純国産ホットハッチ!トヨタ GRヤリスの乗り心地をチェック!(4BA-GXPA16/5BA-MXPA12型)

トヨタ GRヤリス

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トヨタ GRヤリス(4BA-GXPA16/5BA-MXPA12型)は、2020年9月に発売されたばかりの3ドアハッチバックのスポーツカーです。

「FIA世界ラリー選手権」でも活躍し、優勝経験もあるハイパフォーマンスなクルマで、発売開始から高い人気を誇っています。

元々はコンパクトカーというやや変わった経歴を持つGRヤリスですが、乗り心地は一体どうなっているのでしょうか。

そこで今回は、GRヤリスの乗り心地と安全機能について詳しく解説していきます。

吉田 恒道|よしだ つねみち

1980年代、大学卒業後ファッション・モード専門誌「WWD Japan」編集部勤務を皮切りに編集者としてのキャリアを積む。その後、90年〜2000年代、中堅出版社ダイヤモンド社の自動車専門誌・副編集長に就く。以降、男性ライフスタイル誌「Straight’」(扶桑社)など複数の男性誌編集長を歴任し独立、フリーランスのエディターに、現職。著書に「シングルモルトの愉しみ方」(学習研究社)がある。

吉田 恒道
Chapter
トヨタ GRヤリスとはどんなクルマ?
トヨタ GRヤリスのフロントシートの乗り心地は如何に?
トヨタ GRヤリスのリアシートの乗り心地をチェック!
トヨタ GRヤリスの夜間の乗り心地をサポートする機能は?
トヨタ GRヤリスの乗り心地を支える安全機能を紹介!

トヨタ GRヤリスとはどんなクルマ?

GRヤリスは、「GAZOO Racing カンパニー」(以下、GR社)が手がけた3ドアハッチバッククーペのスポーツカーです。

GRシリーズでは2台目に相当しますが、先代のGRスープラがBMWとの共同開発であったのに対し、GR社単独で作られた非常に珍しいクルマとなっています。

実に13年ぶりのGR社単独開発ということで、登場時から注目を集めています。

当時ヴィッツという名前であった3代目ヤリスをベースに、「FIA世界ラリー選手権」出場のために作られたクルマでしたが、それを市販化するという従来の自動車業界では珍しい順番を踏んで市場に投下されたのです。

製造にあたっては数人のプロドライバーが関わり、テスト走行と研究を同時進行で行った面でも珍しいクルマといえるでしょう。
徹底的にモータースポーツ、ラリー選手権で勝つことを想定して作られた車であることがわかります。

販売開始に当たっては、トヨタ自動車の豊田章男社長自らがPR映像に出演するなど、トヨタを挙げての販売網獲得に力を入れたのです。

ベースとなったヤリスとはまったく別のクルマとしてラインアップされており、コンセプトもまったく違う点もポイント。

ハッチバックとして人気の高いヤリスが普段使いを想定した仕様になっているのに対し、GRヤリスはその出自からとにかく早く走ることを求められた生粋のスポーツカーなのです。

一部のメカニズムを除き、そのほとんどは別のものを採用している点からも、2台を同一車種として見ることはできないでしょう。

事実、トヨタの公式ホームページではヤリスとGRヤリスが別々で紹介されています。

トヨタ GRヤリスのフロントシートの乗り心地は如何に?

グレードにもよりますが、全モデルともにスポーツカー独特の包み込むようなシート形状をしていることから、非常に乗りやすいデザインに仕上がっています。

シートはファブリック、本革、もしくは合皮をメインにしており、通気性もよく長時間のドライブでも不快感を感じにくい仕様。そのうえ足回りも広めに確保されているため、操作も楽です。

運転席周りの機能はほぼステアリングホイール周辺とセンターコンソールに集中しており、ドライビングポジションを大きく崩すことなくシフトチェンジやオーディオ、ナビの切り替えができる点も魅力でしょう。

ドリンクホルダーはセンターコンソールに備え付けられているため、運転の邪魔になることもありません。また、身体の負担だけではなく目線移動も少なくなるように設計されているのが、GRヤリスの運転席の特徴です。

加えて計器類とナビが水平になっており、目線移動が最小限になるように工夫されています。

目的地までの道順や距離はメーター中心のディスプレイに表示されるだけではなく、ウインドシールドガラスにポップアップ形式で表示されるため、目線移動はほぼ必要ありません。

さらに、ナビと一体になっているディスプレイオーディオは音声でのコントロールも可能で、スマートフォンと接続していればディスプレイオーディオを介し、スマートフォンの操作も可能。

「オペレーターサービス」や「オペレーターサービス Plus」と組み合わせれば、クルマに乗っているときだけではなく、降りた後の航空券の手配やレンタカーの準備などもできるのです。

このように、GRヤリスのフロントシート(前席)の乗り心地は非常に快適で、インパネの使い勝手も抜群といえるでしょう。

トヨタ GRヤリスのリアシートの乗り心地をチェック!

