日産 新型エクストレイルの良い点や欠点などを試乗レビュー【プロ徹底解説】

日産 エクストレイル

4代目に進化したばかりの日産 エクストレイル。

見た目だけでなく、クルマの骨格にあたるプラットフォームをはじめ、パワートレインのe-POWER、e-40RCEという電気4WDシステムと新開発の技術がてんこ盛りです。

その登場したばかりのエクストレイルを日産のテストコースで試乗しました。

文・写真/萩原 文博

Chapter
良い点
改善点

良い点

今回は短時間でしたが、19インチタイヤを装着したG e-4ORCEと20インチを装着したAUTECH e-4ORCEE 3列シートの2モデルに試乗することができました。

まず良い点ですが、第2世代に進化したe-POWER。加速フィールだけでなく静粛性の高さも絶品です。

可変圧縮機構を搭載した1.5L直列3気筒VCTターボエンジンは、エネルギーフローメーターを見なければ、いつエンジンが掛かったのかがわからないほど騒音と振動が抑えられています。また、第2世代となったe-POWERは車両重量が約1.9トンあるエクストレイルのボディをスムーズに加速させます。

加速時やブレーキを掛けた際に感じるのは、前後方向の揺れの少なさです。これは、e-4ORCEと呼ばれる4WDシステムによる効果で、駆動力配分を最適化することによりドライバーだけでなくすべての乗員が快適に移動することができます。

大きなボディですが、コーナリング時の身のこなしは非常にしなやかです。従来のエクストレイルと比べると高い質感にこだわっていますが、目に見えるインテリアの演出や外観デザインだけでなく、走りの質感も旧型モデルに比べると大幅な進化を遂げています。

走行安定性や静粛性などは国産ミドルサイズSUVの中ではトップの実力と言えるでしょう。今回は19インチと20インチタイヤの装着車を乗り比べることができたのですが、高速道路などでの走行安定性では差はないです。タイトなカーブを曲がる際のクルマの傾きの大きさに違いを感じました。

個人的にはタイヤ剛性の高い20インチタイヤのほうが、ハンドリングに対するコーナリング時の粘りやクルマの傾きの小ささなど印象が良かったです。

装着しているタイヤも20インチはミシュランのパイロットプライマシー4というかなりこだわりのタイヤです。このタイヤのパフォーマンスの高さも乗り味に大きな影響を与えていると思います。ぜひ、エクストレイルを購入するというのであれば、19インチと20インチを乗り比べてもらいたいです。

改善点

満を持して登場したエクストレイル。クルマの性能面において改善点は見当たりません。価格に対しても相当がんばったと思います。

ただし、エクストレイルの価格帯を安く見せるためとはいえ、エントリーグレードのSはプロパイロットも装着できないですし、インテリジェントBSI(後側方衝突防止支援システム)、BSW(後側方車両検知警報)、RCTA(後退時車両検知警報)もオプション設定もされていません。

ノートなどでも同様なのですが、せっかく優れた運転支援システムなので、全車標準装備としてもらいたいところです。売れ筋グレードはXと全部付きのGに集中するでしょうが、Xでもプロパイロットパーキングは装着できないなどややグレード構成にチグハグ感を感じます。

新型エクストレイルはS・X・Gの標準グレードに加えて、XをベースとしたエクストリームX・AUTECH。GをベースとしたAUTECH Advanced Packageが用意されています。

装備内容はベースモデルに準じていますが、内外装ともに専用パーツを装着しており、こちらのモデルを選んだほうがバリューは高いです。

しかも個人的にオススメな20インチタイヤはAUTECHしか設定されていません。Gにオプションで20インチタイヤが設定されると良いと思います。

萩原 文博|はぎはら ふみひろ

1970年生まれ。10代後半で走り屋デビューし、大学在学中に中古車情報誌の編集部にアルバイトとして加入。1995年より編集部員として編集作業に本格的に携わる。中古車の流通、販売店に精通し、「中古車相場師」として活動。2006年からフリーランスの編集者となり、中古車だけでなく、現在は日本で最も多くの広報車両を借り出して取材を行い、新車でもユーザー視点のバイヤーズガイドを中心に、人気車種の動向や流行りの装備の価値評価などを加味した、総合的に買いのクルマ・グレードの紹介をモットーとしている。

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