一定の速度以上でなっていたキンコン音…どうして今の車にはないの?

日産 セドリック 430(1979年~1983年) 4ドアH/T 280Eブロアム 1981年

過去、製造されていた車には、速度警告音発生装置が搭載されていました。

これは、速度超過をキンコンという音で知らせるものでしたが、20代や30代はその存在はおろか、音を聞いたことがある人はほとんどいないでしょう。

安全装備として優れているとも思われる速度警告音ですが、なぜ今の車に採用されていないのでしょうか。

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日本独自の規制だったことが原因

日本独自の規制だったことが原因

過去販売されていた車は、速度が80km/h程度から100km/hに達するとキンコンという警告音がなっていました。

これは、ドライバーに速度超過を知らせる速度警告音と呼ばれる音であり、1974年から1986年にかけて定められていた、当時の保安基準によって装着を義務付けられていたものです。

警告音を実際に聞いたことはなくても、漫画『頭文字D』の作中内で主人公が操るAE86がライバルとのバトル中に鳴らす描写があったことから、漫画の中だけで存在を知っているという人もいるかもしれません。

現在の車に速度警告音が採用されていない理由は、日本独自の規制だったことが原因だったといわれています。

貿易競争が激化しつつあった当時、車の性能を日本国内の法律に基づいた性能や装備に合わせて輸出を行うのは、海外メーカーにとっては障壁となります。

海外で製造された輸入車は、その国々の基準で製造された車となります。そのため、当然警告音を発する装置は装備されていません。

あくまで日本独自の基準で義務化されているという理由から、海外のメーカーは難色を示し、車検を含む認証作業に手間がかかるなどを理由に批判が集まったとされています。

結果的に速度警告音発生装置の装着を義務化していた法律は削除され、キンコンという音は消滅していきました。

もちろん、車自体の性能向上によって100km/hでの巡行も容易になったなどの理由も考えられるでしょう。

しかし、最も大きな原因は海外からの圧力だったのではとされています。

車の安全性能やドライバーの安全運転が求められる昨今、速度超過を知らせてくれる装置の存在は、無くしてしまうには惜しい存在だったといえるのではないでしょうか。