フォルクスワーゲン 6代目ポロのシートアレンジをチェック!後部座席はリクライニングできる?(3BA-AWDKL/AWDAD/ABA-AWCHZ型)

フォルクスワーゲン 6代目ポロ

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フォルクスワーゲン ポロは、1975年の初登場から愛され続けているコンパクトハッチバックです。

日本のみならず世界的に人気の高い1台で、同じフォルクスワーゲンのゴルフとよく比較されるクルマでもあります。

高い走行性能を誇ることで有名ですが、ハッチバックという特性上、室内空間の使い道も気になる所です。

特にシートアレンジには注目する方も少なくないでしょう。

そこで今回は、現行モデルのフォルクスワーゲン 6代目ポロ(3BA-AWDKL/AWDAD/ABA-AWCHZ型)のシートアレンジについて、詳しく解説します。

吉田 恒道|よしだ つねみち

1980年代、大学卒業後ファッション・モード専門誌「WWD Japan」編集部勤務を皮切りに編集者としてのキャリアを積む。その後、90年〜2000年代、中堅出版社ダイヤモンド社の自動車専門誌・副編集長に就く。以降、男性ライフスタイル誌「Straight’」(扶桑社)など複数の男性誌編集長を歴任し独立、フリーランスのエディターに、現職。著書に「シングルモルトの愉しみ方」(学習研究社)がある。

吉田 恒道
Chapter
フォルクスワーゲン 6代目ポロとはどんなクルマなの?
フォルクスワーゲン 6代目ポロの多彩なシートアレンジを紹介!
フォルクスワーゲン 6代目ポロの助手席のシートアレンジをチェック!
フォルクスワーゲン 6代目ポロのシートアレンジで車中泊はできるのか?
フォルクスワーゲン 6代目ポロのシートアレンジを支えるオプションを紹介!

フォルクスワーゲン 6代目ポロとはどんなクルマなの?

ポロは現行モデルが6代目にあたる、フォルクスワーゲンが誇るコンパクトハッチバックです。

1975年の登場以来、ゴルフのコンパクトサイズとしてその地位を守り抜いており、SUV全盛期の昨今でも人気の高いクルマでもあります。

ユーザーの60%が女性という少し変わった特徴を持っていますが、背景には取り回しのしやすさと使い勝手の良さが影響しています。

5代目ポロまでは、5ナンバーサイズの文字どおりコンパクトなハッチバックで、運転のしやすさが好評を博していました。

しかし、車体の小ささから積載能力が高くなく、一部のユーザーからは改善の声も上がっていたのです。

6代目ポロは3ナンバーになりサイズが大きくなったものの、極端に大きくなってしまったわけではなく、取り回しのしやすさはそのままになっています。

そして車体が長くなったことでリアシート(後席)の足回りや荷室(ラゲッジルーム)のスペースを増加させることに成功しました。

車体が大きくなった原因は、新たに採用されたプラットフォーム「MQB」の存在があります。

ハッチバック共通のプラットフォームであり、高さはやや低くなったものの、長さと横幅を拡大することに成功しました。

その結果、先代モデルよりもゆとりのある室内空間を実現できるようになったのです。

ラインアップは「TSI トレンドライン」「TSI コンフォートライン」「TSI ハイライン」「TSI Rライン」、そして「GTI」の5種類です。

「TSI Rライン」と「GTI」以外は1.0L エンジンで、ポロの標準的なモデルになっています。

「TSI Rライン」は1.5L エンジン、「GTI」は2.0L エンジンをそれぞれ搭載しており、標準モデルとはまた違った走りを楽しむことができるのも魅力的でしょう。

フォルクスワーゲン 6代目ポロの多彩なシートアレンジを紹介!

シートアレンジが非常に便利な点も、ポロの魅力といえるでしょう。

ポロはコンパクトハッチバックなので荷室のスペースは狭くないものの、SUVほどの大きさはありません。

車体の大きさからもSUVほどの車載性はないのはわかりますが、もう少しスペースが欲しい場合もあるかもしれません。

そんなときこそ、ポロのシートアレンジが効果を発揮するのです。

リアシートは6:4分割可倒式シートを採用しており、必要に応じて倒し分けることができます。

それほどスペースを必要としない場合は助手席側のリアシートを倒し、広いスペースが欲しい場合は運転席側のリアシートを倒せば空間を作り出すことができるのです。

全体で倒せば1,125L という大容量スペースが生まれるため、普段の買い物などで困ることはないでしょう。

荷室だけでも351L の容量がありますが、4倍弱に広がるスペースは使わない手はありません。

シートアレンジで出来上がる空間は床面がフラットのダイブダウン形式なので、荷物を選ぶことなく載せることができます。

リアゲートからそのまま載せることもできますが、リアドアを使って横から荷物を載せることもできるため利便性は抜群です。

スライドドアではないのでリアドアを解放できるスペースは必要ですが、荷物を載せるのに一苦労するということはないでしょう。

多少背の高い荷物も縦向きに置くことはできますが、ハッチバックゆえに高さに制限があるため、長尺物を載せるときには横向きになるものを載せるようにすると良いでしょう。

フォルクスワーゲン 6代目ポロの助手席のシートアレンジをチェック!

