車酔い防止完全ガイド:「運転してる人は車酔いしない」はホント?

車酔い

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車に乗ると気分が悪くなってしまう「車酔い」は、子どもから大人まで誰にでも起こり得る身近なトラブルです。せっかくのドライブや旅行も、車酔いで台無しになってしまってはもったいないですよね。車酔いの原因やメカニズムを正しく理解し、効果的な予防策や対処法を知っておけば、快適なカーライフを送ることができます。

本記事では、車酔いのメカニズムから予防法、子ども・高齢者への対策、酔ってしまったときの対処法、よくある誤解と真実、さらには面白い豆知識まで幅広く解説します。ぜひ参考にして、楽しいドライブを満喫しましょう。

CARPRIME編集部

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Chapter
車酔いのメカニズム(原因と症状)
車酔いを防ぐ代表的な予防法
体調を整える
適度な飲食
服装を工夫する
座席選びと姿勢
車内環境(換気・匂い)
心理面の対策
効果が期待できる食べ物・飲み物
酔い止め薬の活用
便利グッズの利用
子ども・高齢者の車酔い対策のポイント
子どもの車酔い対策
高齢者の車酔い対策
乗車中に酔いそう…そんなときの対処法
安全な場所に停車し、休憩する
酔い止め薬を服用する
ツボ刺激や体勢の工夫
視界を安定させる
氷や冷たいものでクールダウン
思い切って吐いてしまう
車酔いに関するよくある誤解とその真実
「運転している人は車酔いしない」
「助手席に座れば酔わない」
「空腹にしておけば酔わない」
「一度酔ったらもう治らない」
「酔い止め薬は眠くなるだけで効かない」
面白い豆知識Q&Aコラム:車酔いのトリビア
Q1: 犬や猫も車酔いするの?
Q2: 船酔いと車酔いは何が違うの?
Q3: 乗り物酔いしやすい人に意外と多い職業ってあるの?
まとめ:車酔いを防止して快適なドライブを!

車酔いのメカニズム(原因と症状)

車酔い(乗り物酔い)の主な原因は、体の平衡感覚の混乱です。人間の耳の奥にある三半規管という器官は、リンパ液の動きを通じて体のバランスや傾きを感知しています。車やバスなどに乗ると、加速・減速やカーブ、上下左右の揺れによって三半規管のリンパ液が激しく揺さぶられます。

その一方で、目で見える景色や体に伝わる感覚との間にズレが生じ、脳が「自分は動いていないのに景色だけ動いている」と混乱してしまいます。この感覚情報の不一致による脳の混乱が、自律神経を刺激して頭痛やめまい、吐き気といった乗り物酔いの症状を引き起こすのです。

ちなみに、乗り物酔いは医学的には「動揺病」とも呼ばれています。症状としては、顔面蒼白、冷や汗、唾液分泌の増加、胃のむかつき、吐き気、嘔吐などが典型です。個人差はありますが、一般的に上下の激しい揺れ(縦揺れ)の方が左右の揺れより酔いやすいと言われます。

また、大人よりも子どもの方が平衡感覚が敏感で頭が不安定なため酔いやすく、ペット(犬や猫)でも車酔いすることがあります。一方で、乳幼児は平衡機能が未発達なため酔いにくく、逆に高齢者も平衡機能の衰えにより酔いにくいとされています。

小学生~中学生頃が最も乗り物酔いを起こしやすい年代と言われています。もし大人になってから急に乗り物酔いしやすくなった場合は、念のため耳や脳の疾患がないか医師に相談すると安心です。

車酔いを防ぐ代表的な予防法

体調を整える

前日はしっかり睡眠をとり、寝不足や疲労が残った状態で乗車しないようにしましょう。疲労や睡眠不足は自律神経を乱し、酔いやすくなる原因です。風邪気味など体調不良のときも無理は禁物です。

