正規輸入車と並行輸入車の違いってなに?

メルセデス・ベンツ Sクラス 2017

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中古車情報を見ていると、輸入車のなかにも正規輸入車と並行輸入車があることに気づきます。見た目も中身も同じようでいて、じつはいろいろな違いがあります。それぞれ、どのようなメリットがあるでしょうか?見た目ではわかりにくい、正規と並行の違いについて紹介します。

文・CarMe編集部
Chapter
正規輸入車は安心が一番のメリット
並行輸入車は自由が一番のメリット
中古車の場合はどうか

正規輸入車は安心が一番のメリット

正規輸入車とは、海外の自動車メーカーから認定された正規のインポーターが取り扱う車両のことで、正規ディーラーを通じて販売されます。

正規インポーターは、車両の販売にくわえて、その国でのアフターサービスまでも含めた契約を行なっており、消耗パーツも膨大にストックし、ディーラーメカニックのトレーニングも定期的に行なっています。

自動車は、長く付き合ううちに、定期的に交換すべき消耗品がでたり、些細なトラブルも発生します。そんなときにしかるべきトレーニングを受けたメカニックが在籍している正規ディーラーなら、専用の診断機にかけてトラブルを解決してくれます。

また故障のたびに本国にパーツをオーダーして待つという時間的なロスもありません。さらに正規ディーラーのネットワークは全国規模なので、遠方でトラブルにあっても安心なのです。

正規輸入車のデメリットは、取り扱う車種やグレードを日本向けに絞り込んでいるため、本国で販売されているグレードでも正規には購入できないということがあります。

さらに日本仕様の場合、本国ではメーカーオプションだったものでも標準装備になっているなど、細かく仕様をオーダーできないことも悩みどころです。

並行輸入車は自由が一番のメリット

正規インポーターを頼らず、業者が海外から直接買い付けた車両のことを、並行輸入車と呼びます。

並行輸入車は、日本の正規ディーラーでは取り扱っていない車種やグレード、仕様もオーダーすることができます。逆説的に表現すれば、正規ディーラーが取り扱っていないモデルや、正規インポーターが存在していないメーカーなどは、並行輸入に頼るしかありません。

車両価格は、現地価格に諸経費をプラスしたものとなり、正規ディーラーのように一律の新車価格があるわけではないので、工夫次第で費用を抑えることが可能です。

並行輸入車のデメリットは、日本の車検を通すため、現地仕様の車を日本向けにする処置が必要なこと。そして輸入専門の業者が入れた車両の場合、その車両を得意とする専門店なりを探さなければならないこと。

仮に専門店をみつけても、自宅から遠方ということもあります。さらに日本の車検を通すため、現地仕様の車を日本向けにする処置も必要となります。

もちろん正規ディーラーのようなネットワークを有しているわけはなく、メンテナンスやパーツ類の充実度に関しても、正規ディーラーに比べれば劣ります。

ただし、長年、並行輸入車を扱っている専門店のなかには、豊富な経験と知識を蓄積していることも少なくありません。こだわりの車種に関しては、そういった専門店のほうがメリットがあるかもしれません。

中古車の場合はどうか

これまではおもに新車における、正規と並行輸入のメリットとデメリットを書いてきましたが、中古車の場合はどうなるのでしょうか。

正規ディーラーが扱うアプルーブドカー(認定中古車)の場合、一定のクオリティをパスした車両のみが販売されるほか、中古車でも保証が付いており、望めば延長保証も可能です。また、希望の車両をディーラーネットワークを使って探し出してもらうこともできます。そのぶん販売価格は高めですが、安心を含めた価格と考えれば納得いくものです。

一方、並行輸入の中古車は、販売価格こそ低めに設定されますが、通常、保証はありません。また希少車種の場合は、車両価格が跳ね上がるケースもあります。また並行輸入された中古車は、正規ディーラーへ整備を依頼した際、やんわりと断られることもあるので注意が必要です。

日本に正規輸入されていないメーカーやモデルであっても選ぶことができるという自由さや希少性は、並行輸入車最大の魅力ですが、メンテナンスや修理に関しては、面倒をみてくれる専門店をみつける必要があります。

一方、正規輸入車は安心感や全国どこでも変わらないサービスが魅力です。

そういったことを踏まえて、自身のカーライフにマッチする輸入車を選ぶのが良策です。

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