「BMW」実は略語!何の略か知ってる?

BMW logo, 1917

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BMWといえば、メルセデスベンツやアウディと並んで、日本国内でも有名なドイツの自動車メーカーです。

普段何気なく呼んでいるBMWという名前ですが、実はそれ自体が略語なのです。

吉田 恒道|よしだ つねみち

1980年代、大学卒業後ファッション・モード専門誌「WWD Japan」編集部勤務を皮切りに編集者としてのキャリアを積む。その後、90年〜2000年代、中堅出版社ダイヤモンド社の自動車専門誌・副編集長に就く。以降、男性ライフスタイル誌「Straight’」(扶桑社)など複数の男性誌編集長を歴任し独立、フリーランスのエディターに、現職。著書に「シングルモルトの愉しみ方」(学習研究社)がある。

吉田 恒道
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ドイツ語でバイエルン州のエンジン工場を略した名称

ドイツ語でバイエルン州のエンジン工場を略した名称

BMWとは、ドイツ語でバイエルンのエンジン工場を表す、“Bayerische Motoren Werke GmbH”(バイエリッシェ・モトーレン・ヴェルケ)のイニシャルを取ったものです。

これは、BMWのルーツがドイツのバイエルン州にあることと同時に、BMWが多くの用途に用いられたエンジンを製造していたことを示しています。

メルセデスベンツやアウディと並びドイツ御三家とも呼ばれ、日本国内でも大きな知名度を誇るBMWですが、その歴史は、南ドイツに位置するバイエルン州のミュンヘンで航空機エンジンを製造していた“Rapp Motorenwerke”(ラップ発動機製作所)が、1917年に社名をBMWに改めたことから始まります。

この頃、現在でもロゴとして用いられている、黒い外周円の中に青と白のカラーリングが互い違いに配色された、BMWエンブレムの原型が誕生しました。

その後、第一世界大戦後に締結されたベルサイユ条約によって、ドイツは軍用航空機のエンジン製造を禁止されてしまいます。そのため、BMWは業務を鉄道用のブレーキや内蔵モーターの製造に移します。
同時に、ベルリンにあったブレーキ製造会社のクノール・ブレムゼ社との協力が深まり、1920年には同社がBMW社の株式を過半数取得したことで、BMWの名前は一時的に歴史の表舞台から姿を消すことになってしまいました。

しかし、1922年にある投資家がクノール・ブレムゼ社の主要株主になったことから、BMWを買収します。買収されたのは、従業員・施設・業務全体に及び、本社を移転することでBMWの名前が復活することになったのです。

そうした紆余曲折を経て、1933年には初の自動車となるBMW 303が誕生しました。

現在でもBMWのシンボルとなっている特徴的なキドニーグリルや直列6気筒エンジンは、このBMW 303から受け継がれているBMWの伝統となっています。
BMWという名前は車名やブランド名であると同時に、BMWが歩んできた歴史と伝統そのものだといえるでしょう。
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