適度な飲食

空腹でも満腹でも酔いやすくなります。車に乗る前は少量でも良いので何か軽く食べておくのがおすすめです。逆に食べ過ぎも禁物なので、おにぎり1個やバナナ1本程度の軽食が◎。乗車直前の暴飲暴食や、まったく何も食べていない状態は避けましょう

服装を工夫する

身体を締め付ける窮屈な服やきつい下着は血行を悪くし、酔いやすくなる一因です。ベルトやネクタイはゆるめ、リラックスできる楽な服装で乗車しましょう。

座席選びと姿勢

車ではできるだけ揺れの少ない席に座ります。一般的に車体の中央付近や進行方向に対面した席が酔いにくい席です。バスでは前方の席、船や飛行機でも中央に近い席を選ぶと揺れが和らぎます。また進行方向を向いて座り、なるべく遠くの景色を見るようにしましょう。前方遠くの一点(地平線や遠方の建物など)に視線を置くことで、三半規管と視覚情報のズレを小さくできます。

逆に近くの景色や車内のテレビ画面などを見ると景色が高速で流れ、目が刺激されて酔いやすくなります。頭を下に向けてスマホ操作や読書をするのも厳禁です。頭を下げると三半規管への揺れ刺激がダイレクトに伝わり、酔いやすくなってしまいます。

車内環境(換気・匂い)

車内は適宜換気して新鮮な空気を保ちましょう。エアコンの外気導入モードを使ったり、対角線上の窓を少し開けて風通しを良くすると効果的です。同時に、ガソリン臭や芳香剤の強い匂い、車内でのタバコや食べ物の匂いにも注意が必要です。例えばガソリンスタンドでの給油は、酔いやすい人が車外に出ている間に済ませる、車内で匂いの強い食品は食べない、といった配慮が有効です。酔いやすい人がいる場合は車内をこまめに換気し、空気を入れ替えて匂いやこもった空気をリセットしましょう。

心理面の対策

緊張や不安も車酔いの大きな誘因です。「自分は酔わない」と前向きに思い込むだけで酔いにくくなる人もいます。乗車前に「これを飲んだからもう大丈夫!」と酔い止め薬やキャンディなどをお守り代わりにするのも一つの手です(心理的な効果)。

子どもの場合、周囲の大人が「あなたは乗り物に弱いから心配だね」などと言うと本人が余計に意識してしまいます。逆に「大丈夫だよ、酔わないよ」と声をかけて安心させ、自信を持たせてあげましょう。車内では好きな音楽をかけたり、会話を楽しんでリラックスするのも効果的です。楽しくおしゃべりしているうちに目的地についていれば、酔う不安も忘れて快適に過ごせます。

効果が期待できる食べ物・飲み物

昔から「酔い止めに生姜」がよく知られています。ショウガに含まれる成分には胃の粘膜を落ち着かせ吐き気を抑える作用があり、生姜は天然の乗り物酔い予防薬と言われます。紅ショウガなど酢漬けの生姜でも効果があるそうです。また、梅干しも唾液の分泌を促して自律神経を整え、胸のむかつきを抑える働きがあります(酔う前に試す程度にしましょう)。

その他、ペパーミントにも胃の不快感を軽減する作用があるとされ、ミントガムを乗車前から噛み続けると酔いにくくなるという報告があります。飲み物では、炭酸水が胃腸や自律神経の調子を整えるため効果的です。逆にオレンジジュースなどの柑橘系ジュースは吐き気を誘発しやすいので避けましょう。

酔い止め薬の活用

市販の乗り物酔い止め薬(抗ヒスタミン剤など)は、自律神経の乱れや胃腸の働きを抑えて頭痛や吐き気を軽減する効果があります。特に長時間のドライブや、絶対に酔いたくない場面では薬の力を借りるのも有効です。酔い止め薬は出発30分前に服用するのが最も効果的とされています。商品によって効き目の持続時間や服用タイミングが異なるので、説明書をよく読み用法用量を守って使用してください。

