あれ?なんか違う…原型を留めていないモディファイをしたクルマ!

ワーゲンバス

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あるクルマに似せたモディファイ(あるいはレプリカ)したクルマに遭遇することがあるだろう。似せたくなるようなクルマへのオマージュや憧れ、あえて偽物感を出すことで面白がるというケースもある。なぜ、こうしたモディファイしたクルマが一定数存在するのだろうか。

文・塚田 勝弘

塚田 勝弘|つかだ かつひろ

自動車雑誌、モノ系雑誌の新車担当編集者を約10年務めた後に独立し、フリーランスライターとしても10年が経過。自動車雑誌、ライフスタイル雑誌、Web媒体などで新車試乗記事やカーナビ、カーエレクトロニクスなどの記事を展開している。

塚田 勝弘
Chapter
大人気のワーゲンバス!
公道で乗っても大丈夫?
なぜ?わざわざモディファイまでするのか!?

大人気のワーゲンバス!

あくまで個人的見解だが、モディファイしたクルマで真似られる方(見本・手本になる方)の代表的モデルといえば、フォルクスワーゲン・タイプ2(通称:ワーゲンバス)ではないだろうか。

2022年にも「Type 20」としてEVで復活するという話も出ているが、まだ先の話だし、EVだと高くて手が出なそう…という声も聞こえてきそう。また、オリジナルのフォルクスワーゲン・タイプ2からトランスポーターに受け継がれている系譜は存在している。

正規導入されていないが、T4・T5・T6と代を重ねている。サイズや車格は異なるが、メルセデス・ベンツ Vクラスのライバルともいえるだろう。キャンピングカーのベース車としても人気だ。

オリジナルのフォルクスワーゲン タイプ2は、中古車市場でも依然として人気で、出回るタマ数も少ない。2019年12月中旬時点で複数の某ウェブサイトでは、30~50件という検索結果だった。価格帯は200万円以下も散見されたが、300万円前後が多く、中には700万円や応相談という物件もあった。

つまり、手に入れたくてもイニシャルコストが高く、手間も含めたランニングコストも現代のクルマのようにはいかない。昔、渋谷のスクランブル交差点でフォルクスワーゲン  タイプ2の車両火災という報道を耳にしたこともある。

今の新車のように、オーナーは定期点検に出すくらいで、メンテナンスフリー(もちろんメンテナンスは重要だが)のような状態で乗るのは難しいだろう。

そうなると、モディファイの出番になるケースが出てくるはずだ。軽自動車をベースとしたワーゲンバスのモディファイは多く、実際に中古車販売店などで見かけることもある。

公道で乗っても大丈夫?

すでに改造済みで構造変更を終えている中古車(新型車でも店舗がモディファイした場合も含む)であれば、そのまま乗れる。

自分で構造変更するケースでは、「構造変更」が必要になる場合と、「記載変更」で済む場合もある。また、構造変更が可となっても保安基準を満たす必要があり、そうでないと車検が通らず公道を走行できない。

なぜ?わざわざモディファイまでするのか!?

「元になったクルマが好き!でもオリジナルが手に入りにくい…」あるいは「醸し出す雰囲気が気に入っている」など理由は様々だろう。費用はベース車の価格と、どの程度までやるのか、などによって大きく異なってくる。

先のワーゲンバスであればキットを出しているショップもある。あるショップでは、軽自動車をベースに110〜180万円(ベース車込み)という参考価格を出していた。

ほかにも、フォルクスワーゲン ビートルやジャガー Eタイプなどのモディファイもある。また、光岡自動車も「元」の存在を感じさせるモディファイを手がける自動車メーカーともいえるだろう。最近では、マツダ ロードスターをベースとした「ロックスター」が、シボレー コルベットスティングレイを彷彿とさせる雰囲気をまとっている。
自分でモディファイ・レストアするのは相当な腕と費用が必要だが、先述したような人気モデルならキットが出ているので、こうしたキットを使ったり、ショップでお願いしたりするのがオススメ。古き良き時代の車を、最新の装備で楽しむのも一興ではないだろうか。
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