免許の停止(免停)や免許の取り消し(免取)の処分はどのように行われるの?スケジュールと流れを解説

免停後、免許取り消し後はどんなスケジュール?

※この記事には広告が含まれます

重い交通違反を犯してしまうと、免許の停止(免停)免許の取り消し(免取)といった重い処分を受けなければなりません。

いずれもあまり受けたくはない処分ではありますが、自分の運転によって違反や事故を起こした場合、免れることはできないでしょう。

免許の停止と免許の取り消しは、どのような流れによって行われるのでしょうか。今回はそのスケジュールと工程を解説します。

吉田 恒道|よしだ つねみち

1980年代、大学卒業後ファッション・モード専門誌「WWD Japan」編集部勤務を皮切りに編集者としてのキャリアを積む。その後、90年〜2000年代、中堅出版社ダイヤモンド社の自動車専門誌・副編集長に就く。以降、男性ライフスタイル誌「Straight’」(扶桑社)など複数の男性誌編集長を歴任し独立、フリーランスのエディターに、現職。著書に「シングルモルトの愉しみ方」(学習研究社)がある。

吉田 恒道
Chapter
免許停止と免許取り消しの違いとは?
免停となる流れを詳しく紹介!
免許取り消しまでの流れとその後は?

免許停止と免許取り消しの違いとは?

まず大前提として、免許停止免許取り消しは全く違うものです。

免許停止とは、過去3年間を遡って、違反点数の累積が定められた基準を満たした場合に最低30日、最長180日間に渡って免許の効力をストップすること。

いわゆる、「免停」と呼ばれるものにあたります。

一方免許取り消しとは、公安委員会が下す行政処分のことであり、この処分自体が刑事責任を伴うものではないため、全科を負うことはありません。

しかし、非常に重い処分であることに変わりはなく、免許取り消しの処分を受けると免許を取得する以前の状態になってしまいます。

例えるなら、ロールプレイングゲームでレベル100だった主人公の勇者が強制的にレベル1の状態に戻されるようなもの。

免許がなくなってしまうということは、もちろんクルマを運転することはできず、またクルマを運転したければ、再度免許を取らなければなりません。

また、何らかの違反や事故を起こした場合以外にも、免許が取り消しになるケースもあります

それは運転に支障をきたすような持病を患っていたり、身体が安全にクルマを運転できないような状態になってしまったりした場合にも免許取り消しとなります。

さらに、アルコールや麻薬中毒患者であると判明した場合にも免許取り消しとなる点も覚えておくと良いでしょう。

免停となる流れを詳しく紹介!

免許停止となる期間は、違反点数の累積によってそれぞれ停止期間が割り振られており、6から8点が30日、9から11点が60日、12から14点が90日となります。

また、停止処分を受けた回数によって累積点数と免停期間は伸び、前述したように最長180日の処分を受けることになるのです。

通常、警察によって交通違反の取り締まりを受けて数週間で通知書が発送されます。

この通知書には意見の聴取通知書出頭要請通知書の2種類が存在しており、それぞれ内容が異なります。

まず意見の聴取通知書は、一度の違反によって期間が90日以上となるか、取り消し処分に相当すると認められた場合に送付される通知書のこと。

意見聴取に出席すると、即日で免許の停止となってしまうのです。

一方、出頭要請通知書は、違反点数が免許停止処分になるまで累積した場合に送付される通知書を示します。

出頭要請通知書には出頭しなければならない場所や日時が記載されており、出頭したその日から免許の停止となるのです。

免許取り消しまでの流れとその後は?

取り消しに関しては、仮に免許取り消しになるであろう違反や事故を起こしても、即刻取り消し処分を受けるわけではありません。

取り消し処分を受けるのは、免停処分の場合と同じく意見の聴取通知書が送付され、運転免許取り消し処分書が発送された後。

この書類が発行された時点で免許は効力を亡くし、一切クルマの運転をすることはできなくなるのです。

また、取り消し処分を受けると、一定期間は免許の再取得ができなくなります。

これを欠格期間といい、1年から10年の欠格期間が設けられている点も覚えておきたいポイントといえるでしょう。

運転免許の取り消し処分を受けた後、再び免許を取るには取り消し処分違反者講習を受ける必要があります。

この講習は、いわば取り消し処分を受けた人間の考え方を矯正するための講習であり、原則2日間で13時間の講習を受けなければなりません。

その後、再び免許を取得するには、一発免許か通常通り自動車教習所に通うという2つの方法があります。

運転によほど自信があれば、一発免許で取得した方がお金も時間も節約できます。

しかし、そうでなければおとなしく教習所に通って免許を取る方法がをおすすめでしょう。
免停を受けたら、免停期間中は運転することができず、免許取り消しを受けたら欠格期間を経て、再び免許を取り直すまで運転することができません。

そのような状況にならなくて済むように、普段から違反や事故には細心の注意を持って運転するようにすることが、自分や周囲の方を守る一番の方法なのです。

※2021年7月現在
【お得情報あり】CarMe & CARPRIMEのLINEに登録する

商品詳細