フロントガラスの上部が青や緑でグラデーションになっているのはなぜ?

フロントガラス

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あなたのクルマも、フロントガラスの上部が薄い青や緑の帯状でグラデーションになっていませんか?この装備にはどのような目的があるのでしょうか?今回は、このグラデーションの謎について紹介します。

文・立花義人
Chapter
フロントガラスの果たしている役割とは?
フロントガラス上部が青や緑になっているのはなぜ?
トップシェードを後で付けることはできる?

フロントガラスの果たしている役割とは?

自動車が誕生した初期の頃、クルマにはフロントガラスがありませんでした。運転手が風圧を気にするほど、走行速度が高くなかったためです。しかし、クルマの性能が向上していくにつれ、風を無視できなくなり、風除けのためにウィンドシールド(風防)が必要となり、やがて屋根が付き、現在のようなスタイルになりました。

現代のフロントガラスは、単に風除けのためだけではなく、外気を遮断して快適な車内空間を確保するためにも必要です。最近では、断熱効果や紫外線の影響から乗員を守る機能を備えるなど、フロントガラスも高機能化が進んでいます。

フロントガラス上部が青や緑になっているのはなぜ?

フロントガラス上部の、半透明の青や緑が帯状となっている部分は「トップシェード」や「ぼかし」といった呼び方をします。これには、シェード(遮る)という名の通り、陽射しを和らげるという機能があります。

前方から陽射しが強く入ってくる場合、サンバイザーを使用して視界を確保することがほとんどだと思いますが、トップシェード付きであれば、サンバイザーを使用しなくても、ある程度の陽射しを和らげ、快適なドライブをサポートしてくれます。

また、トップシェードの色付け部分とガラスの境目がグラデーションになっており、クルマのファッション性にも貢献しています。車種によっては、上級グレードにのみ装備されることもあるようです。

トップシェードを後で付けることはできる?

自分のクルマのフロントガラスにトップシェードが付いていなかった場合、後付けでフィルムを貼ることは可能なのでしょうか?

日本の保安基準では、フロントガラスについても細かな規定があり、保安基準に適合していなければ、車検をパスすることはできません。フロントガラスにフィルムを貼る場合、フロントガラスの上下の距離を測定し、その上部20%までの範囲で、半透明(運転者の視界が妨げられないもの)であれば、保安基準に適合します。

視界に影響するような、文字やロゴが入っているもの、透明でないものは当然、貼ることができません。

トップシェード用として、車種別にカットされた社外品が販売されていますが、なかには純正ガラスのトップシェードのような薄い青や緑ではなく、ミラータイプや色の濃いものもあります。購入の際には、保安基準に適合したものかどうかを十分に確認する必要があります。

また、最近の運転支援や安全装備に欠かせなくなった、前方を監視するカメラなどがフロントガラス面にあると、施工が難しくなる場合もあるようです。

もしも飛び石などでガラス交換をする場合、日焼けや色あせの原因となる紫外線や、炎熱の原因となる中赤外線を大幅にカットしてくれる高機能断熱フロントガラスが社外品として販売されており、こうした商品のなかに上部に色付けされたものがあります。

価格もメーカー標準品と同等か、もしくはそれ以下で販売されているようですから、フロントガラス交換の際には、こうした商品を検討してみても良いかもしれません。

トップシェードには陽射しを和らげる効果と、ファッション性を高める効果があります。機能を上手に活用して、快適なドライブを楽しみましょう。

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文・立花義人
フリーライター。5歳の頃に自動車図鑑で見たアルファロメオのデザインに衝撃を受け、以降クルマに魅了される。様々なクルマの個性を知りたいと考え、免許取得後国産・輸入車問わず20台以上を乗り継ぐ。車検整備を取り扱う企業に勤務していた際、メンテナンスや整備に関する技術や知識を学ぶ。趣味はドライブ、食べ歩き。現在の愛車はパサート・ヴァリアント。
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