狭い駐車場でも安心!運転席もしくは助手席がスライドドアのクルマたち

ミニバンの定義は、3列シート(2列シート車でもミニバンを謳うモデルもある)の多人数乗車が可能なことだろう。さらに、人気なのが2列目ドアをスライドとしたスライドドア車だ。ホンダ ステップワゴンはかつて、乗降時の安全性(左側通行の日本を鑑みて)から助手席側のみスライドドアとした歴史もあったが、利便性から両側スライドドアを採用するようになり、定番化しつつある。では、運転席、助手席をスライドドアにしたクルマはあるのだろうか?

文・塚田勝弘

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助手席ドアをスライドドアにした例もある
プジョー1007は運転席も助手席もスライドドアだった
リヤドアを両側スライドにした高い乗降性のクルマたち

助手席ドアをスライドドアにした例もある

トヨタ ポルテ 2018

トヨタのポルテは2004年登場の初代、そして兄弟車のスペイドは現行型(ポルテとしては2代目)に加わっている。初代ポルテからの特徴が、助手席ドアを1枚のみとしたスライドドアとしている点で、運転席ドアは通常のヒンジ式ドアとなっている。もっといえば、かつてのラウムやアイシスも助手席をヒンジ式ドア、助手席側のリヤドアをスライドにしたパノラマオープンドアであった。

筆者の親がポルテに乗っているため、その利便性の高さは実感している。助手席ドアを1回開けるだけで、後席に荷物を放り込み、助手席に乗り込むことができるし、狭い駐車場でも前席左右間のウォークスルーを使って運転席から乗り降りすることもできる。

さらに、低床設計により子どもでも乗り降りしやすく、ベビーカーなどの大きめの荷物も出し入れしやすい。

トヨタ ポルテ 特別仕様車 F"Raffine" 画像

プジョー1007は運転席も助手席もスライドドアだった

プジョー1007

現在では、運転席、助手席のドアがスライドドアという例は少なく、かつてプジョーが日本でも導入していたプジョー1007は、両側ともにスライドドアを採用していた。私も何度か試乗したことがあるが、電動スライドドアの開閉に時間がかかり、じれったく感じたことを覚えている。

プジョー1007 画像

リヤドアを両側スライドにした高い乗降性のクルマたち

トヨタ アルファード ヴェルファイア(塚田勝弘撮影)

※写真は塚田勝弘撮影

「運転席、助手席がスライドドア」の車は、現在はポルテ/スペイドくらいしかない。とくに、狭い駐車場での乗り降りで気を使うのは、子どもが急にドアを開けてしまうことだろう。いわゆる「ドアパンチ」の加害者(ある意味親にとっては被害者!?)にならないためには、リヤドアが両側スライドドアであるミニバンや軽自動車などを選ぶのがやはり無難だ。

そう考えると、人気ミニバンでは、トヨタ アルファード/ヴェルファイア、トヨタ ヴォクシー/ノア/エスクァイア、日産 エルグランド、日産 セレナ、ホンダ オデッセイ、ホンダ ステップワゴン、三菱 デリカD:5など枚挙に暇がない。

コンパクトモデルでも、トヨタ タンク/ルーミー&ダイハツ トール、トヨタ シエンタ、スズキ ソリオ、ホンダ フリードなど数多い。さらに、軽自動車にもホンダ N-BOXをはじめ、スズキ スペーシア、ダイハツ タントやムーヴ キャンパス、ウェイクなど数多くある。また、軽バンではホンダN-VANが助手席ピラーレスタイプの両側スライドドアを採用している。

なお、スライドドア関連では、アイシン精機がパワースライドドア装置およびプーリユニットなどの特許を取得するなど、パワースライドドアでは高いシェアを誇り、登録車では約80%、軽自動車でも100%近いシェアを誇っているという。

スライドドアの利点は、高い乗降性や大きな荷物の積載性などがある一方で、ボディが重くなり、安全面からも補強の必要も出てくるなどのデメリットもある。それでも狭い場所での乗り降りでとくにありがたいスライドドア。とくに、子育て世代には大きなメリットが得られるだろう。