アウトドアに最適なのは商用車?仕事にも外遊びにも商用車がおすすめなワケ

ハイエースバン

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アウトドアに適しているのはSUVにミニバン…いえいえ、それだけではありません。今回、注目したのは商用車!いわゆるバンです。

文・木谷 宗義

木谷 宗義|きたに むねよし

車メディアとSNSの編集者。編集者として企業メディアやSNSのコンテンツ制作を手がける、自身もライターとして年間約100本の記事を執筆する。自動車の歴史から機能解説、ドライブデートまでその幅は広いが、その主軸はひとりの自動車ユーザーとして「役に立つこと」。1981年、神奈川県生まれ。

木谷 宗義
Chapter
なぜ、商用車がアウトドアに向いているのか?
アウトドア向きの商用車には何がある?
視野を広げるとクルマ選びはもっと楽しくなる

なぜ、商用車がアウトドアに向いているのか?

そもそも商用車とは、荷物を積載するために作られているクルマ。どんな車種の室内を覗いてみても、荷室が広く取られているのはみなさんご存知でしょう。これは単に荷室重視に作られているからではなく、運転席より後方部分の面積の過半数が荷室でなければならない、と法律で規定されているから。

リアシートが小さかったり後席の足元空間が狭かったりするのも、荷室を広くとるためなのです。
では、なぜ商用車がアウトドアに向いているのかというと、理由は大きく3つ。

●荷室が広い
●汚れ物や濡れ物を載せやすい
●作りが堅牢

「荷室が広い」は、まさに読んで字の如く。オートキャンプを楽しむにしてもマリンスポーツをするにしても荷物は増えがちだし、大きなアイテムを載せる必要もあるから。また商用車は、グレードによって荷室にカーペットではなく、ビニールやプラスチックボードが貼られています。

カーペットに汚れた物や濡れた物を置くのは躊躇してしまいますが、内装がビニールやプラスチックなら、砂だらけになったらホウキで掃けばいいし、水浸しになってしまってもタオルで拭くだけでOK。アウトドアギアも気にせず載せられるというわけです。

ただし、商用車でもグレードによってはカーペットとなるので注意が必要です。

足回りは、重い荷物を載せることを想定して作られているだけあって強く、重い物を積んでも乗用車ほど車体後部が沈み込むこともありません。空荷では少々固い乗り心地も、荷物を積んでちょうどよく感じられるようになりますし、沈み込みが少なければ走行安定性も低下せずに済みます。

燃費や快適性よりも耐久性を重視して作られているため、たとえば山間部の道の悪いところを走っても、乗用車よりも摩耗や消耗を抑えることができるでしょう。

アウトドア向きの商用車には何がある?

たとえば、軽自動車ならダイハツ ハイゼットカーゴやスズキ エブリイバンのようなワンボックスタイプのバンがあります。真四角のボディーは、そのまま荷室の広さにつながっており、大きく開くバックドアと相まって使い勝手は高いもの。ホンダ N-VANは、ピラーレス構造を採用することで、横からも荷物の出し入れがしやすくなっています。

乗用車のような運転感覚を求めるならトヨタ プロボックス/サクシード、日産ADバンがあります。ステーションワゴンのようなボディーは、コンパクトで運転席からの視界は乗用車と同様。リアシートを倒せば、1.8m前後の荷物長を実現でき、大きな荷物も収容できます。

しかし、商用車といえばなんといってもワンボックスバン。具体的には、トヨタ ハイエースと日産 キャラバンです。4ナンバー枠いっぱいに作られた四角いボディーは、大空間。スライドドアやバックドアの開口部も大きく、荷物の積み下ろし性も抜群です。

室内空間が広いため、荷室が広く取られていても後席がそれほど狭くないのもいいところ。一見、大きく見えるボディサイズは、ノア/ヴォクシーやセレナなどと同等なので、運転席の位置が若干異なることに慣れれば、取り回しで苦労することもありません。

視野を広げるとクルマ選びはもっと楽しくなる

アウトドアはSUVかミニバンで…たしかにその選択は間違っていないと言えます。しかし、ちょっと視野を広げて商用車の世界を覗いてみると、新たな発見があるもの。道具感の強い内外装のデザインも魅力的ですし、選択肢のひとつとして加えてみるとおもしろいでしょう。
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