最近のスポーツカーでよく聞こえるバブリングって何?
更新日:2024.09.09
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最近のスポーツカーなどでアクセルオフしたときに聞こえる「バンバン」という音はバブリングといい、よく耳にする言葉でもあります。
バブリングはレーシングカーのアフターファイヤーのようにも聞こえることから、スポーティーな雰囲気を演出してくれます。
マフラーからの騒音規制も強化される中、注目を浴びるバブリングとはどんなものなのか、メリットはあるのかなど詳しく見ていきましょう。
バブリングはレーシングカーのアフターファイヤーのようにも聞こえることから、スポーティーな雰囲気を演出してくれます。
マフラーからの騒音規制も強化される中、注目を浴びるバブリングとはどんなものなのか、メリットはあるのかなど詳しく見ていきましょう。
この記事をざっくり言うと
- バブリングとは、最近のスポーツカーでアクセルオフ時に聞こえる「バンバン」という音のことである
- この音は元々古い車で発生していた現象だが、レーシングカーの様なスポーティーさを演出できる
- 現代のバブリングは演出としての側面が強く、街中での走行では騒音として迷惑にならない様に気をつける必要がある
バブリングとは何なのか?
冒頭でも触れたように、バブリングとはアクセルオフにした際に発生する「バンバン」「バラバラ」「バリバリ」という音であり、もともと古いクルマで発生していたものです。
昔のクルマに使用されていたエンジンはコンピューターによる制御がされていなかったため、アクセルオフした際にガソリンと空気の混合気がしっかり燃焼しきれずマフラーに排出されることがありました。排出された混合気がマフラーの熱で燃焼する、その時に発生する音がバブリング音であるというのが、本来の発生原理なのです。
特に高回転からアクセルオフの状態になった時、エンジン回転数が急激に下がったときにマフラーからバンバンという不協和音を発生させていました。つまりバブリングは、エンジンのミスファイアにより発生する音ということになります。
一方、シフトダウン時に回転数を上げて同じような音を発生させることがありますが、こちらはブリッピングといわれておりバブリングとは別物となります。
このようにバブリングは、混合気が完全燃焼しないまま排気されることで発生するものです。そのため燃焼がコンピューター管理されるようになった現代のクルマでは本来起こりえないのですが、なぜ現代のクルマでもバブリングが発生するものがあるのでしょうか。
昔のクルマに使用されていたエンジンはコンピューターによる制御がされていなかったため、アクセルオフした際にガソリンと空気の混合気がしっかり燃焼しきれずマフラーに排出されることがありました。排出された混合気がマフラーの熱で燃焼する、その時に発生する音がバブリング音であるというのが、本来の発生原理なのです。
特に高回転からアクセルオフの状態になった時、エンジン回転数が急激に下がったときにマフラーからバンバンという不協和音を発生させていました。つまりバブリングは、エンジンのミスファイアにより発生する音ということになります。
一方、シフトダウン時に回転数を上げて同じような音を発生させることがありますが、こちらはブリッピングといわれておりバブリングとは別物となります。
このようにバブリングは、混合気が完全燃焼しないまま排気されることで発生するものです。そのため燃焼がコンピューター管理されるようになった現代のクルマでは本来起こりえないのですが、なぜ現代のクルマでもバブリングが発生するものがあるのでしょうか。
現代のクルマでなぜバブリングを起こすのか?
