黒い車は猛暑で本当に“灼熱”になるのか?白い車との温度差は?【2025年最新・暑さ対策ガイド】
更新日:2025.08.05

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車の色は見た目の印象を大きく左右するだけでなく、真夏の車内環境や維持費にも影響を及ぼします。特に黒い車は「とにかく暑い」と言われがちですが、実際にはどの程度の温度差が生まれるのでしょうか。JAF(日本自動車連盟)などの実証実験によれば、炎天下での車内温度は黒い車が白い車を5℃以上も上回り、ボディ表面ではその差が15℃以上に達することも。そして、この“灼熱”状態はどのように軽減できるのでしょうか。
2025年の最新データと技術動向を踏まえつつ、黒い車と白い車の温度差の実態、効果的な暑さ対策、さらには燃費やリセールバリューへの影響まで徹底解説します。これから車を購入する方や、黒い車の暑さに悩むオーナーの方は必見です。
2025年の最新データと技術動向を踏まえつつ、黒い車と白い車の温度差の実態、効果的な暑さ対策、さらには燃費やリセールバリューへの影響まで徹底解説します。これから車を購入する方や、黒い車の暑さに悩むオーナーの方は必見です。
猛暑で黒い車は本当に高温になる? 白い車との温度差
多くの方が「黒い車は暑くなる」と聞いたことがあるでしょう。本当に黒いボディの車は、夏の炎天下で白い車よりも高温になるのでしょうか?実は答えは「YES」です。
黒い車と白い車を同じ条件で日光にさらすと、車内温度に5〜10℃前後の差が生じることがわかっています。例えば、気温35℃・炎天下で実施した実験では、4時間後に黒い車の車内最高温度は約57℃、白い車は約52℃に達しました。
一方、猛暑で有名な埼玉県熊谷市の検証では、黒い車内が70℃近くに達したとの報告もあります。さらに、別の整備工場での実験では黒い車の屋根は約70.2℃、白い車は59.6℃という結果が出ており、車内(天井内張り)の温度も黒が69.1℃、白が59.1℃と約10℃の開きがありました。
条件次第で差は異なりますが、黒いボディは白より格段に暑くなりやすいのは確かなのです。さらに黒い車は熱くなるスピードも速い傾向があります。
開始30分で黒い車内が約45℃に達し、白より早く温度上昇することが確認されています。猛暑日には、黒い車に乗る前にハンドルやシートが火傷しそうなほど熱く感じる──そんな経験をお持ちの方も多いでしょう。
黒い車と白い車を同じ条件で日光にさらすと、車内温度に5〜10℃前後の差が生じることがわかっています。例えば、気温35℃・炎天下で実施した実験では、4時間後に黒い車の車内最高温度は約57℃、白い車は約52℃に達しました。
一方、猛暑で有名な埼玉県熊谷市の検証では、黒い車内が70℃近くに達したとの報告もあります。さらに、別の整備工場での実験では黒い車の屋根は約70.2℃、白い車は59.6℃という結果が出ており、車内(天井内張り)の温度も黒が69.1℃、白が59.1℃と約10℃の開きがありました。
条件次第で差は異なりますが、黒いボディは白より格段に暑くなりやすいのは確かなのです。さらに黒い車は熱くなるスピードも速い傾向があります。
開始30分で黒い車内が約45℃に達し、白より早く温度上昇することが確認されています。猛暑日には、黒い車に乗る前にハンドルやシートが火傷しそうなほど熱く感じる──そんな経験をお持ちの方も多いでしょう。
黒い車が暑くなる科学的な理由
なぜ黒い車はそこまで熱くなってしまうのでしょうか?その秘密は色の持つ物理的特性にあります。
