アウディとベンツは創業者が同じ?アウディの名前の由来を解説

アウディ

スタイリッシュなデザインと、独自の4WDシステムである「クワトロ」などに定評のあるドイツのプレミアムブランド、アウディ。近年、日本でも人気の高いアウディですが、そのブランド名の由来とはどのようなものなのでしょうか?

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元々は創業者の名前だった?

元々は創業者の名前だった?

メルセデス・ベンツやBMWと並んで、「ドイツ御三家」と呼ばれることもあるアウディは、日本はもちろん、世界中で人気のあるプレミアムブランドです。

日本では1967年に輸入されたのが初めてとされていますが、特に2000年代以降順調に販売台数を伸ばしています。

そんなアウディの起源となったのは、ホルヒという1898年に設立された自動車メーカーです。

当時、すでに創業していたベンツ(現在のメルセデス・ベンツ)で工場長を務めていたアウグスト・ホルヒ氏によって設立されたこの自動車メーカーは、1901年に第1号車を完成させます。アルミ製エンジンを採用するなど、ホルヒの自動車は先進的かつ高性能という評判を得ますが、創業者であるホルヒ氏はほかの経営陣との折り合いが悪く、1909年に会社を去ることになってしまいます。

その直後、ホルヒ氏は新たに自動車メーカーを立ち上げ、ふたたび「ホルヒ」の名を冠したモデルを製造します。しかし、ホルヒの経営陣から「ホルヒ」の名前を使用することの差し止めを求められ、裁判の結果、ホルヒ氏が新たに立ち上げた自動車メーカーでは「ホルヒ」の名が使えないことになってしまいました。

そこで、ホルヒ氏は、ドイツ語の「ホルヒ」と同様の意味を持つラテン語「アウディ」を新たな社名としました。これが、現在のアウディの起源となります。

ちなみに、ドイツ語の「ホルヒ」およびラテン語の「アウディ」は、日本語で「聞く(聴く)」を意味します。音声機器を意味する「オーディオ」も、ラテン語の「アウディ」に由来しています。

その後のアウディは、戦争の影響もあり一時的に乗用車の生産を停止しますが、1965年に復活しミドルクラスのセダンを中心にラインナップします。1980年代になると、独自の4WDシステムである「クワトロ」を開発し、さらにはモータースポーツでの活躍も相まって、現在のようなプレミアムブランドとしてのイメージを確固たるものとしていくことになります。

吉田 恒道|よしだ つねみち

1980年代、大学卒業後ファッション・モード専門誌「WWD Japan」編集部勤務を皮切りに編集者としてのキャリアを積む。その後、90年〜2000年代、中堅出版社ダイヤモンド社の自動車専門誌・副編集長に就く。以降、男性ライフスタイル誌「Straight’」(扶桑社)など複数の男性誌編集長を歴任し独立、フリーランスのエディターに、現職。著書に「シングルモルトの愉しみ方」(学習研究社)がある。

吉田 恒道