ついに991から992型へ!新型ポルシェ911はどう進化する?
更新日:2024.09.09
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いよいよ発表間近となった新型ポルシェ911。コードネームは、991から992に進化します。”最良のポルシェとは最新のポルシェ”と言われる最新版911は、どのように生まれ変わるのでしょうか。
文・西山昭智
文・西山昭智
911のヒストリー
ドイツのスポーツカーメーカーであるポルシェが、1964年から現在まで、連綿と生産し続けている911。最初の911、901型から、現行の991型まで歴代すべてがリアにエンジンを搭載するRRレイアウトを採用し、スタイリングのデザインも基本的には大きな変化がありません。
通称「ナロー」と呼ばれる初期の911から、アメリカ連邦自動車安全基準による5マイルバンパーを装着した「ビッグバンパー」の途中(1978年まで)までが901型に分類されますが、1974年にデビューしたターボは、当初から930型でした。
その後1989年になると、市販911では初となる4輪駆動モデル(カレラ4)が登場します。スムージングされたバンパーのデザインが特徴的な964型は、エンジン排気量、足回りを始め、パワーステアリング、ATのテュプトロニックなど、大幅に進化。さらに1993年には993型が登場。この993型をもってポルシェ911は空冷エンジンと決別することになるため、この993型は最後の空冷ポルシェとしてマニアの間では価値が高まっています。
水冷フラット6を搭載した初の911となる996型は、1997年に登場。同時期にデビューしたミドシップレイアウトのボクスターと同じ、涙滴型のヘッドライトには賛否両論がありました。
そのような不評を受けてか、2004年に登場した997型では、ヘッドライトが丸型に変更されています。この時代から、PDKと呼ばれるクラッチレスMTがポルシェに初採用されています。
そして2011年には現行モデルの991型が登場。911にとっては7世代目にあたるモデルで、アルミニウムなど軽量な金属を用いることで前モデルよりも軽量化が図られました。この991型は2015年にマイナーチェンジを行ない、それまで3.5L〜4.0LのNAエンジンだったカレラおよびカレラ4が、3.0L〜3.8Lのダウンサイジングターボに換装されています。
通称「ナロー」と呼ばれる初期の911から、アメリカ連邦自動車安全基準による5マイルバンパーを装着した「ビッグバンパー」の途中(1978年まで)までが901型に分類されますが、1974年にデビューしたターボは、当初から930型でした。
その後1989年になると、市販911では初となる4輪駆動モデル(カレラ4)が登場します。スムージングされたバンパーのデザインが特徴的な964型は、エンジン排気量、足回りを始め、パワーステアリング、ATのテュプトロニックなど、大幅に進化。さらに1993年には993型が登場。この993型をもってポルシェ911は空冷エンジンと決別することになるため、この993型は最後の空冷ポルシェとしてマニアの間では価値が高まっています。
水冷フラット6を搭載した初の911となる996型は、1997年に登場。同時期にデビューしたミドシップレイアウトのボクスターと同じ、涙滴型のヘッドライトには賛否両論がありました。
そのような不評を受けてか、2004年に登場した997型では、ヘッドライトが丸型に変更されています。この時代から、PDKと呼ばれるクラッチレスMTがポルシェに初採用されています。
そして2011年には現行モデルの991型が登場。911にとっては7世代目にあたるモデルで、アルミニウムなど軽量な金属を用いることで前モデルよりも軽量化が図られました。この991型は2015年にマイナーチェンジを行ない、それまで3.5L〜4.0LのNAエンジンだったカレラおよびカレラ4が、3.0L〜3.8Lのダウンサイジングターボに換装されています。
新型ポルシェ911、ディテールが細かく変わったスタイリング
いよいよ発表される992型は、はたしてどのような進化を遂げているのでしょうか。基本的なシルエットこそ991型を踏襲したものですが、リアセクションはいくつかの変更を受けています。
