数多の名車が生産終了する2019年…各車おさらいとファイナルエディションは買いなのか解説!

マークX“GRMN” 2015

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2019年も数々の魅力的なモデルが誕生しました。しかし、その影で残念ながら姿を消したモデルもあります。

ロングセラーで数多くの人から愛された「名車」が生産終了となった印象も多い2019年。

2019年に生産終了となった一部の車たちを振り返るとともに、歴史にピリオドを打った最後の特別仕様車が将来的な面も踏まえて「買い」であったか見つめ直してみましょう。

文・西川 昇吾

西川 昇吾|にしかわ しょうご

1997年生まれ。富士スピードウェイ近隣で生まれ育ち、大学で自動車に関する学習をする傍ら、自動車ライターとしての活動を始める。過去にはコミュニティFMのモータースポーツコーナーにてレギュラー出演経験あり。「書くこと、喋ることで自動車やモータースポーツの面白さを伝える」を目標とし、様々なジャンルのライティングや企画に挑戦中。

西川 昇吾
Chapter
トヨタ マークX
三菱 パジェロ
スバル WRX STI
トヨタ エスティマ
歴史あるモデルたちが姿を消した2019年

トヨタ マークX

まず紹介するのはトヨタのミドルサイズFRセダンマークX。先代モデルとも言えるマークⅡから数えると実に50年以上の歴史があります。

パワーユニットは2.5Lと3.5LのV6の2本立てとなっているマークXですが、生産終了を受けて発売された特別仕様車250S "Final Edition" および250S Four "Final Edition"は2.5Lモデルがベースとなっており、2つのグレードの違いは4輪駆動か否かという点。特別仕様車の内容としては外装や内装に通常モデルとは違う加飾が施されている程度。

正直「ファイナルエディションだから」という理由で買いとは言えません。ですが、今や数少ない大排気量NAのFRミドルセダン(特に3.5Lモデル)なので、今後このようなパッケージのモデルが登場しないかも…?という点を考えると「駆け込みで買う」というのは大いにアリだったでしょう。

三菱 パジェロ

次に紹介するのは三菱自動車を代表する1台であったパジェロ。こちらは残念ながら2019年8月に国内販売終了となってしまいました。今後は海外専用販売車となる訳ですが、パジェロは現在でもラダーフレームを採用する本格クロカンモデル。悪路でも走行可能なクロカンモデルは海外で一定の需要があります。

パジェロは1982年に初代モデルが発売して以来、進化を遂げてきました。2006年のフルモデルチェンジで4代目となり、この4代目モデルが2019年の生産終了まで販売されていました。パジェロを語る上で欠かせないのが「世界一の過酷なモータースポーツ競技」として知られているパリ・ダカールラリー、通称パリダガでの活躍。

様々なカテゴリーで数多くの勝利を収めており、名実共に信頼性の高いクロカン車としての地位を確率しました。ファイナルエディションの内容は簡単に言ってしまえば各種オプション装備が標準で組み合わされるというもの。それに付け加えて専用スカッフプレートやステッカー、オリジナルウォッチといった内容。

お買い得グレードとも言える内容だったのですが、新車で買えたならこのファイナルエディションは間違いなく買いの1台でした。

スバル WRX STI

「インプレッサWRX」や「インプレッサWRX STI」から数えると実に25年以上の歴史があるモデル。その初登場は1992年に遡ります。1993年に世界ラリー選手権、WRCに参戦したインプレッサ。そのベースグレードとしてWRXは登場しました。以降年々進化を重ね、速さを身につけてきた競技直系のモデル。それがWRXシリーズなのです。

今回、生産を終えたモデルはインプレッサファミリーから独立し、「WRX STI」というモデル名が与えられた車種です。90年代は数多くのハイパワーターボスポーツカーが存在した日本車ですが、WRX STIはその世代の最後の生き残りとも言える存在でした。

WRXシリーズと共に進化を続けたEJ20というエンジンも、WRX STIの生産終了と共に姿を消します。その最後を飾るべくWRX STIに用意された特別仕様車が「EJ20 Final Edition」です。

この特別仕様車に搭載されるエンジンはピストンやコンロッド、クランクシャフトなどのエンジンパーツの重量公差を低減したバランスドエンジンとなっています。この特別仕様車を購入するのということは、メーカーチューンの至極のEJ20、そしてEJ20の最終進化系を味わうことができるという価値があります。

トヨタ エスティマ

最後に紹介するのはエスティマ。初代は1990年にデビューしました。3列シートで広い室内を誇っていた初代エスティマですが、なんとエンジン搭載位置は運転席の真下。アンダーフロア型ミドシップレイアウトを採用したエスティマは多くの人を驚かせました。

2代目からはFFレイアウトが基本となりますが、3列シートながら丸みを帯びた独特のプロポーションは変わらず販売されました。最終モデルとなった3代目は2006年に発売。2016年には3度目のビッグマイナーチェンジを受けました。

しかし、トヨタ社内でそのほかの3列シートミニバンとライバルが共存してしまった為、将来的に見据えている販売チャンネルの変更に伴い2019年に生産終了となってしまいます。3列シートミニバンであっても、丸みを帯びた独特のエクステリアデザイン。

そして3列シートミニバンの中ではピカイチの走りの良さがあっただけに、生産終了を嘆く関係者もいました。残念ながら生産終了に当たって特別仕様車などは用意されませんでしたが、トヨタのレース系関係者に愛用者が多いモデルであるエスティマ。復活が望まれる1台であることは間違いありません。

歴史あるモデルたちが姿を消した2019年


毎年ラインナップから姿を消すモデルはありますが、2019年は歴史の長いモデルが姿を消したという印象。今回、紹介した以外にも姿を消したモデルはありますが、今回は歴史の長いモデルを中心に紹介しました。

2019年にこれらのモデルが無くなってしまったのは残念ですが、自動車のトレンドは絶えず移り変わっていきます。

そんなトレンドの中で今度はどんなロングセラーモデルが誕生するのか?また無くなってしまったモデルが形を変えて復活するのか?

これからの楽しみのひとつにしていきましょう!
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