現行型Eクラスは安全装備が充実?!自動再発進機能とはどんな装備?【プロ徹底解説】

W213 メルセデス・ベンツ Eクラス 後期

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現行Eクラスには、前方250m、側方約40m、後方約80mを検知するレーダーと、約90mの3D視を含む約500m前方をカバーするステレオカメラという最先端のセンサーシステムを標準装備しています。

その運転支援システムの機能をご紹介します。

文・写真/萩原 文博

萩原 文博|はぎはら ふみひろ

1970年生まれ。10代後半で走り屋デビューし、大学在学中に中古車情報誌の編集部にアルバイトとして加入。1995年より編集部員として編集作業に本格的に携わる。中古車の流通、販売店に精通し、「中古車相場師」として活動。2006年からフリーランスの編集者となり、中古車だけでなく、現在は日本で最も多くの広報車両を借り出して取材を行い、新車でもユーザー視点のバイヤーズガイドを中心に、人気車種の動向や流行りの装備の価値評価などを加味した、総合的に買いのクルマ・グレードの紹介をモットーとしている。

萩原 文博
Chapter
アクティブディスタンスアシスト・ディストロニック(自動再発進機能付)
アクティブステアリングアシスト
渋滞時緊急ブレーキ機能
アクティブレーンチェンジアシスト
アクティブエマージェンシーストップアシスト
アクティブブレーキアシスト(歩行者/飛び出し/右折時対向車検知機能付)
トラフィックサインアシスト
アクティブブラインドスポットアシスト(降車時警告機能付)
PRE-SAFEプラス(被害軽減ブレーキ付後方衝突警告システム)
PRE-SAFEサウンド
ドライブウェイアシスト
マルチビームLEDヘッドライト(ウルトラハイビーム付)
360°カメラシステム
アクティブパーキングアシスト(縦列・並列駐車)

アクティブディスタンスアシスト・ディストロニック(自動再発進機能付)

アクティブディスタンスアシスト・ディストロニック(自動再発進機能付)は、ステレオマルチパーパスカメラとレーダーセンサーにより、高速道路などの走行時に先行車を認識して、速度に応じて車間距離を調節します。

減速が必要な場合、アクセルおよびブレーキを自動調整してスムーズに減速し、先行車が停止した場合は自車も停止します。

先行車および停止中の車両との距離が突然縮まった場合には、警告灯と警告音でドライバーに知らせます。

さらに自動再発進機能も備わっており、高速道路での渋滞時に自動停止した際、30秒以内に先行車が発進した場合は、ドライバーがアクセルを踏まなくても自動で再発進します(一般道では3秒以内)

30秒以上停止していた場合は、アクセルを軽く踏む、またはステアリング上のスイッチを使用して再発進が可能です。

アクティブステアリングアシスト

アクティブステアリングアシストは、車線のカーブと先行車を認識しステアリング操作をアシストします。

車線が不明瞭な道ではガードレールなどを認識します。 

渋滞時緊急ブレーキ機能

ステレオマルチパーパスカメラとレーダーセンサーで、先行車およびその左右の車線を監視

突然渋滞の最後尾が現れた場合などに、前走車との衝突の危険を検知します。

その左右などに回避スペースが無いと判断すると、即座に自動ブレーキが作動し、衝突回避または被害軽減を図ります。

回避スペースがある場合は、ドライバーの回避操作を優先します。

ただし、ドライバーが反応しない、または回避操作が遅れて衝突が回避できないと判断した場合には、即座に自動ブレーキが作動します。

アクティブレーンチェンジアシスト

高速道路走行時にアクティブステアリングアシストが起動している際に、ドライバーがウインカーを点滅させると3秒後に車両周囲を監視しているセンサーが他の車両などとの衝突の危険が無いことを確認し、安全が確認された場合に自動で車線を変更します。

また、周囲の状況により車線変更ができない場合でも、10秒以内であれば、システムが車線変更できるかどうか確認し続け、自動で車線変更を行います

その際、作動状況はマルチファンクションディスプレイに表示されます。

アクティブエマージェンシーストップアシスト

アクティブステアリングアシストが起動している際に、ドライバーが一定時間ステアリング操作を行わない場合、警告灯と警告音によってステアリングを握るよう促します。

それでもドライバーがステアリング、アクセル/ブレーキ、タッチコントロールボタンの操作の反応が無い場合は、さらに警告音を鳴らしながら、緩やかに減速して停止します。

また、車両停止後は自動的にパーキングブレーキがかかることで、後方からの衝突による二次災害を防止します。 

アクティブブレーキアシスト(歩行者/飛び出し/右折時対向車検知機能付)

