中古車高騰とコロナの意外すぎるつながりとは?

車と電卓

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近年、中古車価格相場の高騰が続いています。もちろん、これまでも一部の車種で中古車価格が上昇することはありましたが、最近ではほとんどすべての車が以前に比べて高騰しています。そこにはいったいどんな理由があるのでしょうか?

吉田 恒道|よしだ つねみち

1980年代、大学卒業後ファッション・モード専門誌「WWD Japan」編集部勤務を皮切りに編集者としてのキャリアを積む。その後、90年〜2000年代、中堅出版社ダイヤモンド社の自動車専門誌・副編集長に就く。以降、男性ライフスタイル誌「Straight’」(扶桑社)など複数の男性誌編集長を歴任し独立、フリーランスのエディターに、現職。著書に「シングルモルトの愉しみ方」(学習研究社)がある。

吉田 恒道
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新車の納期が中古車価格に影響?

新車の納期が中古車価格に影響?

中古車価格の相場は、需要と供給のバランスによって決定されます。一般的には、中古車業界の繁忙期とされる2月から3月にかけて相場は上昇し、4月以降徐々に落ち着いていくとされています。

しかし、2021年に入った頃から中古車価格の高騰が顕著になり、2022年にはさらにその動きが加速しています。

その大きな要因となっているのは、世界中でまん延している新型コロナウィルスです。日本ではじめて緊急事態宣言が発令された2020年4月頃は、そもそも外出すること自体がはばかられており、さらには経済的な被害を負った人も少なくなかったため、新車はもちろん、中古車を購入しようとする人はそれほど多くありませんでした。

それが2021年に入ると、世界の一部の地域で経済活動再開の動きが見られるようになりました。その中で、新車の販売台数も回復傾向にありました。
しかし、その一方で、新車の生産や、新車に使用される部品の生産を行う工場が多い東南アジア諸国などでは、経済活動再開が思うように進まず、その結果、新車の需要に対して供給が遅れるといった事態が発生しました。

新車を購入しようとする人のなかには、いますぐに車が必要という人も少なくありません。そういった人が、本来は新車を検討していたけれど、納期を優先させるために中古車を選択するようになったことで中古車市場の需要が高まった結果、中古車相場価格の高騰が続くようになりました。

さらに最近では、半導体やワイヤーハーネスといった車に必須の部品の供給も遅れており、新車の納期はさらに長くなっています。新車の納期が短縮されない限り、現在のような中古車価格の高騰は今後も続いていくと見られています。
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