モータージャーナリストが教える!中古車屋さんを選ぶ3つのコツ

中古車

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値引き額やアフターサービスで差がでることもありますが、クルマ本体は、どこで買っても同じ状態の個体なのが新車です。

一方、中古車は1台として同じ状態のものはありません。年式、走行距離、グレードが同じであっても、以前のオーナーのメンテナンス具合や保管状況、オーナーの人数などによって、クルマの状態は変わってしまうものです。

文・小鮒 康一

小鮒 康一|こぶな こういち

1979年5月22日生まれ、群馬県出身。某大手自動車関連企業を退社後になりゆきでフリーランスライターに転向という異色の経歴の持ち主。
国産旧車を中心にマニアックな視点での記事を得意とするが、実は現行車へのチェックも欠かさない。また、中古車販売店に勤務していた経験も活かし、中古車系の媒体でも活動中。現行車を所持しながらも、NAロードスターも手放さないオールマイティな車愛が持ち味。

小鮒 康一
Chapter
口コミの評価が高い
古物商許可証(自動車商)を取得していること
アフターサービスに注目してみる
クルマの状態を見極める目を持っている方であればまだしも、一般の消費者にとって中古車を判断するのは、見た目がすべてといっても過言ではないでしょう。

内外装をきれいに仕上げられているだけで、その個体は状態が良く見えてしまいますし、ましてや目に見えないエンジンや足回りといったメカニカルな部分などは、シロウトではまったく判断がつきません。

新車にくらべて安価な販売価格は、中古車最大の魅力。うまくすれば、新車の軽自動車を買う予算で欧州コンパクトセダンに乗ることも可能、ですが車両の状態をわからずに購入しなければならないところが中古車購入最大のハードルです。

そのハードルを越えるために、車両の状態を見極める目を養うことは重要ですが、一朝一夕には行きません。そこでまずオススメしたいのが、“良い店舗選び”です。最近は、かなり淘汰されたイメージもありますが、残念ながらまだシロウトのお客をだます、ひどい商売をしている中古車店も存在します。

車両価格の安さだけに惹かれて購入した車両が、購入後に致命的なトラブルが出た際に店舗はなにも対応してくれず、泣く泣く手放したというのはよくある話しです。

どんな店舗かを見定めずに中古車を選ぶのではなく、信頼できるお店を見つけることができれば、買う時も、買ってからも安心して楽しいカーライフが送れるというものです。そのために必要なことはいくつかありますが、まず実際の店舗を確認するところからはじめても良いかもしれません。

最近では、ネットで見つけて現車を確認しようとしたら、掲載されている住所とは異なるストックヤード(車両置き場)に案内されたということが少なからずあるようです。しっかりした中古車店であれば、ユーザーから現車を確認したいという要望があれば、洗車したきれいな状態で、店頭で現車確認をさせてくれるはず。

それができないのは、かなり他のことが忙しいのか、車両がうす汚れて動かせない状態の方が都合が良いのか、はたまた実店舗がないのか、いろいろと怪しい理由が想像されます。さらに実際の商談の段になっても、ファミレスやコーヒーショップで行うといったお店の場合、無店舗型中古車店の可能性が高いです。

販売に関するコストを削った結果、そういったスタイルになっている店舗もありますが、なかにはトラブルが発生したときにまるっと移転して、屋号を変えてなに食わぬ顔で、ふたたび中古車販売を始める悪徳店がまじっていることもあるので注意しましょう。

口コミの評価が高い

現在では、なんでもあっという間にネットを通じて情報が拡散されます。中古車販売店も例外ではありません。そんな中古車販売店に紐付いているネットでの口コミ評価は、絶対ではないものの、ひとつの指針としてとらえるとかなり役立つ情報といえます。

最終的な判断は、高いリテラシーが求められることになりますが、そんなものが無くても、口コミの高さ、件数の多さはある程度の目安として使えます。

その際、気をつけたいのは、ひとつのサイト、1人のコメントだけで判断するのではなく、複数のサイトを参照すること。また、ネガティブな評価にも目を通すこと。さらに、ある程度日付をさかのぼって確認することの3つです。

中古車である以上、絶対にトラブルが発生しないということはありませんから、たまたまトラブルが発生してしまったユーザーの評価だけで判断するのは危険。総合的に判断しましょう。

古物商許可証(自動車商)を取得していること

中古車を販売する業者であれば当然取得していなければならない資格である古物商(自動車商)を取得しているかどうか、これは大前提すぎて見落としている方もいるのではないでしょうか?通常、古物商許可証は店舗や事務所に掲示されおり、ネットではホームページなどに記載されています。それが無く営業しているような店舗は、まず優良店であるはずがありません。

ちなみに2018年4月25日に行われた古物営業法の改正により、主たる営業所等の届け出が必要となりました。すでに古物営業許可を受けていても、全面施行日までに「主たる営業所等届出書」を提出しなければ、全面施行日(公布の日から起算して2年を越えない範囲内において政令で定める日)後に無許可営業となります。

まだ先の話にはなりますが、施行日以降は許可失効の扱いとなり、失効した場合は、再度取り直す必要がありますので、今後は「うっかり失効」で無許可営業の中古車店が出てきてしまうかもしれません。

アフターサービスに注目してみる

いまや中古車といえども、保証がつくのは当たり前の時代になってきました。保証は、最低1ヶ月1,000㎞といったものから、走行距離無制限まで、販売店や系列によって期間や距離、さらに保証内容に差があります。

中古車のパーツは、かならず経年劣化していますから、保証の範囲や期間によっては、大きなアドバンテージになるでしょう。反対にいえば、保証の付けられない(付いていない)中古車には、それなりの理由があるということです。

日常的にクルマを使う生活をしていない場合、1ヶ月という期間はあっと言う間に過ぎてしまいますから、最低でも3ヶ月の保証期間が付いてくる店舗を選びたいものです。
といったように、中古車を買うときはクルマよりもまずお店をチェックして、信頼に足る営業を行っているかどうかを判断することが、幸せな中古車ライフの第1歩です。一度信頼できるお店を見つけてしまえば、次の中古車を買う時も親身になってくれるでしょう。
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