新車から購入して初めて3年以上乗り続けることになったフォルクスワーゲン・ポロ(6C型)はまさに生活にジャストフィットする車だった

フォルクスワーゲン・ポロ 木谷宗義

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フォルクスワーゲン・ポロ(6C型)を新車で購入したのは、2015年の暮れのこと。それから3年半が経ち、それまで「いろいろなクルマに乗ってみたいから」と2~3年ごとに乗り換えてきた筆者にとって“初めて3年以上乗ったクルマ”となった。では、ポロのどんなところが気に入っているのか? 購入時から振り返って、その魅力を伝えてみようと思う。

文/写真・木谷宗義
Chapter
「TSI+DSG」のフォルクスワーゲンに乗ってみたい
高級車と比べても遜色ない乗り心地
不満に思う部分はフルモデルチェンジで改善された
必要に迫られない限りは乗り続けたい

「TSI+DSG」のフォルクスワーゲンに乗ってみたい

このクルマを購入する前、ポロよりさらに小さなフォルクスワーゲン、UP!に乗っていた。特段、フォルクスワーゲンが好きだったわけではない。その昔、ルノー・トゥインゴに乗っていた筆者は、UP!のミニマムかつプリミティブなキャラクターに魅せられたのだ。 

取り回しのよさや、その小さなボディからは想像もできない高いスタビリティ、シンプルな内外装はとても気に入っていたのだが、UP!に日々、接するうち「フォルクスワーゲンの世界をもっと見てみたい」という思いが芽生えてきた。具体的には、ダウンサイジングターボの「TSI」エンジンと、デュアルクラッチトランスミッション「DSG」の組み合わせだ。それに、AセグメントのUP!では荷室の狭さなどに不便を感じることも増えていた。そこでポロに乗り換えることにした。

ゴルフではなくポロを選んだのは、5ナンバーサイズのコンパクトなボディに魅力を感じたから。グレードは、1.2L「TSI」エンジンを搭載し、当時ほかの車種ではまだ採用例のなかったACC(アダプティブクルーズコントロール)が装備された「コンフォートライン アップグレードパッケージ」。1.4Lのスポーティな「ブルーGT」にも惹かれたが、1.2Lでも充分にパワフルだったし、ザ・ビートルと同じトフィーブラウンというボディカラーが気に入って、このグレードを選んだ。

高級車と比べても遜色ない乗り心地


ポロの良いところを一言で表せば、「クラスを超える質感」にある。内外装の雰囲気や質感、走行性能、装備、実用性……とあらゆる部分でそう感じる。特に走りに関わる部分は、フルモデルチェンジが実施され旧型となった今でも、ライバルたちに劣っていないと思う。

1.2L「TSI」エンジンの出力はわずか90psだが、低回転からターボが効くおかげで街乗りでは「1.8Lぐらいあるのでは?」と感じさせてくれるほどパワフル。DSGの変速もスムーズだし、7速もあるため高回転まで回す必要もなく、静かにクルマを走らせる。この静粛性の高さも、質感を感じさせる一因だ。


乗り心地のよさも、コンパクトカーとは思えないほど良く、荒れた路面もバタバタすることなく走る。価格が数倍する高級車に乗ったあとこのクルマに帰ってきても遜色がないどころか、「むしろ、こっちの方がいいのでは?」と思うこともあるほど。「コンフォートライン」の名の通りコンフォートに徹していて、変にスポーティな味付けにしていないのがいいのだろう。

装備の面では、「アップグレードパッケージ」という上級グレードを選択したため、オートライト、オートワイパー、コーナリングランプ、パドルシフトと至れり尽くせりだ。グレード選択の決め手のひとつとなったACC(アダプティブクルーズコントロール)は、再発進こそしないものの停止まで対応するタイプで、大雨でもしっかり動作する頼もしい装備。このクルマにしてから高速道路はほとんどACCを使って走るようになった。クルマが変わると運転のスタイルも変わるのだ。


ちなみに燃費は、ACオフの街乗りで12~16km/L、ACオンだと10~14km/L、ACCに任せて高速道路をのんびり走れば20km/Lを少し超えるといったところ。1.0LのUP!とほとんど変わらない燃費に、「TSI+DSG」のすごさを感じている。

不満に思う部分はフルモデルチェンジで改善された


3年半ほどポロに乗ってきて、不満を感じたことはほとんどない。強いて言えば、左ハンドルベースの設計のため運転席のペダルレイアウトが若干窮屈なことと後席空間が狭いことだが、これらはすべてコンパクトなボディゆえ仕方のない部分とも言える。それも、どちらもフルモデルチェンジでボディが拡幅された改善されたから、いまさら不満というべきことでもないだろう。それよりも今どき珍しくなった5ナンバーサイズのコンパクトなボディがうれしい。


輸入車というとトラブルを心配されるが、ほぼノートラブルだ。唯一のトラブルは、接触不良か何かでパドルシフトが効かなくなったことだが、保証で対応してくれた。ディーラーの対応もとてもよく、「長く乗りたい」と思われてくれる理由のひとつとなっている。

必要に迫られない限りは乗り続けたい


このクルマを手放すときがくるとしたら、大きなクルマが必要になったときだろう。実際のところ去年、子どもが生まれコンパクトなポロでは手狭になっていて、ミニバンにしようか……と思うこともある。とはいえ、できる限り乗り続けたいというのが、正直な気持ち。そうそう、ここまで走りや使い勝手の話ばかりしてきたけれど、コンパクトカーなのに堂々として落ち着いた雰囲気のスタイリングもとても気に入っている。新車レビューなどでよく「飽きのこない○○」という表現が使われるが、ポロはまさに「飽きのこないクルマ」だと思う。ポロとの暮らしはまだまだこれからだ。

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