最近の酔い止め薬は眠くなりにくい成分のものもありますし、「薬を飲んだから大丈夫」という安心感が不安を和らげる心理的効果も期待できます。なお、酔い止め薬は子ども用にシロップやドロップタイプなど飲みやすい形状のものも市販されています。小さなお子さんには年齢制限を確認した上で適切に使用しましょう。

便利グッズの利用

乗り物酔い対策グッズも色々市販されています。代表的なのが酔い止めバンド(リストバンド)です。手首内側にあるツボ「内関(ないかん)」を刺激することで自律神経の働きを整え、吐き気を抑える効果が期待できます。バンドがない場合でも、手首の内側(手首のシワから指3本分ひじ側の位置にある凹んだ部分)を親指でグッと押すと少し楽になります。長時間押さえるのは疲れるので、米粒大のビーズや硬貨を絆創膏で貼り付けて圧迫しても良いでしょう。最近では車酔い予防用の特殊なメガネも話題です。

フランスの自動車メーカー・シトロエンが開発した「シートロエン」というメガネは、フレーム部分の液体が揺れて人工的に水平線を作り出すことで視覚と平衡感覚のズレをなくし、乗り物酔いを95%の確率で防止できるとされています(デザインはかなりユニークですが…)。そのほか、酔い止め効果を謳ったアロマオイルや首に巻く冷却グッズなども市販されていますが、基本的な効果原理は上述の対策で網羅されています。

子ども・高齢者の車酔い対策のポイント

子どもの車酔い対策

「うちの子は車に乗ると毎回酔ってしまう…」と悩む親御さんも多いでしょう。子どもは大人に比べて平衡感覚が敏感で、しかも自分で車を運転して状況をコントロールすることができないため、どうしても酔いやすい傾向があります。特に学童期(小学校低学年~高学年頃)は乗り物酔いのピークで、小さい頃平気だった子が小学生になってから酔いやすくなるケースもあります。これは脳や三半規管の発達によって外部刺激に敏感になるためです。逆に3歳以下の幼児は平衡感覚自体が未熟なため酔いにくいというのは前述の通りです。

子どもの酔いを防ぐには、大人以上に事前準備と心理面のケアが重要です。

基本的な予防策(睡眠・食事・服装・換気・視線の工夫など)は大人と同じですが、加えて「酔うかも」という不安をできるだけ取り除いてあげることが大切です。車に乗る前に「今日は酔わないようにがんばろうね」などと声をかけるより、「楽しい旅になりそうだね!」と前向きな話題で気を紛らわせましょう。

好きなおもちゃやぬいぐるみを持たせて安心感を与えるのも良い方法です。また、できれば子どもを酔いにくい座席に座らせるようにします。視界が開けた助手席に大人が付き添って座らせるか(※法律上チャイルドシート使用年齢の場合は後部座席ですが、ある程度大きい子なら助手席も選択肢です)、後部座席なら進行方向が見える窓側かつ車の中心に近い席にしましょう。座高が低くて外が見えず景色の流れだけ感じると酔いやすいので、シートクッションなどで目線の高さを上げてあげるのも有効です。

移動中はこまめに休憩を取り、子どもの様子をチェックしましょう。長時間乗りっぱなしにせず、サービスエリアやパーキングで休息を挟むことでリフレッシュできます。休憩時に外で少し走り回ったり体を動かすと、三半規管の刺激がリセットされて効果的です。車内では動画視聴やゲームは避け、代わりに景色に関するクイズを出したりしりとりをしたり、子どもと会話して楽しむようにすると気が紛れて酔いにくくなります

どうしても車に乗ると酔いやすい子には、酔い止め薬を事前に飲ませることも検討しましょう。小児用の乗り物酔い薬は薬局で購入できますが、年齢や体重に応じた用量を守ること、眠気などの副作用に注意することが大切です。薬に頼りたくない場合、酔い止めバンドを子どもの手首につける、酔いにくいと言われるツボを親が押してあげる、といった方法もあります。