黒という色は可視光や赤外線など太陽光のエネルギーをほとんど吸収してしまう特性があります。太陽光を浴びた黒い車体は、光エネルギーを効率よく吸収し熱に変換するため、どんどん温度が上昇していくのです。
逆に白い色は光を反射する性質が強く、同じ日射条件でも光エネルギーがあまり吸収されません。
実際、ある実験データでは色ごとの日射吸収率は「黒:約0.61、白:約0.17」と報告されています。つまり黒は白の約3.5倍も太陽光を吸収しやすいわけです。
この違いが車体や車内の温度に大きく影響します。また、車のボディは一般に金属製(鋼板)ですが、黒いボディは太陽光で灼熱化した表面そのものが熱を蓄え、車内にその熱を放出するため、窓から差し込む光以外の要因でも車内温度を押し上げます。
要するに、黒=熱を吸収しやすい/白=熱を反射しやすいという色の科学的性質が、猛暑時の車内環境に直結しているのです。
黒という色は可視光や赤外線など太陽光のエネルギーをほとんど吸収してしまう特性があります。太陽光を浴びた黒い車体は、光エネルギーを効率よく吸収し熱に変換するため、どんどん温度が上昇していくのです。
逆に白い色は光を反射する性質が強く、同じ日射条件でも光エネルギーがあまり吸収されません。
実際、ある実験データでは色ごとの日射吸収率は「黒:約0.61、白:約0.17」と報告されています。つまり黒は白の約3.5倍も太陽光を吸収しやすいわけです。
この違いが車体や車内の温度に大きく影響します。また、車のボディは一般に金属製(鋼板)ですが、黒いボディは太陽光で灼熱化した表面そのものが熱を蓄え、車内にその熱を放出するため、窓から差し込む光以外の要因でも車内温度を押し上げます。
要するに、黒=熱を吸収しやすい/白=熱を反射しやすいという色の科学的性質が、猛暑時の車内環境に直結しているのです。
内装の色でも変わる?黒い内装はさらに高温に
ボディカラーだけでなく、車内の内装色も暑さに影響します。黒いシートやダッシュボード、ステアリングなどは光を吸収しやすく、直射日光を受けると驚くほど高温になります。
例えば黒い革張りのシートは夏場に表面温度が非常に上がりやすく、触れると火傷しそうなほど熱くなることもあります。さらに黒い内装の車は、一度こもった熱が冷めにくく、エアコンで冷やそうとしても白や明るい内装に比べ時間がかかる傾向があります。
その結果、乗車直後の不快感が増し、エアコンの負荷も大きくなりがちです。最近の車はフロントガラスにUVカット機能が備わっていたりしますが、側面の窓や内装への直射日光までは防ぎきれません。黒いダッシュボードやインテリアは紫外線や熱による劣化も起きやすいため注意が必要です。
実際、長年日光にさらされた車では、ダッシュボード上面が日焼けで色褪せたり、酷い場合ひび割れてしまうケースもあります。黒い内装だとこの「日焼け」が特に顕著で、ツヤが失われ白っぽく変色したり、硬化して脆くなるスピードが速まる傾向があります。
これは黒が紫外線や赤外線を吸収しやすく表面温度が上がりやすいため、塗装や樹脂パーツの劣化をより早めてしまうためです。対策として、フロントガラスだけでなくサイドにも断熱フィルム(スモークフィルム)を貼ったり、駐車中はサンシェードでダッシュボードへの日射を遮ることで、内装のダメージを軽減できます。
また、樹脂パーツ用のコーティング剤(UV吸収剤配合)を使っておくのも有効でしょう。内装は見えない部分ですが、過酷な暑さから守ってあげることで快適性と愛車の寿命を伸ばすことにつながります
例えば黒い革張りのシートは夏場に表面温度が非常に上がりやすく、触れると火傷しそうなほど熱くなることもあります。さらに黒い内装の車は、一度こもった熱が冷めにくく、エアコンで冷やそうとしても白や明るい内装に比べ時間がかかる傾向があります。
