なぜお相撲さんは、車の運転が禁止されているのか?理由を解説

相撲

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お相撲さんは、車の運転が禁止されていると言います。身体が大きいためシートベルトが締められないとか、車内が窮屈でスムーズなハンドル操作ができないとか、重量が片側に寄りすぎてクルマがまっすぐ走らないとか、いろいろな理由が考えられますが、本当の理由は他にあるようです。今回は、現役力士の「運転禁止ルール」についてお話します。

文・吉川賢一
Chapter
運転禁止ルールはいつからあるの?
力士でも免許取得はOK?

運転禁止ルールはいつからあるの?

現役力士の運転が禁止されるようになったのは、力士による交通事故がきっかけでした。

1985年5月と6月に、力士の運転する車が停車中の車に追突するという事故がたて続けに発生しました。それを受けて、当時の春日野理事長が注意喚起を行ない、現役力士の運転は原則禁止されていました。

ところが1999年に力士の運転する車がオートバイと衝突。さらに翌年には、死亡事故を起こしてしまいます。

これを機に、相撲協会は”力士は国民から尊敬を表され愛される存在で続けるため、交通事故を起こすなどの不祥事はあってはならない”として、現役力士の運転禁止という規則を設けることとなったのです。

ところが、2018年1月、エジプト出身の大砂嵐が無免許運転で前方の車に衝突する事故が発生。事故当初、大砂嵐は「妻が運転していた」という供述をして引退になりました。

力士でも免許取得はOK?

運転が禁止されている現役力士ですが、免許の取得は許可されており、若手の頃や引退前に教習所に通う力士は多いそうです。

ただし免許を持っていても、現役中は運転禁止であるため、運転免許を持つ現役力士は全員がペーパードライバーということになります。力士時代は運転ができないにしても、引退後などに役立つ資格という意味があるのでしょうか。

このように、現役力士が運転してはならないという規則は、大きな体格が理由ではなく、数名の力士が起こした交通事故が発端だったようです。力士の皆さんにとって、ドライブは「引退後の楽しみ」なのかもしれません。

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