まず、バンパー形状が見直され、テールランプユニットは新型カイエンやマカン、パナメーラ、あるいは開発中のタイカンなどに共通したデザインに変更されます。同時に、走行中にせり出してくるリアウイングの形状も変わり、その上にあるエンジンフード部分にはハイマウントストップランプのようなものがつけられています。
フロントマスクは一見すると991型と似たような雰囲気ですが、下端がバンパーのラインでカットされたボンネットフードには、切り欠きもあり。水冷時代を彷彿させるものになりました。ランプ回りでは、スリム化されたLEDウィンカー、ポルシェ最新のダイナミックライトシステム(PDLS)の採用などが挙げられます。
さらにボディサイドに目をやると、ドアハンドルの形状が大きく変更されており、992型ではボディパネルと一体化したデザインが採用されています。
まず、バンパー形状が見直され、テールランプユニットは新型カイエンやマカン、パナメーラ、あるいは開発中のタイカンなどに共通したデザインに変更されます。同時に、走行中にせり出してくるリアウイングの形状も変わり、その上にあるエンジンフード部分にはハイマウントストップランプのようなものがつけられています。
フロントマスクは一見すると991型と似たような雰囲気ですが、下端がバンパーのラインでカットされたボンネットフードには、切り欠きもあり。水冷時代を彷彿させるものになりました。ランプ回りでは、スリム化されたLEDウィンカー、ポルシェ最新のダイナミックライトシステム(PDLS)の採用などが挙げられます。
さらにボディサイドに目をやると、ドアハンドルの形状が大きく変更されており、992型ではボディパネルと一体化したデザインが採用されています。
雰囲気が一新したインテリア
細かくディテールが変更されたスタイリングに対し、大きく雰囲気が変わっているのがインテリアのデザインです。
ポルシェ伝統の5連メーターは、基本デザインこそそのままですが、中央のタコメーター以外はすべてデジタル化となるアドバンスコックピットを採用。センターパネルには大型の液晶ディスプレイを搭載しています。
液晶画面は991よりもさらにワイドになり、最近の欧州車でよく見かけるメーターパネルからとつながっているようなデザインになっています。エアコンの吹き出し口も位置が変更されています。
シフトノブは大胆に小型化され、その下に続くスイッチパネルは配置もデザインも一新。EVモデルのタイカンを意識した新時代のポルシェを感じさせます。
ポルシェ伝統の5連メーターは、基本デザインこそそのままですが、中央のタコメーター以外はすべてデジタル化となるアドバンスコックピットを採用。センターパネルには大型の液晶ディスプレイを搭載しています。
液晶画面は991よりもさらにワイドになり、最近の欧州車でよく見かけるメーターパネルからとつながっているようなデザインになっています。エアコンの吹き出し口も位置が変更されています。
シフトノブは大胆に小型化され、その下に続くスイッチパネルは配置もデザインも一新。EVモデルのタイカンを意識した新時代のポルシェを感じさせます。
ポルシェ伝統のRRレイアウトを受け継ぐ911。かつては古臭いといわれてきた内装デザインは、992型になって次世代を感じさせる雰囲気へと大きく変貌を遂げています。それに合わせてスタイリングも変更し、さらに洗練され上質なスポーツカーへと生まれ変わりました。
最良のポルシェとはやはり最新のポルシェであることはどうやら間違いなさそうです。
ああ、懐かしい連発!ポルシェ 911を新旧乗り比べ!土屋圭市 × 河口まなぶ(LOVECARS!TV!)が送る、930カレラと992カレラ4S 70分徹底解説!【土屋圭市のヴィンテージタイムス】
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西山昭智
大学卒業後自動車雑誌の編集部へ入社。アメリカ車を皮切りに輸入中古車やスーパーカー専門誌の編集部を経て独立。現在も紙媒体の自動車雑誌で編集および執筆を行なっている。正規販売ディーラーや中古車専門店などに取材を行なうことが多く、現場でしか聞けない業界の裏話的なものも取り扱い中。好きな車はフランス車。