その結果、乗車直後の不快感が増し、エアコンの負荷も大きくなりがちです。最近の車はフロントガラスにUVカット機能が備わっていたりしますが、側面の窓や内装への直射日光までは防ぎきれません。黒いダッシュボードやインテリアは紫外線や熱による劣化も起きやすいため注意が必要です。
実際、長年日光にさらされた車では、ダッシュボード上面が日焼けで色褪せたり、酷い場合ひび割れてしまうケースもあります。黒い内装だとこの「日焼け」が特に顕著で、ツヤが失われ白っぽく変色したり、硬化して脆くなるスピードが速まる傾向があります。
これは黒が紫外線や赤外線を吸収しやすく表面温度が上がりやすいため、塗装や樹脂パーツの劣化をより早めてしまうためです。対策として、フロントガラスだけでなくサイドにも断熱フィルム(スモークフィルム)を貼ったり、駐車中はサンシェードでダッシュボードへの日射を遮ることで、内装のダメージを軽減できます。
また、樹脂パーツ用のコーティング剤(UV吸収剤配合)を使っておくのも有効でしょう。内装は見えない部分ですが、過酷な暑さから守ってあげることで快適性と愛車の寿命を伸ばすことにつながります
黒い車の暑さ対策(2025年最新グッズ&工夫)
サンシェード(フロントガラス用)
駐車時にフロントガラスに装着する日除けは基本中の基本です。アルミ蒸着シートなど銀色で反射率の高いサンシェードは直射日光を大幅にカットし、ダッシュボード周辺の温度上昇を抑えます。
近年はUVカット性能が向上したモデルも多く、使用するだけで車内温度を最大で約10℃低減できる製品も登場しています。フロントだけでなく、可能ならサイド用やリアウインドウ用のシェードも併用するとより効果的です。
近年はUVカット性能が向上したモデルも多く、使用するだけで車内温度を最大で約10℃低減できる製品も登場しています。フロントだけでなく、可能ならサイド用やリアウインドウ用のシェードも併用するとより効果的です。
窓を少し開ける・換気をする
炎天下では車内に熱がこもる「温室効果」が働くため、密閉しないことが重要です。駐車時に窓を2〜3cmだけ開けておくだけでも熱気のこもり方が大幅に違います。窓を約3cm開けておくと閉め切った場合に比べ車内最高温度が7℃低く、平均温度も5℃下がったとのデータがあります。
とはいえ、防犯上長時間の無人時は難しいため、最近ではソーラーパネル駆動の車載ファンも人気です。窓にはめ込む小型換気扇が太陽光で自動稼働し、エンジンを切った後も車内の熱気を排出してくれます。電源不要で燃費にも影響しないエコな対策として注目されています。
とはいえ、防犯上長時間の無人時は難しいため、最近ではソーラーパネル駆動の車載ファンも人気です。窓にはめ込む小型換気扇が太陽光で自動稼働し、エンジンを切った後も車内の熱気を排出してくれます。電源不要で燃費にも影響しないエコな対策として注目されています。
断熱フィルム(カーフィルム)
窓ガラスに貼るスモーク系フィルムで、紫外線・赤外線をカットするものです。車内の温度上昇を緩和しつつプライバシー保護にも役立つ一石二鳥のアイテムです。
貼り付けには専門業者の施工が望ましいですが、一度貼れば剥がさずに効果を発揮します。特に後部座席にお子さんが乗る場合、直射日光を防げるので快適性と安全性が向上します。
貼り付けには専門業者の施工が望ましいですが、一度貼れば剥がさずに効果を発揮します。特に後部座席にお子さんが乗る場合、直射日光を防げるので快適性と安全性が向上します。
冷却グッズの活用
冷却ジェルクッションやハンドルカバーも暑さ対策に有効です。ジェル入りのクッションをシートに敷けば、座った瞬間のヒヤッとした感触が得られお尻や背中のムレを軽減できます。