ポロの助手席はスライド・リクライニングはできるものの、リアシートと同じように倒し切ることはできません。

リアシートのシートアレンジだけでは載らない長尺物を載せる場合は、助手席を最前面までスライドさせて前向きにリクライニングをすることで、多少のスペースを確保することができます。

とはいえ、あくまでも気休め程度であることはいうまでもなく、リアシートに比べると実用性にかけてしまうのは仕方がないといえます。

しかし、だからといってまったく汎用性が利かないわけではありません。

ポロはあくまでもハッチバックであり、リアシートをアレンジしただけでは載せることができない背の高い荷物もあるうえ、フラットな空間ではあるものの高さが生まれるわけではないので、横倒しできない荷物には対応しきれない可能性も考えられます。

シートアレンジは万能ではなく、荷物を選んでしまうのが欠点です。

しかし助手席をシートアレンジすることで生まれる、本来ニークリアランス(足元空間)であったスペースを活用すれば、ある程度高さのある荷物にも対応できるようになります。

ニークリアランスのあった場所から天井までの高さは約1,300mmと非常に高く、観葉植物などの横倒しにできない長尺物もそのまま載せることができるでしょう。

あくまでも助手席に人が乗らない場合に限りますが、非常に便利な機能といえます。

さらに運転席側でも同じようにアレンジはできますが、あまりおすすめはしません。

助手席側同様、運転席もスライドで最前面に持っていく必要があり、ドライビングポジションが大幅に変わってしまう可能性があるからです。

荷物が積めることも大事ですが、一番は安全運転ができることが大前提なのはいうまでもないでしょう。

無理をしない荷物の積み方になるよう、工夫が必要なのです。

フォルクスワーゲン 6代目ポロのシートアレンジで車中泊はできるのか?

シートアレンジでフラット空間が生まれるとなれば、気になるのは車中泊の可否でしょう。

ポロはコンパクトハッチバックですが、車中泊はできないことはありません。

条件は付きますが、ほかのハッチバックと比べると快適なスペースができるため、おすすめできないことはないのです。

まず、寝室スペースを確保するにはリアシート全部をダイブダウンさせる必要があり、普通のシートアレンジ同様、ヘッドレストを外す必要はありません。

その後助手席側のシートを最前面にスライドさせ、リクライニングで前倒しにすることで寝室空間が誕生します。

運転席側でもできますが、ステアリングホイールの関係で助手席ほど広い空間ができない点は注意が必要でしょう。

また、シートアレンジを駆使することで生まれる全長は約1,700mmほどと広く、標準的な男性1人が横になれるだけのスペースがあります。

コンパクトハッチバックでこの大きさの空間を作り出すことができるクルマは意外に少なく、ポロのプラットフォーム変更に伴う恩恵ともいえそうです。

大人1人が一泊する程度であれば、何ら問題なく使えるでしょう。

しかし、ひとつだけ問題点があります。

それは、シートアレンジをしてスペースはできるものの、寝心地は確保されていない点です。

当たり前と言えば当たり前の話なのですが、もしポロで車中泊をする場合は、マットレスなどがあったほうが良いでしょう。

併せて、リアシートと助手席のあいだにできる空間を埋めるためのクッションがあればしっかりと足を伸ばすことができますが、荷物の収納スペースとして使うこともできます。

積極的におすすめできるかと言われれば多少疑問は残りますが、車中泊はできないレベルではないのです。

フォルクスワーゲン 6代目ポロのシートアレンジを支えるオプションを紹介!

ポロはあくまでもコンパクトハッチバックのため、シートアレンジを駆使して1,125L の大空間が生まれるとはいえ、載せられない荷物があることも事実です。

幅広い活躍ができるポロをさらに活躍させるためには、オプションの有無が大きく影響するでしょう。

中でも特に役に立つオプションとしておすすめなのが、天井に取り付けることができる「ルーフバー」です。

アタッチメントを使えばスキー板やロードバイクを載せることもでき、ポロの車内には別のものを載せることができるようになります。

また、どうしても車内に荷物を載せられる余裕がなければ、「ルーフバー」に取り付けられる「ルーフボックス」を使えば解決するのです。

3種類の大きさが用意されており使い勝手もさまざまですが、付けておいて損はないでしょう。

車中泊を検討している場合に取り付けておきたいのが、センターコンソール後方に取り付け可能な「USBデバイス充電ソケット」

ひと口分のUSBポートがあり、スマートフォンやタブレットの充電ができるほか、2.0Aまで対応可能なので、この範囲までの電力で使えるUSB機器はすべて使えると思って問題ありません。

車中泊で使うアイテムが充電式である場合、非常に重宝するオプションになること間違いありません。
ポロのシートアレンジと車中泊の可否について、詳しく説明してきました。

コンパクトハッチバックという部類に含まれますが、そのポテンシャルは高く、ほかのコンパクトハッチバックよりも幅広い使い道ができることがわかりました。

SUVと比較すると見劣りしてしまうものの、コンパクトにアウトドアを楽しみたい方には魅力的な1台ではないでしょうか。

オプションを選択することでさらに活躍の幅が広がるポロは、今後も仕様変更がされるでしょう。

進化する過程が楽しみな1台ともいえます。

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