最後に、日常的に三半規管を鍛える遊びも効果があります。ブランコやシーソー、ジャングルジム、鉄棒での逆さ遊び、でんぐり返しなど、体のバランス感覚を養う遊びを普段から取り入れることで、乗り物での揺れに強くなると言われています。遊びながら楽しく「酔わない体づくり」ができると良いですね。

高齢者の車酔い対策

高齢の方で「昔は平気だったのに最近車酔いしやすくなった」という場合、いくつか原因が考えられます。

一般に、高齢者は平衡機能が徐々に衰えるため酔いにくくなる傾向があります。しかし個人差が大きく、持病や服用中の薬の影響、加齢による視力低下などでバランス感覚が乱れやすくなり、逆に酔いやすく感じる人もいます。また久しぶりに車に乗ったり、普段運転者だった人が乗客になると酔いやすさを感じるケースもあります。

高齢者の対策も基本は若い人と同じです。乗車前に体調を整え、無理のない旅程を組みましょう。特に高齢者は暑さ寒さによる体調変化や脱水に弱いので、車内の温度調節や水分補給に気を配ることも大切です。

高齢の方は我慢強く不調を訴えにくい場合もあります。周囲の同乗者が「ちょっと休みましょうか?」と声をかけ、休憩を促すことも大切です。サービスエリアで軽くストレッチしたり、新鮮な空気を吸う時間を取りましょう。万一酔ってしまったときのために、エチケット袋やタオルを車内に常備しておくと安心です。

乗車中に酔いそう…そんなときの対処法

安全な場所に停車し、休憩する

少しでも気分が悪くなってきたら、無理をせずサービスエリアや安全な路肩に車を停めてもらいましょう。車から降りて新鮮な空気を深呼吸し、水やスポーツドリンクで水分補給をします。

景色を眺めたり身体を伸ばしたりして、乱れた自律神経を落ち着かせます。時間に余裕を持って、完全に気分が回復するまでゆっくり休むのが大切で酔い止め薬を服用するす。「早く目的地に着かなくては」と焦ると余計に気持ち悪くなるので、休憩優先で先を急がないようにしましょう。

酔い止め薬を服用する

休んでも改善しない場合や、停車が難しい状況では酔い止め薬を飲む手もあります。酔ってからでも効果のある薬も市販されています(ただし酔う前に飲むより効果は落ちます)。

あらかじめ医師に処方してもらった薬があればそれを服用し、なければドラッグストアで購入できる一般薬を利用しましょう。吐き気が強い時は、水で服用できる液体タイプやOD錠(口腔内崩壊錠)などが飲みやすくておすすめです。

ツボ刺激や体勢の工夫

手首の内側にある「内関」のツボを強めに押して刺激すると吐き気が和らぐことがあります。市販の酔い止めバンドをつけている場合は外れや緩みがないか確認しましょう。また、可能であれば座席を倒して楽な姿勢で横になるのも効果的です。横になることで三半規管への刺激を減らし、症状の悪化を防ぎます。

足元や腹部の締め付けを緩め、体をリラックスさせてください。車内に冷房の風を入れて体をクールダウンさせるのも良いでしょう。さらに、窓を少し開けて風に当たると顔のほてりや気持ち悪さが軽減します。複数の窓を開けにくい場合はエアコンを外気導入モードに切り替えて換気しましょう。

視界を安定させる

シートをリクライニングできない状況では、できるだけ遠くの一点を見つめて視界情報を安定させます。反対に、スマホ画面を見たり近くの物に焦点を合わせるのは厳禁です。また、しっかりと目を開けることもポイントです。

実はまぶたを閉じてしまうと、まぶたの裏で視覚情報が遮断される反面、体の揺れだけを感じ取ることになるため余計な不安感が増す人もいます(眠ってしまえるならそれが一番ですが…)。可能なら窓から入る水平線や遠くの景色に意識を集中させ、脳の混乱を鎮めましょう。