GRヤリスのリアシート(後席)の乗り心地は、決して居住性が低く長時間座っていられないわけではありませんが、スポーツカーコンセプトのクルマゆえに、リアシートの機能性はそう高くないのが正直なところでしょう。

リアシートは6:4の独立可倒式を採用していますがリクライニング機構はなく、加えてスライド機構もないため、足回りの空間はフロントシートの位置に左右されるのです。

フロントシートが最後端にあっても窮屈さを感じるほど足回りが狭いわけではありませんが、天井が低いため圧迫感を感じる方もいるでしょう。

ヤリスベースのスポーツカーではあるものの、空気抵抗の低減などを目的として背がやや低く作られていることもあり、やや窮屈な印象を受けるかもしれません。

そもそもリアドアがない3ドアタイプなのでリアシートに乗り込むのも大変で、乗り心地以前に乗り込むのに苦労する方も少なくないでしょう。

シートの素材や形状はフロントシートと大きな差はありませんが、反面エアコンとの距離があるため夏場はかなり暑くなることが予想されます。

リアシートはお子さんを乗せることが多い場所なだけに、夏場の暑さ対策は必須。夏場の運転に向け、シガーソケットから電源が取れる扇風機などを取り付けた方が良いでしょう。

上記の点などを踏まえると、GRヤリスのリアシートはフロントシートに比べてかなり乗り心地は落ちますが、一般的なスポーツカーよりも居住性は高いといえそうです。

トヨタ GRヤリスの夜間の乗り心地をサポートする機能は?

GRヤリスにはスポーツカーながらも、乗り心地を支える機能や装置が多数搭載されています。

夜間に乗ることが多いオーナーのための装備も準備されており、乗り心地や安全性重視が叫ばれる昨今では大事な要素といえるでしょう。

まず、ヘッドライトは周囲からの視認性を高めるために3灯式になっており、万が一どれかひとつが玉切れを起こしても、視認性に問題がないようにできています。

悪天候時にはヘッドライトの補助をするLEDフォグランプが点灯し、夜間だけではなく悪天候時でも高い安全性を保障してくれるのです。

オートマチックハイビームは、夜間のドライバーの視認性を向上させるために機能してくれる優れもの。対向車を検知すると自動でロービームへと切り替え、対向車がいなくなるとハイビームに戻す役割を持っており、手動で切り替える必要はありません。

また、オプションでの購入が必要ではありますが、運転席周辺のイルミネーションもドライバーの安全な運転をサポートしてくれます。

ブルーに点灯するイルミネーションは、ドアオープンとともにブルーに点灯し、ドアクローズ後、徐々に減灯・消灯するような仕様になっているのです。

ドアが閉まったからと言っていきなり消灯にならず、徐々に消えていくので非常に便利な機能といえるでしょう。

走行中も優しいブルーのイルミネーションが足元を照らしてくれるため、ペダル位置の目視確認にも重宝すること間違いありません。

加えて、このイルミネーションはスイッチでON・OFFも可能なので、不必要な時は電源から切ってしまうこともできるのです。

このように、GRヤリスには車外だけではなく車内も明るく見やすく照らしてくれる、夜間の運転が多いオーナーにはありがたい機能がそろっています。

トヨタ GRヤリスの乗り心地を支える安全機能を紹介!

GRヤリスにはレベルの高い安全性能も搭載されており、ドライバーだけではなく同乗者を守るための装備が充実しています。

GRヤリスは軽量化を図りましたが、軽量化に伴うボディ剛性に不安を抱える方も多いかもしれません。しかし、GRヤリスにはそれらを補うための装備が随所に装備されています。

まず注目したいのが、プリクラッシュセーフティ。

この装備は全車標準搭載されており、歩行者や自転車との衝突を防ぐためにミリ波レーダーと単眼カメラが採用されているのです。

GRヤリスは、この2つの検知機能によって昼間も夜間も高い安全性を確立しているといえます。

機能が作動するのは10~80km/hと非常に広範囲で、一般道での走行時にはほぼ確実に動作し、衝突被害を抑える役割を果たすのです。

また、レーンキープアシスト機能も高く、車線の逸脱を感知するとブザーによる警告とともにステアリングを自動で操作して、走行車線を維持してくれます。

加えて、高速道路での安全性もレーントレーシングアシストによって高い水準で守られているのです。

特筆すべきは、ステアリング操作によってレーンの中央を常にキープしてくれる機能でしょう。レーンキープアシスト同様、電動でステアリングを操作することで微調整をしてくれます。

さらに、レーダークルーズコントロール機能により先行車に追随する機能もついており、長時間の走行でも安心してドライブを楽しむことができるようになっているのです。
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