また駐車中にハンドルに被せる断熱カバーを使えば、握ったときの「あつっ!」という不快感を防げます。さらに、乗車前にシートや車内に吹き付けておくとひんやり感じる冷感スプレーも市販されています。ハッカの香りでリフレッシュ効果も期待でき、一手間で快適度が違います。
また駐車中にハンドルに被せる断熱カバーを使えば、握ったときの「あつっ!」という不快感を防げます。さらに、乗車前にシートや車内に吹き付けておくとひんやり感じる冷感スプレーも市販されています。ハッカの香りでリフレッシュ効果も期待でき、一手間で快適度が違います。
エアコンの効果的な使い方
車に乗り込んだら、まずドアや窓を全開にして熱気を逃がすのが鉄則です。その後エアコンを入れる際は、最初は外気導入モードでこもった熱い空気を排出し、しばらく走行してから内気循環に切り替えると効率よく冷やせます。
最近の車やEVではリモートでエアコンを事前作動できる機能もあるので、活用すれば乗車時には快適な温度にしておくことも可能です。
最近の車やEVではリモートでエアコンを事前作動できる機能もあるので、活用すれば乗車時には快適な温度にしておくことも可能です。
駐車場所の工夫
言うまでもなく日陰に停めるのが最善策です。屋根付き駐車場や地下駐車場を利用できる環境なら積極的に活用し、難しければ建物の陰や樹木の下など直射日光を避けられる場所を選びましょう。
最近はフロントガラスだけ覆う簡易な車用カバーも売られています。ボディ全体を覆うのは手間ですが、フロント部分だけでも覆えば車内への日射をかなり減らせます。
最近はフロントガラスだけ覆う簡易な車用カバーも売られています。ボディ全体を覆うのは手間ですが、フロント部分だけでも覆えば車内への日射をかなり減らせます。
最新技術:遮熱塗装や特殊カラーの効果
暑さ対策として、自動車メーカーも塗装技術の面からアプローチしています。特に話題となったのが、トヨタがプリウスで採用した「サーモテクトライムグリーン」という特別色です。
これは世界初の遮熱機能塗料で、塗料中に太陽の熱を吸収しにくい特殊粒子を混ぜ込むことでボディ表面の温度上昇を抑制する仕組みです。ディーラー担当者の話では、このライムグリーンは従来の白系ボディカラー以上に断熱性に優れており、真夏の屋外に2時間駐車する実験でも同じ白い車より車内温度が低く抑えられたそうです。
実際、炎天下に駐車後ドアを開けたときのムッとする熱気が大幅に軽減される効果が確認されています。このように塗装段階で熱を遮断できれば、黒や濃色であっても暑さを和らげられる可能性があります。2025年現在、市販車への採用例は限られていますが、将来的には「ボディカラーで温度をコントロールする」ことが一般化するかもしれません。
これは世界初の遮熱機能塗料で、塗料中に太陽の熱を吸収しにくい特殊粒子を混ぜ込むことでボディ表面の温度上昇を抑制する仕組みです。ディーラー担当者の話では、このライムグリーンは従来の白系ボディカラー以上に断熱性に優れており、真夏の屋外に2時間駐車する実験でも同じ白い車より車内温度が低く抑えられたそうです。
実際、炎天下に駐車後ドアを開けたときのムッとする熱気が大幅に軽減される効果が確認されています。このように塗装段階で熱を遮断できれば、黒や濃色であっても暑さを和らげられる可能性があります。2025年現在、市販車への採用例は限られていますが、将来的には「ボディカラーで温度をコントロールする」ことが一般化するかもしれません。
「遮熱塗装」をひと言でいうと…
色の見た目はそのままに、太陽の熱(赤外線)だけを効率よくはね返す、ハイテクなペンキのことです。
色の見た目はそのままに、太陽の熱(赤外線)だけを効率よくはね返す、ハイテクなペンキのことです。
黒い車 vs 白い車、どちらを選ぶべき?
