トヨタ センチュリーの3代目と2代目の違いとは？リアシートの快適性や安全性能の進化を解説(6AA-UWG60-AEXGH型)

トヨタ 2代目センチュリーではリアシート(後席)の居住空間にこだわっていましたが、3代目センチュリーではサイズを一部変更し、快適性をさらに向上させました。リアシートのゆとりを実現するため、ホイールベースを65mm延長しています。

さらに、スカッフプレートとフロアの段差を2代目より15mm縮小することにより、車内の足元をフラットにしました。この変更により、乗降時の立ち振る舞いも美しく見え、ショーファーカーならではの細やかな配慮がなされています。

モデルチェンジ前もリクライニング機能がついていましたが、3代目センチュリーではより細かなシート調整ができるようになっています。たとえば、リクライニング&スライドのくつろいだ状態で上体だけを起こすといった調整も可能です。

左側のリアシートには、背もたれ面にエアブラダー(空気袋)を内蔵したリフレッシュシートを新たに採用しました。これにより、膨張したエアブラダーが肩から腰までを押圧し、心地よい刺激が得られるでしょう。

リアシートに装備された電動オットマンは、リアマルチオペレーションパネルを使用して無段階に調整できるようにしました。オットマンだけでなくフットレストとしても使用できるのが特徴です。

モデルチェンジ前は緊急自動ブレーキを作動できる安全装備がありませんでしたが、トヨタ 3代目センチュリーでは先進の安全装備「Toyota Safety Sense」を新搭載しています。

この安全装備は、ミリ波レーダーと単眼カメラで前方の車両や歩行者を検出し、運転席に装備されたマルチインフォメーションディスプレイ表示と警報ブザーで衝突の可能性を知らせます。万が一ブレーキを踏めなかった場合は、プリクラッシュブレーキを作動させ、衝突軽減あるいは被害軽減をサポートする仕組みです。

ブラインドスポットモニターも新たに採用された機能です。このモニターは隣を走る車両を検知してインジケーターを点灯し、ウィンカーを出した場合にはインジケーターを点滅させて注意喚起します。これにより、死角に車両がいても安心感を持って運転できるでしょう。

また、パーキングサポートアラートも採用しました。このアラートは、狭い場所での車の周辺状況を検知し、低速走行時の衝突の危険を知らせる機能です。駐車場などからのバック時に役立つでしょう。

トヨタ 2代目センチュリーでは5.0L V型12気筒 DOHCユニットを搭載しており、燃費は7.6km/Lでした。

これに対して3代目センチュリーでは、余裕の動力性能に加え、燃費や静粛性にも優れたハイブリッド専用の5.0L V型8気筒ハイブリッドシステムを採用しています。燃費はJC08モードで13.6km/Lを実現しました。

発進・加速時には、パワーコントロールユニットと高出力モーターにより、力強いトルクと豊かなパワーを静かに発揮できます。

ハイブリッドバッテリーの冷却用吸気口を適切な位置に配置し、さらなる静粛性を追求しました。トヨタが開発してきたこのハイブリッドシステムは、「環境性能」「走行性能」「静粛性」など、あらゆる性能を備えています。

さらなる静かさを追求して強化したのが、吸・遮音材の最適配置や風切り音対策です。3代目センチュリーでは、さまざまな吸・遮音材を手作業で丁寧に貼り付けています。これにより、雨音や風切音、路面からの音、エンジンルームなど、室内に入ってくるあらゆる音を低減してくれるでしょう。

また、アルミホイールにもタイヤが発するノイズを低減する構造を採用しました。

走行中にどうしても生じてしまうこもり音には、アクティブノイズコントロールと呼ばれる機能で対応しています。この機能は、エンジンのこもり音を逆位相の音を発して打ち消すのが特徴です。

今回は、トヨタ センチュリーの現行モデルとモデルチェンジ前の違いについてご紹介しました。

3代目センチュリーは、リアヒートの快適性がさらに向上したほか、現代のクルマとして必要な安全装備をアップデートし、静粛性や高い環境性能も実現しました。

伝統的な美しさと新機能を組み合わせた素晴らしいショーファーカーといえるのではないでしょうか。

※2021年6月現在