スバル 初代BRZの特別仕様車まとめ!走りに特化したレース仕様車も(DBA-ZC6/4BA-ZC6型)

スバル 初代BRZ特別仕様車

スバル 初代BRZ(DBA-ZC6/4BA-ZC6型)は、2012年~2020年まで製造・販売されていたスポーツカーです。

トヨタ 86と共同開発されたスポーツカーとして有名で、販売目前となった2代目の関心の高さからも初代BRZの人気の高をもうかがい知ることができるでしょう。

8年にわたる歴史の中で特別仕様車もいくつか発表され、中には途中から正規ラインアップに加わったモデルもあるのです。

そこで今回は、BRZの特別仕様車の特徴をじっくり紹介していきます。

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スバル 初代BRZ RA レーシング(2013~2017)【新車価格:286万8,000円~291万1,880円】
スバル 初代BRZ tS(2013・2015)【新車価格:366万4,500円~407万1,000円】
スバル 初代BRZ tS GTパッケージ(2013)【新車価格:429万4,500円~437万3,250円】
スバル 初代BRZ プレミアムスポーツパッケージ(2013)【新車価格:303万4,500円~320万2,200円】
スバル 初代BRZ STI スポーツクールグレーカーキエディション(2017)【新車価格:353万1,600円】

スバル 初代BRZ RA レーシング(2013~2017)【新車価格:286万8,000円~291万1,880円】

BRZに初めて設定された特別仕様車は「RA レーシング」でした。

2017年までは継続して販売されていた「RA」をベースにしたレース用架装を施されていたモデルで、2018年以降は「RA」に代わって正規ラインアップに加わりました。新車価格は消費税の関係で発売された年によって異なりますが、286万8,000円~291万1,880円です。

レースで使われたブレーキを市販用車にアレンジしてあるのが大きな特徴で、デフも標準仕様のBRZとは違うトルセンLSD(リミテッド・スリップ・デフ)を採用しており、走りに鋭さを増しています。

あくまでもレース仕様のクルマにだけついているもので、「RA レーシング」には特別に搭載されたのです。

他にも空冷式オイルクーラー4点式シートベルト6点式ロールケージも採用しており、そのままサーキットに持ち込んで高い走行性能を味わうことができます。

排気量等には大きな差はないものの、あくまでも走ることに特化しているためインテリア(内装)に特別感はない点は注意しましょう。

スバル 初代BRZ tS(2013・2015)【新車価格:366万4,500円~407万1,000円】

2013年に初めて登場したBRZの特別仕様車が「tS」です。

2015年にも再度登場したこのモデルは、走りに特化させたコンプリートカーでもありますが、2015年以降は発表されておらず、現在はなかなか手に入らないクルマです。

新車価格は2013年モデルが366万4,500円~374万3,250円、2015年モデルが399万円~407万1,000円となっています。

ベースとなったのは「STI」の愛称で知られるスバルテクニカルインターナショナルが手掛けたクルマで、「STI」のコンプリートカーという立ち位置で登場しました。

500台の限定生産で、ドライブシャフトの大型化や専用ニュー二ングが施されたフレキシブルパーツにより高い走行性能をいかんなく発揮できるようになっています。

また、ブレーキもブレンボ製に変わり、制動機能もさらに向上しているのもポイントです。さらに18インチの専用アルミホイールSTI製フロントアンダースポイラーも装備されており、高い走行性能を実現することに成功しているのです。

インテリアにも力が入れられており、各所に「tS」のオーナメントやスティッチが施されています。

2015年モデルは300台限定で、2013モデルとの大きな違いはあまりありません。限定カラーのサンライズイエローが設定されたのは2015年モデルのみでしたが、2015年を最後に「tS」の発表はありませんでした。

2代目BRZで復活する可能性もあるかもしれないので、今から続報が楽しみな豪華モデルともいえます。

スバル 初代BRZ tS GTパッケージ(2013)【新車価格:429万4,500円~437万3,250円】

2013年に「tS」と同時に250台の限定生産で販売されたのが、「tS」のさらに上位にあたる「tS GTパッケージ」です。

「tS」と違い発売されたのは2013年の1度きりでしたが、特別なBRZとしてファンから歓迎された1台でもあり、新車価格は429万4,500円~437万3,250円に設定されていました。

「tS」と同じく「STI」が手がけた特別仕様車ですが、一部の装備が違うひとつ上のグレードだと思えば問題ないでしょう。

ハンドリングの快適さは「tS」と同様に追求されており、市販のBRZにはない軽快な走りを楽しめます。

フロントアンダースポイラーもついており、とにかく走ることだけに特化している点は「tS」と同等といって良いでしょう。

「tS」との大きな違いはリアスポイラーがドライカーボン製であること、ブラックで塗装された18インチ専用アルミホイールを採用していること、そしてレカロ製バケットタイプフロントシート(前席)を採用している3点です。