夏の暑さ・駐車環境
屋外駐車が多く炎天下に車を置く機会が多い方は、やはり白系の方が車内環境は有利です。前述の通り黒は猛暑時に車内温度が上がりやすく、エアコンの効きにも差が出ます。特に小さなお子様や高齢者を乗せる場合、車内温度が少しでも低い方が安心です。
逆に、屋根付きガレージや地下駐車場を利用できる環境なら、黒でも問題は緩和されます。また、寒冷地で冬場に日照が少ない環境では夏ほど差は感じにくいでしょう。むしろ晴天時は黒の方が日射で車内が暖まりやすい利点もあります。
逆に、屋根付きガレージや地下駐車場を利用できる環境なら、黒でも問題は緩和されます。また、寒冷地で冬場に日照が少ない環境では夏ほど差は感じにくいでしょう。むしろ晴天時は黒の方が日射で車内が暖まりやすい利点もあります。
美観・お手入れ
黒は高級感があり引き締まって見える反面、汚れや小キズが非常に目立ちやすいデメリットがあります。洗車後すぐにうっすらホコリが積もっても黒だと目に付きますし、水垢や雨ジミも白い斑点となって浮き出ます。一方、白も泥はねや水アカが目立ちやすい色ではありますが、黒ほどではなく、小キズも比較的分かりにくい傾向です。
洗車の頻度をあまり増やしたくない方や青空駐車でホコリが積もりやすい環境なら、黒より白やシルバー系の方が美観を保ちやすいでしょう。黒い車を選ぶ場合は、こまめな洗車とワックス・コーティングで塗装を保護する「手間」をかける覚悟が必要です。逆に言えばその手間を惜しまなければ、漆黒のボディほど映えるものはなく、満足感は格別です。
洗車の頻度をあまり増やしたくない方や青空駐車でホコリが積もりやすい環境なら、黒より白やシルバー系の方が美観を保ちやすいでしょう。黒い車を選ぶ場合は、こまめな洗車とワックス・コーティングで塗装を保護する「手間」をかける覚悟が必要です。逆に言えばその手間を惜しまなければ、漆黒のボディほど映えるものはなく、満足感は格別です。
安全性・視認性
夜間の視認性という点では、黒い車は周囲から認識されにくいという声もあります(実際、統計的に車両カラーと事故率の関連性を指摘する研究もあります)。
夜間や悪天候時には黒は背景に溶け込みやすいため、早めのライト点灯やデイタイムランプの活用など注意が必要です。白い車は遠目にも認識されやすい色ですが、こちらも汚れでライトが曇っていたりすると台無しですので、いずれにせよ安全運転への配慮は欠かせません。
夜間や悪天候時には黒は背景に溶け込みやすいため、早めのライト点灯やデイタイムランプの活用など注意が必要です。白い車は遠目にも認識されやすい色ですが、こちらも汚れでライトが曇っていたりすると台無しですので、いずれにせよ安全運転への配慮は欠かせません。
リセールバリュー(中古価値)
一般的に日本の中古車市場では白と黒が依然として人気カラーの双璧です。車種によりますが、リセールを重視するなら極端に不人気な色を避け、無難な白・黒・シルバー系から選ぶのが定石でしょう。
白は法人需要もあり、高級車から軽自動車まで幅広く好まれる傾向があります。黒も高級感から根強い人気がありますが、前述の通り維持状態(塗装の光沢やキズの有無)で査定に差が出やすい色でもあります。黒い車を高く売りたいなら、日頃からのボディケアが価格に反映されると思っておきましょう。
白は法人需要もあり、高級車から軽自動車まで幅広く好まれる傾向があります。黒も高級感から根強い人気がありますが、前述の通り維持状態(塗装の光沢やキズの有無)で査定に差が出やすい色でもあります。黒い車を高く売りたいなら、日頃からのボディケアが価格に反映されると思っておきましょう。
炎天下での快適性を取るなら白、見た目の高級感や迫力を取るなら黒と言えます。
ただし昨今は特殊コーティングやフィルムなど後付け対策も充実していますから、「黒が好きだけど暑さやお手入れが不安…」という場合も、対策次第で快適に乗ることは十分可能です。要は色のメリット・デメリットを正しく理解し、納得して選ぶことが大切です。
「憧れの黒を綺麗に維持する手間を惜しまない!」という覚悟があれば黒は最高の選択肢ですし、「あまり神経質なケアはできない」という方には白や中間色がストレスなく付き合えるでしょう。
「憧れの黒を綺麗に維持する手間を惜しまない!」という覚悟があれば黒は最高の選択肢ですし、「あまり神経質なケアはできない」という方には白や中間色がストレスなく付き合えるでしょう。
豆知識:ボディカラーで燃費や航続距離にも差が出る?
