車のリコール制度って何?導入の経緯は?
更新日:2024.09.09
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度々メディアなどで取り挙げられる自動車のリコール問題。
クルマに何か欠陥があったんだな…となんとなく認識している方はいても、制度の詳しい内容について知らない方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、クルマに関するリコールとはどのようなものなのか解説します。
クルマに何か欠陥があったんだな…となんとなく認識している方はいても、制度の詳しい内容について知らない方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、クルマに関するリコールとはどのようなものなのか解説します。
車のリコールとは?
リコールとは、クルマの設計や製造を行う段階で、性能や安全確保、環境に与える影響が国土交通省が定めている道路運送車両の保安基準に適合しない場合に行われる改善措置のことです。
自動車メーカー側は、国土交通省に不適合の状態や原因等を国土交通大臣に届け、早期改善を図ることが義務付けられています。
この義務に反して自動車メーカーが改善措置を怠った場合、道路運動車両法の第109条の4と第111条が適用され、懲役1年以下と300万円以下の罰金、さらに2億円以下の法人罰金が課せられることになるのです。
この罰則には段階があり、リコールが必要なのに実施されない場合、国土交通大臣はリコールの勧告を行います。
自動車メーカーが、この勧告に従わない場合リコールの内容が公表され、それでもリコールが実施されなければリコール命令が出されます。
リコール命令が出されたにも関わらず、自動車メーカーが命令に違反したり、届け出を行わずに市場で内密に改善措置を行ってしまうと、前述した罰則が適用されることになるのです。
これはリコール隠しとも呼ばれるもので、過去には2002年に発生した三菱のトラック事故や、全世界で1億台に影響を与えたタカタのエアバックリコールなど、重大かつ大規模なリコール隠しの事案が発生したこともあります。
自動車メーカー側は、国土交通省に不適合の状態や原因等を国土交通大臣に届け、早期改善を図ることが義務付けられています。
この義務に反して自動車メーカーが改善措置を怠った場合、道路運動車両法の第109条の4と第111条が適用され、懲役1年以下と300万円以下の罰金、さらに2億円以下の法人罰金が課せられることになるのです。
この罰則には段階があり、リコールが必要なのに実施されない場合、国土交通大臣はリコールの勧告を行います。
自動車メーカーが、この勧告に従わない場合リコールの内容が公表され、それでもリコールが実施されなければリコール命令が出されます。
リコール命令が出されたにも関わらず、自動車メーカーが命令に違反したり、届け出を行わずに市場で内密に改善措置を行ってしまうと、前述した罰則が適用されることになるのです。
これはリコール隠しとも呼ばれるもので、過去には2002年に発生した三菱のトラック事故や、全世界で1億台に影響を与えたタカタのエアバックリコールなど、重大かつ大規模なリコール隠しの事案が発生したこともあります。
車本体以外にも適用されるリコール制度とは?
リコール制度はクルマの車体本体だけでなく、チャイルドシートやタイヤなど後付けされる装備についても適用されます。
市場に流通している後付け装置は、不具合が発生すると製作者やメーカーによって自主的な回収措置が取られてきました。
しかし事故を先んじて防止し、改善措置が迅速に行われることを目的として、2004年の1月から正式にリコールの対象となったのです。
市場に流通している後付け装置は、不具合が発生すると製作者やメーカーによって自主的な回収措置が取られてきました。
しかし事故を先んじて防止し、改善措置が迅速に行われることを目的として、2004年の1月から正式にリコールの対象となったのです。
タイヤやチャイルドシートは、一般的に誰でも自由に取り付け交換できるものであり、流通量も多い製品。
そのため、これら2つは「特定後付装置」とされており、市販されている製品についてはチャイルドシートやタイヤメーカーが直接リコールを行っています。
また、自動車を製造する際に初めから純正部品などとして組み込まれている後付装置に関しては、自動車メーカーがリコールの届け出を行う制度となっているのです。
そのため、これら2つは「特定後付装置」とされており、市販されている製品についてはチャイルドシートやタイヤメーカーが直接リコールを行っています。
また、自動車を製造する際に初めから純正部品などとして組み込まれている後付装置に関しては、自動車メーカーがリコールの届け出を行う制度となっているのです。
車のリコール制度の始まりは?
日本国内でクルマのリコールが始まったのは、1969年のこと。
当時はまだリコールという言葉は使われておらず、国土交通省が定めた自動車型式指定規則の一部を改正した制度でした。
この制度が定められたのは、クルマの交通が発展し始めていた昭和40年代初頭にて、構造や製造上欠陥があるクルマが社会問題として認知され始めていたというバックボーンがあります。
リコール制度については日本は諸外国に大きく遅れを取っており、いち早くリコール制度を取り入れていたアメリカより、欠陥を公表することが迅速な回収・改善に効果的だとの見解が明らかにされていました。
その後、平成7年には自動車メーカーが負うべき責任の所在を明らかにするため、リコール勧告や罰則等の規定を盛り込んだ道路運送車両法を施行。
平成15年になると、より強い権限を持つリコール命令を導入すると共に罰則の強化が行われるようになりました。
さらに、平成16年になると改正道路運送車両法が施行され、後付装置としてタイヤとチャイルドシートもリコールの対象範囲に。
2年後の平成18年には道路運送車両法に技術的な検証も付与され、リコールは今の形になったのです。
当時はまだリコールという言葉は使われておらず、国土交通省が定めた自動車型式指定規則の一部を改正した制度でした。
この制度が定められたのは、クルマの交通が発展し始めていた昭和40年代初頭にて、構造や製造上欠陥があるクルマが社会問題として認知され始めていたというバックボーンがあります。
リコール制度については日本は諸外国に大きく遅れを取っており、いち早くリコール制度を取り入れていたアメリカより、欠陥を公表することが迅速な回収・改善に効果的だとの見解が明らかにされていました。
その後、平成7年には自動車メーカーが負うべき責任の所在を明らかにするため、リコール勧告や罰則等の規定を盛り込んだ道路運送車両法を施行。
平成15年になると、より強い権限を持つリコール命令を導入すると共に罰則の強化が行われるようになりました。
さらに、平成16年になると改正道路運送車両法が施行され、後付装置としてタイヤとチャイルドシートもリコールの対象範囲に。
2年後の平成18年には道路運送車両法に技術的な検証も付与され、リコールは今の形になったのです。
ここまで、クルマのリコール制度について詳しく紹介してきました。
クルマも、究極的には一介の工業製品に過ぎません。
そのため、全てのクルマを完璧に何の欠陥もなく作り上げるのは物理的に不可能なのです。
そのような場合に活躍するのがリコール制度、及び自動車メーカーや国土交通省の指導に。
さまざまな制度や指導のもと、クルマは一定の安全や性能を担保することが可能となっているのです。
※ 2021年7月現在
クルマも、究極的には一介の工業製品に過ぎません。
そのため、全てのクルマを完璧に何の欠陥もなく作り上げるのは物理的に不可能なのです。
そのような場合に活躍するのがリコール制度、及び自動車メーカーや国土交通省の指導に。
さまざまな制度や指導のもと、クルマは一定の安全や性能を担保することが可能となっているのです。
※ 2021年7月現在