マツダ3ファストバックのエンジンやミッション、パワートレーン等のスペックを徹底解説【プロ解説】
更新日:2024.09.09
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マツダ3ファストバックは4種類のエンジンを搭載していますが、注目はガソリンとディーゼルのいいとこ取りをしたスカイアクティブXです。ここでは豊富なエンジンそれぞれの特長とトランスミッションそして4WDシステムについて紹介します。
文・写真/萩原 文博
文・写真/萩原 文博
マツダ3ファストバックは3種類のエンジンを用意
マツダ3ファストバックには4種類のエンジンが搭載されています。まずはスカイアクティブGと呼ばれる1.5L/2.0L直列4気筒DOHCガソリンエンジンです。1.5Lエンジンは最高出力111ps、最大トルク146Nmを発生。一方の2Lエンジンは最高出力156ps、最大トルク199Nmを発生します。両エンジンともに最適化した吸気ポートやピストン形状、燃料の分割噴射、冷却水制御バルブといった技術を採用し、走り・燃費・環境性能を向上させています。燃費性能はWLTCモードで1.5Lエンジンが15.8~17.8km/L、2.0Lエンジンが15.2~16.7km/Lと駆動方式による差が小さいのが特徴です。
続いてはクリーンディーゼルエンジンの1.8L直列4気筒ディーゼルターボエンジンのスカイアクティブDです。デビュー当初、最高出力116ps、最大トルク270Nmでしたが、2020年11月の一部改良で、最高出力は130psまで向上しています。アドブルーなどの後処理をしなくてもクリーンディーゼルに適合させるため、超高応答マルチホールピエゾインジェクターを採用し、高圧かつ緻密な多段(最大6回)噴射を実現。低燃費、静粛性、排出ガスのすべてをより孝司下にバランスさせています。
さらに、一部改良によって最高出力を向上させ、より広いエンジン回転域で力強いトルクを発揮する制御を行うことで、アクセルを踏み始めた瞬間の応答性を大幅に改善しました。また、高速道路などでの合流・追い越しなど、アクセルを踏み増し一気に加速するシーンなどにおいて、より力強いトルクを瞬時に生み出し、ディーゼルエンジンの強みであるパワフルな加速を持続的に発揮します。
さらに、一部改良によって最高出力を向上させ、より広いエンジン回転域で力強いトルクを発揮する制御を行うことで、アクセルを踏み始めた瞬間の応答性を大幅に改善しました。また、高速道路などでの合流・追い越しなど、アクセルを踏み増し一気に加速するシーンなどにおいて、より力強いトルクを瞬時に生み出し、ディーゼルエンジンの強みであるパワフルな加速を持続的に発揮します。
そして、マツダ3ファストバックには新世代エンジンのe-スカイアクティブXが搭載されています。WLTCモードで18.8〜19.8km/Lという燃費性能を誇ります。マツダの量産車として初めて搭載された新世代エンジンのe-スカイアクティブXは独自の「火花点火制御圧縮着火(SPCCI)」を採用し、ガソリンエンジンで圧縮着火を制御する技術を世界で初めて実用化しました。このエンジンは優れた初期レスポンスと力強いトルクを備えるディーゼルエンジンの良さと素早い操作にもリニアに追従し、高回転までスムーズに伸びていくガソリンエンジンの良さを兼ね備えた走りが特徴です。さらに小型で効率的なハイブリッドシステム「M-ハイブリッド」を搭載。効率的なモーターアシストによって燃費性能を向上させています。
デビュー当初は最高出力180ps、最大トルク224Nmでしたが、2020年11月の一部改良で最高出力190ps、最大トルク240Nmにパワーアップ。さらに、高応答エアサプライ過給を緻密に制御し、素早いアクセル操作に対してより速やかに過給を行うようすることで応答性を向上しています。e-スカイアクティブXに搭載されているMハイブリッドは減速エネルギーの回生やモーターによるエンジン駆動のアシストによって燃費性能を向上させる技術です。回生した減速エネルギーはベルト式ISGで電力に変換され、24Vのリチウムイオンバッテリーに蓄電。DC-DC-コンバーターで適切な電圧に変換され、各電装品に供給されます。燃費性能はWLTCモードで16.2〜17.8km/Lとなっています
