ミシュランタイヤが発売する「雪も走れる夏タイヤ」とは?

ミシュランタイヤ(塚田勝弘撮影)

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1年に数回、大雪(雪国の方からするとまったく大雪でなくても)に見舞われると、ノーマルタイヤで走行してしまい、大混乱に陥る東京や名古屋、大阪、九州などの非降雪地域では、急な雪にどう対応するか頭を悩ませる人もいるだろう。

ミシュランタイヤから「雪も走れる夏タイヤ」というコンセプトを掲げた「MICHELIN CROSSCLIMATE(ミシュラン クロスクライメート)」が2月5日に全国で発売される。どんなタイヤなのだろうか?

文・塚田 勝弘

塚田 勝弘|つかだ かつひろ

自動車雑誌、モノ系雑誌の新車担当編集者を約10年務めた後に独立し、フリーランスライターとしても10年が経過。自動車雑誌、ライフスタイル雑誌、Web媒体などで新車試乗記事やカーナビ、カーエレクトロニクスなどの記事を展開している。

塚田 勝弘
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年に数回の積雪なのにスタッドレスタイヤを買う?
高速道路冬タイヤ規制下でも通行可

年に数回の積雪なのにスタッドレスタイヤを買う?

非降雪地域でもスタッドレスタイヤを購入すればいいのだが、「年に数回なのでもったいない」、「チェーンでしのぐ」、あるいは「チェーンの脱着が面倒、脱着方法が分からない」などの理由で、雪が降ったらクルマには乗らないという方もいるかもしれない。

さらに、非降雪エリアでは、上記の理由のほか、タイヤの置き場に困る方(マンション居住者など)も少なくない。カー用品店などではタイヤ保管サービスも有償で行っているものの、スタッドレスタイヤの使用頻度の割には割高と感じる方もいるだろう。雪の日でもクルマが欠かせない場合は、こうした課題をクリアする必要もある。

今回発売される「MICHELIN CROSSCLIMATE(ミシュラン クロスクライメート)」シリーズは、ミシュランタイヤがサマーシーズンで優れた安全性能を発揮しながら、雪上でも安心して走れるというコンセプトを掲げている。

同シリーズは、原則14インチの「MICHELIN CROSSCLIMATE」、15インチ以上の「MICHELIN CROSSCLIMATE+(プラス)」、SUV向けのチューニングが施された「MICHELIN CROSSCLIMATE SUV」の3シリーズが用意される。

タイヤサイズは14インチから20インチの計78サイズと豊富で、幅広い車種、ボディタイプに対応するのも特徴だ。なお、価格はオープンプライス。

「雪も走れる夏タイヤ」と聞くと、オールシーズンタイヤを想像する人も多いだろう。

日本ミシュランタイヤでは、あくまで「雪も走れる夏タイヤ」という位置づけとしているものの、販売店ではオールシーズンタイヤの売り場に置かれることもあるだろうし、各メディアからオールシーズンタイヤの新製品として紹介されることも想定しているという。

高速道路冬タイヤ規制下でも通行可

同タイヤには、国際基準で定められたシビアスノータイヤ要件に適合し、高い雪上性能により冬用タイヤチェーン規制時でもそのまま走行できる「M+S」の「スリーピークマウンテン・スノーフレーク」マークが刻印されている。なお、全車タイヤチェーン規制下では、スタッドレスタイヤと同様にタイヤチェーンが必要になる。

「ミシュラン クロスクライメート」が想定しているのは、まさに雪道(圧雪路やシャーベット状)で、コンパウンドはサマータイヤよりも冬タイヤ寄りだそう。特徴的な「Vシェイプトレッドパターン」により雪踏み、ウェット路などを含む排水性能を最大限引き出すとしている。

さらに、トレッドブロックに面取り加工を施すことで(新品の消しゴムも角を丸めることで、ゴムの剛性感が高まるように)、ゴムのねじれやエッジの巻き込みを低減し、ドライブレーキ性能を確保。雪道では高性能サイプ、ショルダー部の三次元の溝が摩耗するにつれて拡大することにより、雪上でのトラクションを確保するとしている。

また、オールシーズンタイヤ系の泣き所であるサマー性能にも目配りされている。大半のシーンで使用するドライやウェット路面(雪道以外)での静粛性は、同社の「MICHELIN ENERGY SAVER+」よりも若干高まっていて(騒音が小さくなっていて)、ロングライフ性能も「MICHELIN ENERGY SAVER+」よりも向上しているそうだ。

「MICHELIN CROSSCLIMATE(ミシュラン クロスクライメート)」シリーズは、2018年のオートバックスでの先行販売の好評を受けて全国販売されることになり、スタッドレスタイヤを買わない新しい選択肢として提案されることになる。
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