車の「外気温度」の温度計ってどこにあるの?

外気温度

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自動車のインパネやセンターディスプレイに表示される「外気温度」は、文字通り、車外の気温を表示しています。ただし、自動車は熱の塊と言ってもよく、滅多な位置にセンサーを設置すると、外気温度を正しく計測できません。では、外気温度を計測するセンサーはどこに取り付けられているのでしょう。
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外気温度センサーってどこにあるの?
外気温度センサーの仕組み
外気温度計をDIYで後付けに挑戦
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外気温度センサーってどこにあるの?

通常、自動車はフロント部にエンジンやラジエター、アンダーボディには排気が通るエグゾーストパイプ、ボディ後部にはマフラーと、各部に熱源があります。さらに日中の外装は、太陽光や外気で暖められ蓄熱します。

そういった熱の影響が少ない場所として、多くのメーカーが選んでいるのがフロントバンパー付近です。

すぐ背後にエンジンルームが控えますが、センサー付近は遮熱されており、エンジンルームの影響をほとんど受けることなく温度を計測できるそうです。ただし、あまり低い場所に設置すると、路面からの熱の影響を受けやすくなるので、できるだけ高い(ヘッドライトに近い)場所に設置します。

もし愛車に表示される外気温が、実際と大幅にずれている場合は、センサー不良の可能性があります。違うと感じたら、フロントバンパーになにか接触しなかったか、思い出してみましょう。

ちなみに、欧州車のなかには、サイドミラーに外気温センサーを備えるモデルもいくつか存在しています。

外気温度センサーの仕組み

外気温度センサーは、温度を計測し、車内の表示機器に外気温度を表示させます。外気温度を電気信号に変換する仕組みが必要です。その仕組みが「サーミスタ」と呼ばれる電気部品です。

サーミスタは温度によって、電気の流れにくさ(抵抗値)が変化する電気部品です。そんなサーミスタは、2種類に分類されます。

ひとつは、"NTCサーミスタ"というもので、温度が高くなると、抵抗値が下がります。温度と抵抗値がほぼ等しいため、温度センサーに使用されます。そしてもうひとつが、"PTCサーミスタ"で、こちらは、ある温度に達すると急激に抵抗値が上昇するため、加熱検知センサーに使用されます。

自動車の外気温度センサーに組み込まれるのは、NTCサーミスタです。では、NTCサーミスタが外気温表示システムのなかで、どのような役割を行っているのでしょうか。

外気温度表示の基本的なシステムを紹介すると、まず、外気温度センサーが計測した温度を、NTCサーミスタに伝えます。NTCサーミスタは温度によって適切な抵抗値に変わり、抵抗値に見合った電流を流します。車内の表示機器はNTCサーミスタから流入する電流を測定し、外気温度として表示します。外気温度表示機能は、サーミスタの恩恵が大きい機能ということになりますね。

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