前述のとおりバブリングといえば燃料のミスファイアにより発生する音ですが、現代車のエンジンはコンピューター制御が当たり前になり、通常バブリングを起こすことはないはずです。しかし現代のクルマでも、バブリング音が聞こえるモデルがあります。
現代のクルマにおけるバブリングは、「わざと混合気の一部を燃焼させずに排出させる」ことで発生させています。
現代のクルマでは、通常アクセルオフした際には自動的に燃料カットすることで、無駄な燃焼を抑え燃費を節約しています。
一方バブリング音を発生させるクルマでは、燃料カットをあえて行わず、完全燃焼させないまま排気することになるのです。そのため現代車のバブリングは、サウンド面の演出が主な役割になります。
しかしターボ車の場合は、排気ガスでタービンを回し出力アップさせているため、あえて未燃焼ガスを失火させることでターボラグを防止しており、こちらは機能性を伴ったバブリング音と言えます。ちなみにこのシステムは「アンチラグシステム」あるいは「ミスファイアリングシステム」と呼ばれます。
NA(自然吸気)エンジンやスーパーチャージャー搭載のエンジンには排ガスを再利用する仕組みがなく、ターボ車のような機能性を伴った役割はありません。言い方を変えれば、演出のためのバブリング音ともいえるのです。
現代のクルマにおけるバブリングは、「わざと混合気の一部を燃焼させずに排出させる」ことで発生させています。
現代のクルマでは、通常アクセルオフした際には自動的に燃料カットすることで、無駄な燃焼を抑え燃費を節約しています。
一方バブリング音を発生させるクルマでは、燃料カットをあえて行わず、完全燃焼させないまま排気することになるのです。そのため現代車のバブリングは、サウンド面の演出が主な役割になります。
しかしターボ車の場合は、排気ガスでタービンを回し出力アップさせているため、あえて未燃焼ガスを失火させることでターボラグを防止しており、こちらは機能性を伴ったバブリング音と言えます。ちなみにこのシステムは「アンチラグシステム」あるいは「ミスファイアリングシステム」と呼ばれます。
NA(自然吸気)エンジンやスーパーチャージャー搭載のエンジンには排ガスを再利用する仕組みがなく、ターボ車のような機能性を伴った役割はありません。言い方を変えれば、演出のためのバブリング音ともいえるのです。
バブリングはどうやって発生させるのか
続いて、バブリングを起こす仕組みについて見ていきましょう。
前項で説明したとおり、バブリングはシリンダー内で燃焼しきれなかった混合気が排気管やマフラーの熱で燃焼することで発生します。現代のクルマの場合、通常はシリンダー内で完全に燃焼させるようにコンピューターで制御されているため、バブリングを発生させるにはコンピューターの書き換えが必要です。
書き換えによってわざと吸気や点火タイミングをずらすことで、あえて不完全燃焼の混合気をシリンダー外に排出するのです。
具体的には、アクセルオフにあわせ点火時期を大幅に遅角させることで、燃焼しきれない混合気をエキゾーストマニホールドに送り、その中で燃焼させるという仕組みになります。
前項で説明したとおり、バブリングはシリンダー内で燃焼しきれなかった混合気が排気管やマフラーの熱で燃焼することで発生します。現代のクルマの場合、通常はシリンダー内で完全に燃焼させるようにコンピューターで制御されているため、バブリングを発生させるにはコンピューターの書き換えが必要です。
書き換えによってわざと吸気や点火タイミングをずらすことで、あえて不完全燃焼の混合気をシリンダー外に排出するのです。
具体的には、アクセルオフにあわせ点火時期を大幅に遅角させることで、燃焼しきれない混合気をエキゾーストマニホールドに送り、その中で燃焼させるという仕組みになります。
中にはコンピューター制御以外の方法でバブリングを発生させるモデルもあり、ランボルギーニでは排気系に燃料を加えることで混合気を発生させています。
どの方法も排気系にわざと混合気を送り込むことでバブリングを発生させ、エンジン音に迫力を出しているのです。
しかし、NAやスーパーチャージャーの場合、先述の通り性能アップには直結しません。
ノーマルの状態でバブリングの仕組みがなければ、あえて制御を変えてバブリングを発生させることになります。
どの方法も排気系にわざと混合気を送り込むことでバブリングを発生させ、エンジン音に迫力を出しているのです。
しかし、NAやスーパーチャージャーの場合、先述の通り性能アップには直結しません。
ノーマルの状態でバブリングの仕組みがなければ、あえて制御を変えてバブリングを発生させることになります。
レーシーな印象のあるバブリングですが、基本的にはエンジンのミスファイアがもたらす副産物といえます。
バブリングは愛車をいっそうスポーティーに演出しますが、クルマ好きの方以外にとっては騒音でしかありません。特に街中で走行する場合は、近所迷惑にならないよう注意する必要があります。
また、ハイブリッド車やEVなど、エンジン音そのものがほぼ発生しないモデルも増えており、その波はスポーツカーにも押し寄せています。
これみよがしに鳴り響くバブリングを恥ずかしいと感じる日も、そう遠くないのかもしれません。
※2021年7月現在
バブリングは愛車をいっそうスポーティーに演出しますが、クルマ好きの方以外にとっては騒音でしかありません。特に街中で走行する場合は、近所迷惑にならないよう注意する必要があります。
また、ハイブリッド車やEVなど、エンジン音そのものがほぼ発生しないモデルも増えており、その波はスポーツカーにも押し寄せています。
これみよがしに鳴り響くバブリングを恥ずかしいと感じる日も、そう遠くないのかもしれません。
※2021年7月現在