マツダ3ファストバックのトランスミッション
マツダ3ファストバックには、スカイアクティブドライブと呼ばれる6速ATとスカイアクティブエムティと呼ばれる6速MTが採用されています。6速ATはすべてのDCT(デュアルクラッチミッション)やCVT、従来型のATなど、全てのトランスミッションを集約。ロックアップ領域を大幅に拡大し、伝達効率の向上とマニュアルトラスミッションのようなダイレクト感を実現しています。
その上、従来のATよりも4~7%燃費性能が向上しています。一方のスカイアクティブエムティ(MT)はスポーツカーのような回会で節度感あるシフトフィールが特徴の軽量・コンパクトなFF車ようのMTです。ショートストロークと軽い操作性を両立し、構造の見直しにより大幅な軽量化とコンパクト化を実現しました。さらにコンパクト化により車体パッケージの高効率化に貢献しながら、内部抵抗の低減による燃費性能も実現しています。
その上、従来のATよりも4~7%燃費性能が向上しています。一方のスカイアクティブエムティ(MT)はスポーツカーのような回会で節度感あるシフトフィールが特徴の軽量・コンパクトなFF車ようのMTです。ショートストロークと軽い操作性を両立し、構造の見直しにより大幅な軽量化とコンパクト化を実現しました。さらにコンパクト化により車体パッケージの高効率化に貢献しながら、内部抵抗の低減による燃費性能も実現しています。
マツダ3ファストバックはFFとi-ACTIVE AWDを用意
マツダ3ファストバックの駆動方式はFFとi-ACTIVE AWDと呼ばれる4WDを採用しています。従来のi-ACTIVE AWDはタイヤの動きや路面状況などリアルタイムにモニターし、スリップ予兆を検知すると即座に前後輪に適切なトルクを配分するという考え方のもとにセッティングされてきました。しかしマツダ3に搭載されているi-ACTIVE AWDはそこからさらに一歩進化し、4輪のタイヤに「常に余裕を持つ」ことを追求しました。雨や雪といった滑りやすい路面ではもちろん、ドライ路面での加速・減速・旋回シーンのタイヤグリップのバランスをコントロールします。
そのため、G-ベクタリングコントロール(GVC)と協調しながら、ドライバーのステアリングとアクセル操作の情報とタイヤの接地状態に合わせて、前後輪へのトルク配分を制御します。その結果、どんなシーンでも余裕を持った「意のままの走り」を実現できるようになりました。これは人間中心の車両運動制御の考え方に基づき、ドライバーのハンドル操作に応じて、旋回時の前後へのトルク配分を最適に制御することで、これまで以上に安定した滑らかな旋回運動を実現しています。
そのため、G-ベクタリングコントロール(GVC)と協調しながら、ドライバーのステアリングとアクセル操作の情報とタイヤの接地状態に合わせて、前後輪へのトルク配分を制御します。その結果、どんなシーンでも余裕を持った「意のままの走り」を実現できるようになりました。これは人間中心の車両運動制御の考え方に基づき、ドライバーのハンドル操作に応じて、旋回時の前後へのトルク配分を最適に制御することで、これまで以上に安定した滑らかな旋回運動を実現しています。
注目のスカイアクティブXは2020年11月の商品改良でe-スカイアクティブXと名称を変更するとともに最高出力、最大トルクを向上そして制御を変更するという改良が加えられました。また、2Lガソリンエンジン車の20Sに4WD車が追加され、全モデルで2WDと4WDの駆動方式が選べるようになるなどバリエーションが拡充しています。