氷や冷たいものでクールダウン

ユニークな対処法として、を口に含む方法があります。氷の「痛いほど冷たい刺激」が自律神経の揺らぎを抑えてくれる効果が期待できます。2〜3個の氷をできるだけ長く頬張り続けると良いとされます(子どもなら氷1個程度でOK)。冷たい飲み物をゆっくり飲むのも同様にクールダウンにつながります。

思い切って吐いてしまう

どうしても吐き気が収まらず耐え難い場合は、我慢せず吐いてしまった方が楽になることもあります。乗り物酔い自体は一時的な生理現象なので、吐いてしまえば多くの場合スッキリして症状は軽快します。車内で吐くときはビニール袋やエチケット袋を使い、周囲の人に声をかけて安全に対応してください。吐いた後は水で口をすすぎ、できれば再度少し休むと良いでしょう。

車酔いに関するよくある誤解とその真実

「運転している人は車酔いしない」

→ 半分本当で半分誤解です。

運転手は自分でハンドルやブレーキを操作し、常に前方の道路状況に注意を払っています。そのため「次に曲がる」「段差で揺れる」といった車の動きを自分で予測でき、平衡感覚の乱れが起きにくいのです。また、運転中は頻繁によそ見をしたり頭を動かすこともないので、三半規管への余計な刺激も少なく抑えられます。このような理由から運転手は酔いにくいのは事実です。

しかし「絶対酔わない」わけではありません。例えば極度の睡眠不足で運転しているときや、信号待ち中にスマホを長時間見てしまった場合などは、運転席でも酔う可能性はゼロではありません。また、自動運転車の普及により「運転席に座っていても何もしない状態」では一般の乗客と同じく酔いやすくなる懸念も指摘されています。つまり「運転そのものに集中している間は酔いにくい」というのが正確なところでしょう。

「助手席に座れば酔わない」

→ 誤解です。

助手席(前席)は後部座席より視界が開け揺れも少ないため、酔いにくいのは確かです。しかし絶対酔わないわけではありません。助手席に座っていても、例えば本を読んだりスマホを見続けたりすれば普通に酔いますし、車の揺れが大きければ気分が悪くなることもあります。

「助手席=安全地帯」ではなく、あくまで他の席よりマシという程度と考えましょう。ただし一般論としては、乗り物酔いしやすい人には助手席がおすすめなのも事実です。可能なら前に座らせてもらい、遠くの景色を見て過ごすようにしましょう。

「空腹にしておけば酔わない」

→ 逆効果です。

「胃に物が入っていない方が吐かないだろう」という考えから、何も食べずに乗車しようとする人がいます。しかし実際には空腹も酔いやすさを高める要因です。空っぽの胃に揺れ刺激が加わると胃酸が強く分泌されて気持ち悪くなりやすくなりますし、低血糖状態も自律神経を乱してしまいます。適度に胃に物が入っていた方が安定するので、乗車前には軽食をとっておきましょう。もっとも満腹も良くないので加減が大事です。

「一度酔ったらもう治らない」

→ 誤解です。

乗り物酔いは一種の慣れの面もあります。例えば毎日の通勤でバスに乗っているうちに平気になった、船に長く乗っていた漁師さんは船酔いしにくい、といった話があります。三半規管や脳が乗り物の動きに慣れてくると、徐々に酔いにくくなることは十分あり得ます。

ただし個人差が大きく、中には何年運転しても助手席に座ると必ず酔ってしまう人もいます。また「もう歳だから治っただろう」と過信するのも禁物です。大人になっても酔うときは酔いますし、前述のように高齢になってから再び酔いやすくなる場合もあります。乗り物酔いと上手につき合って克服していく姿勢が大切です。

「酔い止め薬は眠くなるだけで効かない」

→ 誤解です。

確かに昔の乗り物酔い薬は副作用で強い眠気を感じる成分が多く含まれていましたが、近年の薬は眠気を抑えたものや、吐き気止め成分を強化したものなど改良が進んでいます。酔い止め薬にはいくつかタイプがあり、抗ヒスタミン成分で平衡感覚のズレに鈍感にさせるもの、抗コリン薬で自律神経の混乱を鎮めるもの、中枢神経に働きかけ嘔吐中枢の興奮を抑えるものなどがあります。

