ポルシェのエンジン音に惚れこむ人が多いのはなぜか?
更新日:2024.09.09
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ポルシェのイメージリーダーであり、アイデンティティともいえる「911」のファンは多い。リアエンジンによる独特のハンドリングも評価ポイントだが、水平対向6気筒エンジンが奏でるサウンドも911ファンを魅了する。フェラーリなどのエキゾチックなサウンドとは趣が異なり、メカニカルノイズを含めての精密な機械といった雰囲気を醸し出す。はたして、ファンを虜にする911のサウンドにはどんな秘密があるのだろうか。
文・山本晋也
文・山本晋也
水平対向6気筒エンジンをリアに積むのはポルシェ911だけ !
ポルシェ911といえば、かなり最近(1997年)まで空冷エンジンを使っていた。空冷エンジンの音は官能的とは言い難いが、逆に機械が仕事をしているといった印象は強い。
そうした独特なサウンドが、ボディ後端から聞こえてくるというシチュエーションも911のドライバーズシートに収まっているときだけに味わえるといえるものであり、オンリーワンのエクスペリエンスとして評価されているのだろう。
その意味ではエキゾーストノートだけではなく、エンジンノイズと合わさった状態で911のエンジン音は完成するといえる。フェラーリなどのサウンドが主にエキゾーストノート由来の評価になっているのとは、その点において違いがあるのだ。
そうした独特なサウンドが、ボディ後端から聞こえてくるというシチュエーションも911のドライバーズシートに収まっているときだけに味わえるといえるものであり、オンリーワンのエクスペリエンスとして評価されているのだろう。
その意味ではエキゾーストノートだけではなく、エンジンノイズと合わさった状態で911のエンジン音は完成するといえる。フェラーリなどのサウンドが主にエキゾーストノート由来の評価になっているのとは、その点において違いがあるのだ。
ターボエンジン音を作り込む驚くべき工夫とは?
ポルシェ911は、最新の992型がロサンゼルスオートショーで発表されたが、おそらく911らしいサウンドを奏でることだろう。なぜならポルシェはエンジンサウンドを作り込む専門のエンジニアを抱え、ポルシェとして統一感が出るようにマネージメントしているからだ。
その狙いは、ブランディング的な部分もあるだろうが、機能的な意味もある。エンジンサウンドと回転数や負荷をリンクさせることで、ドライバーは耳からエンジンの状態を認識でき、運転に集中できるのだ。
現代のポルシェは時代の流れ即してターボエンジンを全般的に展開しているが、ターボであってもポルシェらしいサウンドを追求している。そのために、ある領域においてはターボチャージャーの排ガスをバイパスさせるバルブを音作りのために開閉させているほどだ。もちろん、マフラーの設計についてもこだわっている。
その狙いは、ブランディング的な部分もあるだろうが、機能的な意味もある。エンジンサウンドと回転数や負荷をリンクさせることで、ドライバーは耳からエンジンの状態を認識でき、運転に集中できるのだ。
現代のポルシェは時代の流れ即してターボエンジンを全般的に展開しているが、ターボであってもポルシェらしいサウンドを追求している。そのために、ある領域においてはターボチャージャーの排ガスをバイパスさせるバルブを音作りのために開閉させているほどだ。もちろん、マフラーの設計についてもこだわっている。
ポルシェ自身は多気筒のエンジン音を評価する?
そんなポルシェが理想としているエンジンサウンドとは、どのようなものだろうか。2017年にポルシェの公式チャネルにおいて『Porsche Top 5 series – Best Porsche sounds.』という動画が公開されている。
5位にランクインしたのは2.7Lエンジンを積んだ初代911のカレラRS。その乾いたサウンドは、たしかに現代に通じているのかもしれない。そして、ポルシェがトップ・オブ・サウンドに選んだのはV10エンジンを搭載する「カレラGT」だった。
身も蓋もない結論だが、ポルシェとしてもマルチシリンダーの高周波サウンドには代えがたい魅力があると考えているのだろうか。
5位にランクインしたのは2.7Lエンジンを積んだ初代911のカレラRS。その乾いたサウンドは、たしかに現代に通じているのかもしれない。そして、ポルシェがトップ・オブ・サウンドに選んだのはV10エンジンを搭載する「カレラGT」だった。
身も蓋もない結論だが、ポルシェとしてもマルチシリンダーの高周波サウンドには代えがたい魅力があると考えているのだろうか。
ああ、懐かしい連発!ポルシェ 911を新旧乗り比べ!土屋圭市 × 河口まなぶ(LOVECARS!TV!)が送る、930カレラと992カレラ4S 70分徹底解説!【土屋圭市のヴィンテージタイムス】
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山本晋也
自動車メディア業界に足を踏みいれて四半世紀。いくつかの自動車雑誌で編集長を務めた後フリーランスへ転身。近年は自動車コミュニケータ、自動車コラムニストとして活動している。ジェンダーフリーを意識した切り口で自動車が持つメカニカルな魅力を伝えることを模索中。