黒い車は日射を吸収して温度が上がる分、冷房の使用量が増える可能性があります。実は、このエアコン使用量の差が燃費に影響を及ぼすことが研究で示唆されています。
米国カリフォルニアで行われた実験では、黒い車と太陽光を反射しやすい塗装の車で必要なエアコンの冷却能力を比較したところ、黒い車は銀色の車より約13%も強い冷却能力が必要(つまりエアコン負荷が大きい)という結果が出ました。この分析をもとに試算したところ、車体色を黒から反射率の高い明るい色に変えることで燃費が約1〜2%向上するとの報告があります。
わずか数%と思うかもしれませんが、クルマ全体で見れば無視できない差です。またエンジン負荷が減れば排出ガスの低減にもつながります。同様にEV(電気自動車)でも、エアコン使用による電力消費が減れば、その分、航続距離に余裕が生まれる可能性があります。炎天下で長時間駐車した際、白や銀の車は黒よりも車内温度の上昇が緩やかなぶん、走行開始直後のエアコンパワーを抑えられ、バッテリーの消耗を抑制できると期待されます。
もっとも、近年の車はエアコン効率も上がっているため差はごくわずかですが、「塵も積もれば山となる」でエコにつながる豆知識として覚えておいて損はないでしょう。
米国カリフォルニアで行われた実験では、黒い車と太陽光を反射しやすい塗装の車で必要なエアコンの冷却能力を比較したところ、黒い車は銀色の車より約13%も強い冷却能力が必要(つまりエアコン負荷が大きい)という結果が出ました。この分析をもとに試算したところ、車体色を黒から反射率の高い明るい色に変えることで燃費が約1〜2%向上するとの報告があります。
わずか数%と思うかもしれませんが、クルマ全体で見れば無視できない差です。またエンジン負荷が減れば排出ガスの低減にもつながります。同様にEV(電気自動車)でも、エアコン使用による電力消費が減れば、その分、航続距離に余裕が生まれる可能性があります。炎天下で長時間駐車した際、白や銀の車は黒よりも車内温度の上昇が緩やかなぶん、走行開始直後のエアコンパワーを抑えられ、バッテリーの消耗を抑制できると期待されます。
もっとも、近年の車はエアコン効率も上がっているため差はごくわずかですが、「塵も積もれば山となる」でエコにつながる豆知識として覚えておいて損はないでしょう。
航続距離とは…
一度の給油や充電で、車がどれくらいの距離を走れるかを示す目安のことです。
一度の給油や充電で、車がどれくらいの距離を走れるかを示す目安のことです。
まとめ
猛暑の中で黒い車が高温になる理由と対策について、最新のデータや知見を交えて解説しました。黒い車は見た目のクールさと引き換えに、夏場の車内環境では不利になりがちです。しかし、サンシェードや断熱フィルムなどの対策グッズ、さらにはメーカー開発の遮熱塗装技術の登場など、暑さを和らげる手段は年々進化しています。
ボディカラーの選択に正解・不正解はありませんが、それぞれの長所短所を知った上で対策を講じれば、真夏でもお気に入りの愛車とのドライブを快適に楽しめるでしょう。どんな色の車であっても、炎天下の車内温度は短時間で命に関わるレベルに達します。「黒いから危険」「白いから安心」と油断せず、万全の暑さ対策と安全意識で夏のカーライフを過ごしてください。
ボディカラーの選択に正解・不正解はありませんが、それぞれの長所短所を知った上で対策を講じれば、真夏でもお気に入りの愛車とのドライブを快適に楽しめるでしょう。どんな色の車であっても、炎天下の車内温度は短時間で命に関わるレベルに達します。「黒いから危険」「白いから安心」と油断せず、万全の暑さ対策と安全意識で夏のカーライフを過ごしてください。