世界初のエンジン「SKYACTIV-X」を搭載したマツダCX-30とはどんなクルマ?

3月5日に第89回ジュネーブモーターショーが開幕しました。日欧のメーカーが新しいコンセプトカーやプロトタイプを展示する中、市販車のニューモデルとなる「CX-30」を世界初公開したのがマツダです。

文・山本晋也

Chapter
CX-3とCX-5の中間に位置するニューモデル
パワートレインはSKYACTIV-Xを含む3種類
SKYACTIV-Xの「SPCCI」とは?

CX-3とCX-5の中間に位置するニューモデル

マツダ CX-30

「CX」という名前からもわかるようにクロスオーバーSUVのニューモデルで、ボディサイズは全長4,395mm×全幅1,795mm×全高1,540mmとなっています。

スタイリング面ではマツダらしいスタイリングをファミリーユースでも我慢のないよう優れたパッケージングと両立させたという風に見えます。フェンダーやサイドシルなどを樹脂でカバーしているのも実用性の演出と考えると合点がいくでしょう。

サイズからもわかるようにマツダのクロスオーバーSUVラインナップでいえば、CX-3(全長4,275mm)とCX-5(全長4,545mm)の中間的なポジションとなります。

ちなみに、ホイールベースを並べるとCX-3(2,570mm)、CX-30(2,655mm)、CX-5(2,700mm)となり、CX-30は全長に対してホイールベースが長めになっていることがわかります。

この比率もパッケージングの妙につながっているでしょうし、樹脂パーツでワイルドに見せたことでロングホイールベースから間延びした印象を受けないように工夫されているという見方ができるかもしれません。

マツダ CX-30(欧州仕様車)

パワートレインはSKYACTIV-Xを含む3種類

マツダ CX-30

さて、CX-30についてはマツダの日本サイトでもティザーが始まっています。

そこでは『すべての領域の「質」を高めたマツダ新世代商品第二弾となるMAZDA CX-30は、 「毎日の中に新しい発見や刺激を感じ、それを大切な人と共有することで人生を豊かにしてほしい」という想いで開発したまったく新しいSUVです。』と、まさしく市販を前提に紹介されていますが、ここで注目したいのは新世代商品という言葉です。

2019年のLAオートショーで発表されたMAZDA3につづく新世代商品として、パワートレインも新しくなっています。

欧州仕様のCX-30が搭載予定のパワートレインは、SKYACTIV-D 1.8(1.8Lディーゼル)、SKYACTIV-G 2.0(2.0ガソリン)、SKYACTIV-X(「SPCCI」を採用した新しいガソリンエンジン)の3種類。

2つのガソリンエンジンはいずれも「Mハイブリッド」と呼ばれるマイルドハイブリッドシステムと組み合わされると発表されています。

SKYACTIV-Xの「SPCCI」とは?

新型Mazda3 SKYACTIV-X

では、あらためてSKYACTIV-XのSPCCIについて整理してみましょう。

SPCCIというのはSpark Controlled Compression Ignition:火花点火制御圧縮着火の略称で、ガソリンエンジンにおいて圧縮着火をコントロールすることに成功したマツダ独自の燃焼方式のことです。スパークプラグを持たない純粋な圧縮着火はHCCIと呼ばれ、理想のガソリンエンジンと言われていますが、は点火タイミングの制御が難しいという課題があります。

マツダは、混合気を圧縮して圧縮着火しそうな状態で、スパークプラグを点火させることで圧力を一気に高め、その圧力上昇によって多点的に圧縮着火させようというものです。

SPCCIは、スパークプラグによる点火はきっかけに、圧縮着火による同時多発的な燃焼を制御するというエンジンなのです。これは新世代商品第一弾のMAZDA3と共通の内容で、むしろマツダの新世代商品における技術的なアイコンといえるパワートレインです。

マツダ CX-30

CX-3はコンパクトボディを思わせない存在感から評価されていますが、スタイリング重視ゆえの手狭なラゲッジスペースなど我慢をしなければならない部分もありました。

使い勝手をパッケージングの面から追求したといえるニューモデルCX-30は、マツダファン・ファミリーが待ち望んでいた一台となりそうです。