要するに酔いの原因に対処する有効な成分がちゃんと入っており、単に眠らせてごまかしているわけではないのです。眠気の副作用が心配な人は、ノンストップで運転しないといけない場合などに備えて、薬剤師に相談しながら自分に合う酔い止めを探してみましょう。

面白い豆知識Q&Aコラム:車酔いのトリビア

Q1: 犬や猫も車酔いするの?

A: 実はします。

人間と同様、ペットの犬や猫も乗り物酔いを起こすことがあります。特に普段車に乗り慣れていないペットを長距離ドライブに連れて行くと、よだれを垂らしたり震えたりして酔うことがあります。ペットとドライブする際も、こまめに休憩を取ったりキャリーの中の環境を安定させてあげるなど配慮しましょう。人だけでなく家族であるペットの様子も気にかけてあげてください。

Q2: 船酔いと車酔いは何が違うの?

A: 基本的なメカニズムは同じです。

船酔い・飛行機酔い・VR酔い(最近話題の3D映像で酔う現象)など、すべて乗り物酔いの一種であり、「動揺病」という括りで説明できます。乗り物によって揺れ方が違うため、感じ方に差はあります。例えば船はゆったりとした縦揺れが続くため酔いやすく、飛行機は乱気流の上下動や閉鎖的空間による不安感で酔う人がいます。

車酔いしやすい人は他の乗り物でも酔いやすい傾向がありますが、逆に「車はダメだけど船は平気」という人もいます。これはその人の感覚特性や乗り物への慣れによるものです。どの乗り物も基本の酔い対策は共通なので、ぜひ本記事で紹介した対策を応用してください。

Q3: 乗り物酔いしやすい人に意外と多い職業ってあるの?

A: 明確なデータはありませんが、面白いエピソードとしてゲームクリエイターや映画監督には乗り物酔いしやすい人が多いと言われます。

常に画面や映像を見て細かい変化に敏感になっているためとも考えられます(俗説の域を出ませんが…)。実際に、3D酔いしやすいゲーム開発者が自分でテストプレイできず苦労する、といった笑い話もあるようです。とはいえ個人差が大きい話なので、一種の豆知識として捉えておきましょう。

まとめ:車酔いを防止して快適なドライブを!

車酔いは「耳で感じる揺れ」と「目で見る情報」のズレによって起こる現象です。

誰にでも起こり得ますが、事前の準備と工夫でかなり防げるものでもあります。乗車前には十分な睡眠をとり、適度にお腹に入れておき、リラックスできる服装で臨みましょう。乗車中は遠くの景色を眺め、適宜換気を行い、読書やスマホは控えてください。子どもや高齢者がいる場合は、席や環境により一層の配慮をし、こまめな休憩を心がけましょう。

酔い止め薬やバンドなどの便利なアイテムも積極的に活用してみてください。万一酔ってしまったら、迷わず休憩を取り、深呼吸・水分補給・ツボ押しなどで落ち着かせ、それでもダメなら早めに吐いてしまう方が楽になることもあります。「酔うかも…」と不安に思いすぎないことも大切です。前向きな気持ちと適切な対策で、きっと車酔いは克服できるはずです。

本記事で紹介した方法や知識を参考に、ぜひ車酔いを防止して快適なドライブを楽しんでください。楽しい旅の思い出は、酔わずに過ごせてこそ倍増します。しっかり対策して、快適なカーライフを送りましょう!

最後に、もしどうしても車酔いが改善しない場合や異常に頻繁に起こる場合は、耳鼻科や内科の医師に相談してみることをおすすめします。専門医の視点でアドバイスを受ければ、新たな対処法が見つかるかもしれません。皆さんのドライブが快適で楽しいものになりますように、願っています。🚙💨
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