日米の自動車輸入障壁は?
トランプ大統領の発言を「的外れ」とするのは、先述した関税の差だろう。さらに、輸入障壁があるという指摘に対して、日本では輸入自動車特別取扱制度(PHP)があり、販売台数が少ないモデルは、型式指定よりコストが小さくて済むため、台数が少ない輸入車でも日本に輸出しやすくなっているという指摘もある。
一方で、日本では排気量により自動車税、重さ(車両重量)により重量税が課せられ、さらには自動車取得税や消費税もあるが、重くて排気量が大きくて、燃費が悪いと税金が高くなる。
米国車には不利になり、こうした自動車税制も米国車が売れないと見る向きもある。まぁ、同じようなクルマでもドイツ車であれば売れているのだから、「多くの日本人にとって」魅力あるモデルが少ないという分析はある意味妥当かもしれない。
一方で、日本では排気量により自動車税、重さ(車両重量)により重量税が課せられ、さらには自動車取得税や消費税もあるが、重くて排気量が大きくて、燃費が悪いと税金が高くなる。
米国車には不利になり、こうした自動車税制も米国車が売れないと見る向きもある。まぁ、同じようなクルマでもドイツ車であれば売れているのだから、「多くの日本人にとって」魅力あるモデルが少ないという分析はある意味妥当かもしれない。
米国の「25年ルール」とは?
さて、前置きが長くなったが、米国では輸入障壁はないのだろうか。かの国では、新車販売されていないクルマを中古車で輸入する際は、排出ガス規制や安全基準などを米国基準に適合させる必要があり、実質的な締め出し、障壁になっている。さらに、米国では右ハンドル車の輸入(テスト車両や郵便車などをのぞく)を認めていない。
ただし、25年を超えた旧車の場合は、上記の規制に加えて、右ハンドル車もOKとなる。日本側からすると、不公平と思えるかもしれないが、右ハンドル車は世界的には少数派なので、輸出や現地生産が多い日本の自動車メーカーは当然ながら最初から左ハンドル仕様を作っている(右ハンドルのみもあるが)というのが最近の常識。
米国であっても25年を超えたクラシックカー、右ハンドル車となればニッチなマニア向けになるのは必至だから、排出ガス規制も関税も含めて例外としても問題なしとしているのかもしれない。
こうなると、25年が経ったモデルが毎年話題になってくる。2019年になれば、登場月によるが1994年モデルも対象になるのだ。
ただし、25年を超えた旧車の場合は、上記の規制に加えて、右ハンドル車もOKとなる。日本側からすると、不公平と思えるかもしれないが、右ハンドル車は世界的には少数派なので、輸出や現地生産が多い日本の自動車メーカーは当然ながら最初から左ハンドル仕様を作っている(右ハンドルのみもあるが)というのが最近の常識。
米国であっても25年を超えたクラシックカー、右ハンドル車となればニッチなマニア向けになるのは必至だから、排出ガス規制も関税も含めて例外としても問題なしとしているのかもしれない。
こうなると、25年が経ったモデルが毎年話題になってくる。2019年になれば、登場月によるが1994年モデルも対象になるのだ。
25年ルール適用の名車5選
ハリウッド映画にも出てくるスカイラインGT-R
2019年ではR32型の日産スカイラインGT-Rが最後期に入り、元々、絶大な人気を誇るR32だから、後期モデルだと300万円、400万円超えも珍しくない。
走行距離5km以下の個体は多くなく、10万km超え、カスタマイズ済みが普通だが、それでも映画の影響などもあって2019年はさらに高騰するかもしれない。
走行距離5km以下の個体は多くなく、10万km超え、カスタマイズ済みが普通だが、それでも映画の影響などもあって2019年はさらに高騰するかもしれない。
セリカは丸目4灯の6代目
トヨタ セリカを見ると、6代目セリカが対象になってくる。丸目4灯でデザインが若者に支持されていたモデルで、兄弟車にはカレンという2ドアクーペもあった。
6代目セリカは、1995年にはWRCのレギュレーション違反でポイント剥奪という事件もあった。日本市場でのタマ数は少なく、20万円程度が多いよう。
6代目セリカは、1995年にはWRCのレギュレーション違反でポイント剥奪という事件もあった。日本市場でのタマ数は少なく、20万円程度が多いよう。
シルビアは3ナンバーサイズになったS14
日本でも人気の日産 シルビアは、1994年というと、1993年デビューの6代目S14型も25年ルールに適合してくる。1972年生まれの私には、S13の方が支持は熱く、S14にバトンタッチしてしまうと、冷めてしまった空気感をよく覚えている。
93年、94年式だと100万円〜150万円程度の個体も多そうで、FRということもあり、米国のファンのターゲットになるかもしれない。
93年、94年式だと100万円〜150万円程度の個体も多そうで、FRということもあり、米国のファンのターゲットになるかもしれない。
初代NSXも25年ルールの対象モデルに
スポーツカーに人気が集中していることを考えると、ホンダ NSXも当然見逃せないだろう。NA1型の初代は1990年デビューで、92年登場のタイプRも視野に入ってくる。
90年から94年式まで見ると、アルミボディの経年劣化も気になるところだが、300万円台からチューンド系で1,000万円前後まで幅が広く、500万円台前後が比較的多いようだ。
90年から94年式まで見ると、アルミボディの経年劣化も気になるところだが、300万円台からチューンド系で1,000万円前後まで幅が広く、500万円台前後が比較的多いようだ。
マツダ RX-7(FD)は2019年時点ではタマ数が少ない
マツダのRX-7は、FD3S(FD)型が1991年登場のため、1〜2型までが対象となる。そうなると、初期型は現在ほとんどタマ数がなく、まだ数年は25年ルールには当てはまらない。
中期型の4型から後期型の5型以降まで2年から6年ほどまだあるので、これから値上がりする可能性もあるだろうが、その多くがチューニングやドレスアップ済みとなっている。
中期型の4型から後期型の5型以降まで2年から6年ほどまだあるので、これから値上がりする可能性もあるだろうが、その多くがチューニングやドレスアップ済みとなっている。
塚田 勝弘|つかだ かつひろ
自動車雑誌、モノ系雑誌の新車担当編集者を約10年務めた後に独立し、フリーランスライターとしても10年が経過。自動車雑誌、ライフスタイル雑誌、Web媒体などで新車試乗記事やカーナビ、カーエレクトロニクスなどの展開している。