特にフロントシートの差は大きく、「tS」よりもさらに乗り心地を良くした1台であるといえるでしょう。

価格の違いはトランスミッションがAT(オートマチック・トランスミッション)かMT(マニュアル・トランスミッション)かの違いで、それ以外の違いはなく、ボディーカラーは4色のラインアップで展開されました。

限定生産台数250台ということもあって人気のモデルでしたが、2013年1回きりの登場でそれ以降の登場はありません。

スバル 初代BRZ プレミアムスポーツパッケージ(2013)【新車価格:303万4,500円~320万2,200円】

「プレミアムスポーツパッケージ」は、2013年12月に発売されたBRZの特別仕様車です。

2014年4月にも同名の特別仕様車が発売されていますが、こちらは消費税改定に伴う価格変更の関係なので、値上がりしたわけではありません。

とはいえ新車価格は、2013年時点では303万4,500円~311万3,250円、消費税変更後の2014年は312万1,200円~320万2,200円となっており、少々高く感じる方もいるかもしれません。

ベースとなったのはBRZの最上級グレードである「S」で、インテリア・エクステリア(外装)に上質感を加えた「大人のスポーツカー」をコンセプトに販売されました。

ドアミラーカバーとアルミホイールがブラックで塗装されたエクステリアに変更され、エクステリアの佇まいにさらに磨きをかけています。

インテリアでは市販モデルでは採用されていないタンレザーをシートやドアアームレストに採用しており、質感を向上させています。

スティッチにはモスグリーンが採用されるなど、通常のレッドのステッチとは違う、落ち着いた雰囲気のインテリアになっています。

また、メーターバイザーにはアルカンターラやサテンシルバーによる加飾も施され、コンセプトどおりの「大人のスポーツカー」を目指しました。

採用されたSTI製のアイテムも各所に配置されており、スポーツカー好きにはたまらない1台に仕上がっています。

ボディーカラーはクリスタルブラック・シリカ、ダークグレー・メタリックなどの落ち着いたカラーリングのほか、ライトニングレッドといった派手目な色も設定されました。

唯一のメーカーオプションであるサテンホワイト・パールも設定され、計6色をラインアップ

残念ながら2014年の価格変更以降、新しい「プレミアムスポーツパッケージ」の販売はありませんでした。

スバル 初代BRZ STI スポーツクールグレーカーキエディション(2017)【新車価格:353万1,600円】

BRZ最後の特別仕様車が、2017年10月に発売された「STI スポーツクールグレーカーキエディション」です。

初代BRZとしては最後の特別仕様車であり、以降は市販車のみの販売になりました。

「STI スポーツクールグレーカーキエディション」は限定100台の数量限定で販売され、新車価格は353万1,600円です。

ベースとなったグレードはスポーツ仕様の「STI スポーツ」であることはいうまでもないでしょう。

実はこの年に初めてBRZのラインアップに「STI スポーツ」が加わりました。

それを記念して、「STI スポーツ」のMT車限定で製造されたのです。

大きな特徴は「STI スポーツ」とまったく同様で、独自開発のフレキシブルVバーやフレキシブルドロースティフナーフロントを採用している点でしょう。

また、本来17インチのホイールを採用しているBRZからインチアップした18インチの専用アルミホイールも採用され、タイヤも専用のハイパフォーマンスなものを使用しています。

専用チューニングが施されたSACHSダンパーとコイルスプリングで、さらに走りに特化した1台になっているのです。

「STI スポーツクールグレーカーキエディション」は、市販モデルの「STI スポーツ」にはないボディーカラー「クールグレーカーキ」を施されたクルマでした。

インテリアカラーは「STI スポーツ」と同じですが見た目のインパクトが強烈であり、非常に高い人気のもと販売されました。

ここまで、BRZの特別仕様車を紹介しました。

長年にわたり発売されたものや、1回限りの販売で終了してしまったものなどさまざまですが、どれも工夫を凝らした魅力的な1台であったことがわかりました。

まもなく販売開始となる2代目BRZにも、ゆくゆくは特別仕様車が登場するでしょう。

どのようなクルマが登場するのか、本記事を参考に予想を立てるのも面白いかもしれません。

吉田 恒道|よしだ つねみち

1980年代、大学卒業後ファッション・モード専門誌「WWD Japan」編集部勤務を皮切りに編集者としてのキャリアを積む。その後、90年〜2000年代、中堅出版社ダイヤモンド社の自動車専門誌・副編集長に就く。以降、男性ライフスタイル誌「Straight’」(扶桑社)など複数の男性誌編集長を歴任し独立、フリーランスのエディターに、現職。著書に「シングルモルトの愉しみ方」(学習研究社)がある。

吉田 恒道