商業施設の駐車場にある一時停止や矢印…守らないと交通違反になる?

駐車場

大型のショッピングモールやホームセンターなどの商業施設の駐車場には、一時停止や右左折の方向を指示するための矢印がアスファルトに描かれ、場内の交通を規制しています。

公道だけではなく、いわば私有地である商業施設内に設置されている標識も、守らなければ交通違反や取り締まりの対象となるのでしょうか。

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法的な効力はない

法的な効力はない

結論から言えば、商業施設内に設置されている一時停止や右左折の矢印などには、法的な効力はありません。なぜなら、これらの標識や看板などは国土交通省や公安委員会が設置した本標識ではないため。

そもそも標識は本標識と補助標識に分けられており、更に本標識は場所や方角を示す案内標識、危険を促すための警戒標識、運転や駐車などに関する禁止事項や制限を示す規制標識、及び指示標識と細かく区別されています。

これらは、国土交通省が定めた区画線及び道路標示に関する命令の第一条にて規定されたものであり、標識の種類によって国土交通省や都道府県、自治体や公安委員会など設置者や管理者が異なります。

つまり、商業施設の駐車場内などはあくまで私有地であり、一時停止や右左折矢印は本標識や補助標識には該当しないため、法的な効力はないといえます。

しかし、商業施設内に設置されている標識類は、施設内外の交通の円滑化と安全に配慮したものです。

もし万が一、施設内の標識に従わずに事故を起こしてしまった場合、過失の割合が大きいと判断され、損害賠償負担の金額が大きくなる可能性があるとされています。

私有地であっても、商業施設の駐車場内では多くの人や車が行き来しています。安全のためにもしっかりと定められたルールを守りましょう。

吉田 恒道|よしだ つねみち

1980年代、大学卒業後ファッション・モード専門誌「WWD Japan」編集部勤務を皮切りに編集者としてのキャリアを積む。その後、90年〜2000年代、中堅出版社ダイヤモンド社の自動車専門誌・副編集長に就く。以降、男性ライフスタイル誌「Straight’」(扶桑社)など複数の男性誌編集長を歴任し独立、フリーランスのエディターに、現職。著書に「シングルモルトの愉しみ方」(学習研究社)がある。

吉田 恒道