いま不人気の「セダン」…SUVやミニバンには無いそのメリットとは?

クラウン

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コンパクトカー(ハッチバック)やミニバン、SUVが全盛の昨今、昔のようにセダンを見かけることは少なくなりました。

かつては多くの車がセダンだった時代もある中で、なぜセダンは減少してしまったのでしょうか?

また、そもそもセダンのメリットはどこにあるのでしょうか?

吉田 恒道|よしだ つねみち

1980年代、大学卒業後ファッション・モード専門誌「WWD Japan」編集部勤務を皮切りに編集者としてのキャリアを積む。その後、90年〜2000年代、中堅出版社ダイヤモンド社の自動車専門誌・副編集長に就く。以降、男性ライフスタイル誌「Straight’」(扶桑社)など複数の男性誌編集長を歴任し独立、フリーランスのエディターに、現職。著書に「シングルモルトの愉しみ方」(学習研究社)がある。

吉田 恒道
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セダンは、4ドアスポーツカーに?

セダンは、4ドアスポーツカーに?

1990年頃までは、乗用車のほとんどがセダンもしくはセダンをベースにしたクーペやワゴンであり、各自動車メーカーが様々なセダンをラインナップしていました。

しかし、2021年の新車販売台数ランキングを見ると、上位50位の中にはトヨタのクラウンとカムリがランクインしているのみとなってしまっています。

その背景には、エンジンやトランスミッション、足回りなど様々な技術の進歩によって、小さなコンパクトカーでも十分なパワーを引き出せるようになったことや、全高の高いミニバンやSUVでも、高い走行性能を確保できるようになったことがあります。

その結果、セダンに比べてコンパクトかつ安価なコンパクトカー(ハッチバック)や、セダンよりも大人数乗車が可能なミニバンの人気が高まりました。さらには、現代的なデザインを持ち、コンパクトなものからフルサイズのものまでバラエティ豊かなSUVが台頭してきたことで、セダンは「中途半端」な存在となってしまいました。
そんなセダンですが、全高が低いことによる直進安定性やコーナリング性能の高さは、やはりほかのボディタイプに比べて大きな強みとなっています。つまり、走りの良さに関して言えば、やはりセダンが有利です。

もちろん、走りの良さだけを追求すれば、2ドアのクーペやスポーツカーのほうが適しています。しかし、実用性の面から2ドアを選びづらいという人は少なくありません。

そこで、スポーツカーに近い走行性能を持ちながら、4ドアの実用性も兼ね備えたセダンが注目されています。実際に、現在でも生き残っているセダンの多くは、スポーティーなイメージを重視しています。

このように、現在のセダンは「4ドアスポーツカー」という立ち位置へと変化してきているのです。
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