【プロ解説】デリカD:5をライバルとの違い等を徹底比較&解説!!ライバルはマツダCX-8?

走行状況に応じて、3つのモードを選べる電子制御式4WDを搭載するデリカD:5は高い悪路走破性を備えた個性派ミニバンとして確固たるポジションを確立しています。そこで、ココではデリカD:5のライバルとして、スライドドアモデルではなく、同じ3列シートをもつSUVをチョイスしてみました。

文/写真・萩原文博

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デリカD:5のライバルがCX-8な理由
デリカD:5の方が良い点は?
CX-8の方が良い点は?

デリカD:5のライバルがCX-8な理由

デリカD:5のライバルとしてピックアップしたのは、マツダCX-8です。デリカD:5はSUVに匹敵する悪路走破性を備えたミニバンのため、同じミニバンではライバルが見当たりません。そこで、2017年12月に登場し国産3列シートSUVブームの火付け役となったマツダCX-8をライバルとして指名しました。ボディサイズはデリカD:5は全長4800mm×全幅1795mm×全高1875mmに対して、CX-8は全長4900mm×全幅1840mm×全高1730mmで、CX-8のほうがワイド&ローのフォルムとなっています。

最低地上高はデリカD:5が185mm。対してCX-8は200mmとSUVのCX-8のほうが広く確保しています。室内の寸法はデリカD:5が室内長2980mm×室内幅1505mm×室内高1310mm。CX-8は2690mm×1540mm×1250mmとなっており、1BOXタイプのデリカD:5のほうが広くなっています。乗車定員はデリカD:5の7/8人乗りに対して、CX-8は6/7人と多人数乗車はデリカD:5に軍配、豪華さではCX-8ということになります。

搭載しているエンジンはデリカD:5が最高出力145ps、最大トルク380Nmを発生する2.2L直列4気筒ディーゼルターボの1種類に対して、CX-8は最高出力147ps、最大トルク450Nmを発生する2.2L直列4気筒ディーゼルターボをはじめ、2.5L直4自然吸気ガソリンエンジン、2.5L直4ガソリンターボエンジンと3タイプを用意。組み合わされるミッションはデリカD:5が8速ATで、CX-8は6速ATとなり、駆動方式はデリカD:5の4WDのみに対して、CX-8はほとんどのグレードで2WD(FF)と4WDが選べるなどバリエーションは豊富です。

燃費性能をディーゼルエンジンで比べると、WLTCモードでデリカD:5は12.6km/L、CX-8 4WD車が15.4km/LとCX-8に軍配が上がります。そして車両本体価格はデリカD:5が391万3800円〜448万9100円。一方のCX-8はX299万4200円〜499万9500円で、ディーゼル4WD車に絞ると361万3500円〜499万9500円となっていて、デリカに本革シートなどのオプションを加えると、価格差はさらに縮まります。

デリカD:5の方が良い点は?

デリカD:5とCX-8を比較してデリカD:5がリードしているポイントは縦方向の室内空間の広さとその広さを有効活用できる多彩なシートバリエーションです。デリカD:5はセカンドシートがチップアップでき、はね上げ式のサードシートを左右に収納すれば、1610mmという荷室長が出現します。また、セカンドシート+サードシートのフラットモードやフロントシート+セカンドシートのフラットモードも可能で、車内泊にも対応できます。

さらに、デリカD:5のラゲージルームには収納に役立つマルチユースフックを天井と壁面に合計14個。そして床面にラゲージフックを6個設定するなど道具の収納に活躍します。そして、三菱独自のAWC(オールホイールコントロール)思想に基づいた4WDシステムです。2WD、4WDオート、4WDロックという3種類を路面状況に応じて選べるのもデリカD:5の特徴の一つです。

CX-8の方が良い点は?

CX-8がデリカD:5をリードしているポイントは運転支援システムの充実度ですデリカD:5は衝突被害軽減ブレーキシステム(FCM)をはじめ、7つの機能しかありませんが、CX-8は12の機能を搭載しています。そして、マツダエマージェンシーコールをはじめとしたコネクティッドサービスを採用しているのも魅力。また、ワイド&ローかつ低重心のボディを活かしたオンロードでの走行性能はデリカD:5を上回っています

WLTCモードではCX-8のほうが燃費性能は上回っていますが、高速道路を中心にロングドライブすると、ギアが2段多いデリカD:5のほうがスムーズに走行できますしカタログほどの数値に差が付かないと思われます。モデルライフが長いので、運転支援システムやコネクティッド機能は物足りませんが、広い室内空間と多彩なアレンジそして悪路走破性の高い4WDという組み合わせはデリカD:5にしかない価値であり、3列シートSUVのCX-8ではマネできません。

萩原 文博|はぎはら ふみひろ

1970年生まれ。10代後半で走り屋デビューし、大学在学中に中古車情報誌の編集部にアルバイトとして加入。1995年より編集部員として編集作業に本格的に携わる。中古車の流通、販売店に精通し、「中古車相場師」として活動。2006年からフリーランスの編集者となり、中古車だけでなく、現在は日本で最も多くの広報車両を借り出して取材を行い、新車でもユーザー視点のバイヤーズガイドを中心に、人気車種の動向や流行りの装備の価値評価などを加味した、総合的に買いのクルマ・グレードの紹介をモットーとしている。

萩原 文博|はぎはら ふみひろ