイカ)」「テールゲートガーニッシュ(ブラックマイカ)」「サイドデカール(ブラック/シルバー)」とし、フロント・リヤをブラックに統一することで、eKクロスの精悍さを一層高めるとともに、SUVらしい外観をより引き立たせます。
2020年8月にeKクロスは一部改良を実施します。

変更のポイントは3項目で、1番目は、デバイスにミリ波レーダーを採用し、予防安全技術「e-Assist」に4つの機能を追加したことで、夜間の検知性能が向上したこと。

2番目は、運転席SRSニーエアバッグやリアシートベルトプリテンショナー機構及び非着用ウォーニング着座センサーの追加によってパッティブセーフティが向上したこと。

そして3番目は高速道路同一運転支援技術「MI-PILOT(マイパイロット)」の機能向上とヒルディセントコントロール[HDC]採用によるドライバーの負担軽減となっています。
2020年12月には、eKクロスGをベースとした特別仕様車の「G Plus Edition」を設定。

特別装備として、マルチアラウンドモニター(移動検知機能付)をはじめ、防眩ルームミラー(マルチアラウンドモニター付)を標準装備し、安全性を向上させているのが特長です。
2022年5月には軽自動車のBEV(バッテリー電気自動車)のeKクロスEVを導入しました。

eKクロスEVはeKクロス最上級モデルという位置づけとなっています。
eKクロスEVはガソリン車の軽ハイトワゴンeKクロスと同等の広々とした快適な室内空間と使い勝手の良さに、BEVならではの滑らかで力強い走りと圧倒的な静粛性、良好な乗り心地を実現。さらに先進の運転支援機能とコネクティッド技術による快適性と利便性を融合させています。
eKクロスEVに搭載されている最高出力64ps、最大トルク195Nmを発生する新開発のEVシステムは、レイアウトの最適化によって、ガソリン車と同様の広々とした快適な室内空間とともに、低重心化と理想的な前56:後44という重量配分を実現し、優れた操縦安定性と良好な乗り心地を実現しています。
満充電時の走行可能距離はWLTCモードで180kmと日常使いには十分な距離を達成。加えて、BEVならではの滑らかで力強い加速と圧倒的な静粛性を実現しています。
ガソリン車との違いは、安心感の高い走りを実現するグリップコントロールをはじめ、中支援機能の「マイパイロットパーキング」の採用。そしてSOSコールをはじめとした空調・充電などをアプリでリモート操作できるコネクティッド技術など先進機能を搭載しています。
2022年9月には、一部改良を実施しました。一部改良の内容は、ボディカラー展開の見直しです。

また、特別仕様車として、GとTに、従来はメーカーオプション設定としていた高速道路同一車線運転支援機能「マイパイロット」や、デジタルルームミラー(マルチアラウンドモニター付)、マルチアラウンドモニター(移動物検知機能付)など先進の安全・快適装備 を標準装備とした「T Premium」「G Premium」を設定しています。
三菱はハイトワゴンとしてeKワゴンとeKクロスという2モデルを販売しています。

先代までは、eKカスタムよりeKワゴンのほうが人気でしたが、三菱のSUVのアイデンティティであるダイナミックシールドを採用したeKクロスをラインアップすると、eKワゴンを凌ぐ人気となっています。

このeKクロスの最上級モデルとして登場したeKクロスEV。ヒットするのは確実で、三菱の中核車種となる実力をもっています。
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