ラジエターに詰まった汚れ、これってどうやって落とせばいいの?
更新日:2024.09.09
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年末といえば大掃除。普段は目にしないところに、ほこりがたまっているのを見つけることもあるだろう。クルマにもそうした場所はある。洗車をまめにしていても、ホイールの内側までは洗っていないだろうし、ボンネットを開ければエンジンルームに土ぼこりが付着しているのを見つけることもある。なかでも機能性に影響するのがラジエターの汚れ。ラジエターの掃除はどのようにすればよいのだろうか。
文・山本晋也
文・山本晋也
汚れたラジエターは冷却性能が劣ってしまう
あらためてラジエターの構造をいえば細いチューブの間にフィンを設けて、そこで放熱(大気と熱交換)する構造となっている。
ラジエターの表面にビニール袋や枯れ葉などのゴミが付着しているのは論外だが、フィンの隙間にほこりが詰まっていると、そこを空気が通り抜けられなくなるため冷却性能が落ちてしまう。日常的に掃除する必要があるとまではいわないが、それなりに意識しておくべき部分である。
ラジエターの表面にビニール袋や枯れ葉などのゴミが付着しているのは論外だが、フィンの隙間にほこりが詰まっていると、そこを空気が通り抜けられなくなるため冷却性能が落ちてしまう。日常的に掃除する必要があるとまではいわないが、それなりに意識しておくべき部分である。
自動車用のラジエターコアは繊細で掃除は難しい
多くの自動車では、コルゲートフィンタイプと呼ばれるラジエターが採用されている。コルゲートフィンとは波型に折り曲げた金属で作られたフィンのことだ。非常に薄い金属のためちょっとしたことで潰れやすい。
ラジエターが汚れているからといってブラシなどでこすってしまうとフィンが潰れて空気が通り抜けづらくなってしまう。当然、フィンの変形は性能低下につながるもので、ラジエターの掃除には十分な配慮が必要だ。
ラジエターが汚れているからといってブラシなどでこすってしまうとフィンが潰れて空気が通り抜けづらくなってしまう。当然、フィンの変形は性能低下につながるもので、ラジエターの掃除には十分な配慮が必要だ。
圧縮したエアでほこりを吹き飛ばすのがベスト
やわらかい金属フィンを潰さずにほこりを除去するにはコンプレッサーで圧縮したエアを吹き付けるという方法がある。とはいえ、個人でエアコンプレッサーを持っているという人は少数派だろうし、前方からエアを吹き付けてほこりを飛ばすと、エンジンルーム内がほこりだらけになってしまう。
とくに、最近のクルマはアンダーカバーでおおわれているため、汚れの逃げ道が少ないため、なおさらだ。性能に影響するくらい汚れていたならば、自分で掃除することをあきらめ、信頼できるプロに依頼するのがベストだ。
そこまで汚れていないけれど、どうしても気になるというのであればホースで水をかける程度にとどめておく方がいい。強い力をかけてラジエターのフィンを潰してしまうと、その修復は難しいからだ。
とくに、最近のクルマはアンダーカバーでおおわれているため、汚れの逃げ道が少ないため、なおさらだ。性能に影響するくらい汚れていたならば、自分で掃除することをあきらめ、信頼できるプロに依頼するのがベストだ。
そこまで汚れていないけれど、どうしても気になるというのであればホースで水をかける程度にとどめておく方がいい。強い力をかけてラジエターのフィンを潰してしまうと、その修復は難しいからだ。
山本晋也
自動車メディア業界に足を踏みいれて四半世紀。いくつかの自動車雑誌で編集長を務めた後フリーランスへ転身。近年は自動車コミュニケータ、自動車コラムニストとして活動している。ジェンダーフリーを意識した切り口で自動車が持つメカニカルな魅力を伝えることを模索中。