対向車線を横切って右折しようとするとき、対向車線を直進してくる車両と衝突する危険がある場合、通常の車速範囲内であれば自動ブレーキが作動します。

対向車の検知は、フロントの長距離レーダーセンサーと ステレオマルチパーパスカメラを使って行われます。

また、停車時にドアを開けようとした際、後方から車両が迫っている場合の警告機能も採用されています。

車速2km/h以上で後方から歩行者や自転車、自動車などが近づいている場合、ドアミラー外側にある警告表示灯が赤く点灯します。

さらに、乗員がドアハンドルに手をかけた場合、音と表示で乗員に警告します。

トラフィックサインアシスト

一般道や高速道路を走行中、カメラが制限速度などの標識を読み取り、 ディスプレイに表示

制限速度を超えた際には警告音を出してドライバーに注意を促す機能も搭載されています。

アクティブブラインドスポットアシスト(降車時警告機能付)

リヤバンパー左右のレーダーセンサーにより、車両の斜め後ろのミラーで見えない死角エリアに車両や自転車がいることを警告します。

さらに、30km/h以上で走行の際に側面衝突の危険がある時にはブレーキを自動制御して、危険回避をサポートします。

追い越し車線に移ろうとして斜め後ろにいる車両に気づかなかったときなど、ドライバーの不注意によるミスを予防し、安全な走行を支援します。 

PRE-SAFEプラス(被害軽減ブレーキ付後方衝突警告システム)

リヤバンパーに設置されたレーダーセンサーが後方のクルマを監視して、車間距離と接近速度から衝突の危険があると判断すると、ハザードランプを素早く点滅させて後続車のドライバーに警告するとともに、インジケーターによりドライバーに警告します。

自車が停止中で後続車が十分に減速しない場合は、後方からの衝突に備えてブレーキ圧を高めます

これにより玉突き衝突の回避など二次被害の軽減をサポートします

さらにシートベルトテンショナーも作動させ、衝撃の影響の低減を図ります。 

PRE-SAFEサウンド

システムが不可避の衝突を検知すると、車両のスピーカーから鼓膜の振動を抑制する音を発生させ、鼓膜の振動を内耳に伝えるあぶみ骨筋の反射収縮反応を引き起こします

この収縮によって衝撃音の内耳への伝達を軽減します。

ドライブウェイアシスト

車両前方もしくは後方1m以内に障害物があり、その方向に進むギヤを選択した場合、アクセルを強く踏んでも車速2km/h以上の速度が出ず、警告音により障害物が近くにあることをドライバーに知らせることで、誤操作の可能性があることを警告します。

マルチビームLEDヘッドライト(ウルトラハイビーム付)

ステレオマルチパーパスカメラと4つのコントロールユニットにより、理想的な配光パターンを毎秒100回の頻度で解析することで、片側84個のLEDを高精度に正確に配光します

道路標識の反射が起こらないように前方を照射することや、雨天時に路面からの反射を抑え、ドライバーに見やすい視界を提供することも可能です。

さらに、対向車の眩惑防止はもちろんのこと、カーブを検知すると前もって配光パターンを制御し、カーブの先を早めに照らすことで安全性を高めます。 

360°カメラシステム

フロントグリル、左右のドアミラー、リヤライセンスプレート上方に4つの広角・高解像度カメラを備え、合成処理された周囲の状況をモニターに表示します

自車を真上から俯瞰しているような「トップビュー」など、車両周辺の状況が直観的に把握できます。 

アクティブパーキングアシスト(縦列・並列駐車)

約35km/h以下で走行中、超音波センサーが左右の最適な駐車スペースを自動で検出

自動操舵・ブレーキ・シフトチェンジ・速度コントロール機能により、自動で駐車します。

複数の駐車スペースを選択することもできます。 
前方だけでなく360度周囲を常に監視し、身近に潜む危険を未然に防ぐ運転支援機能が現行型Eクラスには充実しています。

しかし、これらの装置は万全ではなく、あくまでもドライバーの運転をサポートするものと考えて過信しないようにしましょう。
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