マツダの新SUV「CX-30」、CX-3とCX-5の中間サイズなのにCX-4と呼べない理由

マツダ CX-30

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ジュネーブモーターショーでマツダが世界初公開した新型クロスオーバーSUV「CX-30(シーエックス サーティ)」が話題を集めています。

文・山本晋也

山本 晋也|やまもと しんや

自動車メディア業界に足を踏みいれて四半世紀。いくつかの自動車雑誌で編集長を務めた後フリーランスへ転身。近年は自動車コミュニケータ、自動車コラムニストとして活動している。ジェンダーフリーを意識した切り口で自動車が持つメカニカルな魅力を伝えることを模索中。

山本 晋也
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新世代商品第一弾はMAZDA3だった
じつは「CX-4」は中国向けに存在する

新世代商品第一弾はMAZDA3だった

CX-30は、SPCCI(火花点火制御圧縮着火)という新しい燃焼方式を採用したSKYACTIV-Xエンジンを搭載することを公式にアナウンスされ、マツダ自身が新世代商品第二弾と公表しています。

新世代商品の第一弾として2018年のLAオートショーでワールドプレミアを飾ったMAZDA3(Cセグメントのハッチバックとセダン)と同等のテクノロジーを採用したクロスオーバーSUVと考えられます。

ただし、スペックを見ていくと、MAZDA3とはホイールベースが異なる点が気になります(MAZDA3は2,725mm、CX-30は2,655mm)。単純にMAZDA3の兄弟車というわけではなく、あくまでも新世代商品群の一員という点で共通しているだけと考えるのが妥当です。

ちなみにMAZDA3の日本版といえるアクセラ(現行型)のホイールベースは2,700mm、これはCX-5と同数値でそこにシャシーの関連性が見出せます。

ですから、商品ラインナップのポジショニングが変わらないのであれば、新世代商品第一弾のMAZDA3の兄弟分となるクロスオーバーSUVは次期CX-5であり、ホイールベースは同じ2,725mmとなると考えられます。

あくまでも、ひとつの要素でしかありませんがホイールベースの数値を見ていると、新しいCX-30はCX-5の弟分であり、CX-3の兄貴分といえます。CX-3、CX-30、CX-5を三兄弟だとすれば次男坊にあたります。

では、なぜ素直に「CX-4」という車名を使わないのでしょうか。

じつは「CX-4」は中国向けに存在する

その理由は単純明快です。

さきほどのホイールベースを軸にマツダのグローバルラインナップを見ていると、現行アテンザやCX-5と同じホイールベース2,700mmのモデルがあることに気付きます。それが、中国向けのクロスオーバーSUV「CX-4」です。

CX-5より全長が長く全高が低いCX-4は、いわゆるクーペSUVに分類すべきモデル。中国では2017年にカーデザイン・オブ・ザ・イヤーを受賞するなど高く評価されています。

すでにCX-4というモデルが存在しているので、CX-3とCX-5の間というポジションながらCX-30という名前をつけたというわけです。

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