ゲリラ豪雨でハイドロプレーニング現象が起きたらどうする?
更新日:2024.09.09
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雨の日に高速道路を走行しているとき、ハンドルが軽くなったことはありませんか?これは、「ハイドロプレーニング現象」と言われ、雨の日の交通事故の引き金になることが多くあります。なぜ、ハイドロプレーニング現象が起きるのでしょうか。また、どういった対策がとれるのでしょう。
文・吉川賢一
文・吉川賢一
ハイドロプレーニング現象はなぜ起きる?
ハイドロプレーニング現象は、水膜のある路面を高速走行した際に起きる現象です。「水膜現象」、「アクアプレーニング現象」とも呼ばれます。
雨の日など路面が濡れているときも、通常は、タイヤの溝が路面を覆う水分を排水してくれるので、タイヤのトレッド面が路面に直接触れることができ、タイヤはグリップすることができます。
ところが、高速走行やゲリラ豪雨などで路面にたっぷり雨が残っている状況では、この溝による排水が追い付かず、タイヤは路面の上の水膜に乗った状態になってしまいます。そうなると、タイヤはグリップを失い、まるで水上スキーで水の上を滑っているのと同じ状況になります。
つまり、タイヤが路面に接していない(摩擦を発生していない)ために、ハンドルが急に軽くなるという現象が起こるのです。
雨の日など路面が濡れているときも、通常は、タイヤの溝が路面を覆う水分を排水してくれるので、タイヤのトレッド面が路面に直接触れることができ、タイヤはグリップすることができます。
ところが、高速走行やゲリラ豪雨などで路面にたっぷり雨が残っている状況では、この溝による排水が追い付かず、タイヤは路面の上の水膜に乗った状態になってしまいます。そうなると、タイヤはグリップを失い、まるで水上スキーで水の上を滑っているのと同じ状況になります。
つまり、タイヤが路面に接していない(摩擦を発生していない)ために、ハンドルが急に軽くなるという現象が起こるのです。
ハイドロプレーニング現象に陥ってしまったら?
ハイドロプレーニング現象が起きてしまうと、車のコントロールができなくなってしまいます。これは、運転の上手・下手に関係ありません。
ただし、不慣れなドライバーほどパニック状態になり、慌てて行動することで事故につながってしまうこともあります。
ハイドロプレーニング現象が起きてしまったら、慌てず、落ち着いて速度を落とし、タイヤが路面をとらえるのを待つことが肝心です。急ブレーキや慌ててハンドルを切ったりすると、水幕が切れてタイヤが路面をとらえた瞬間に、クルマがスピンをする可能性があるからです。
減速は、アクセルを緩める程度で、余裕を持って行ってください。
ただし、不慣れなドライバーほどパニック状態になり、慌てて行動することで事故につながってしまうこともあります。
ハイドロプレーニング現象が起きてしまったら、慌てず、落ち着いて速度を落とし、タイヤが路面をとらえるのを待つことが肝心です。急ブレーキや慌ててハンドルを切ったりすると、水幕が切れてタイヤが路面をとらえた瞬間に、クルマがスピンをする可能性があるからです。
減速は、アクセルを緩める程度で、余裕を持って行ってください。
ハイドロプレーニング現象を起こさない注意ポイント3つ
①スピードを出さない
ハイドロプレーニング現象が起きる主要因が、高速道路でのスピードの出しすぎです。雨の日、特に路面に水膜が見えるようなときには、標識に表示されている制限速度であっても走行していて大丈夫か、様子を見ながら走行するようにしましょう。
もしも危険を感じたら、制限速度よりも低い速度で走るようにしてください。
もしも危険を感じたら、制限速度よりも低い速度で走るようにしてください。
②水が溜まっている部分を避ける
多くの車が通る路面は、轍の様に凹んでいる部分があり、そこには水が溜まりやすくなります。その部分は、できるだけ避けて運転するようにしましょう。
③溝の減ったタイヤは早めに交換
タイヤの溝は深いほうが、排水できる水量も多くなります。またタイヤの空気が抜けていると、タイヤメーカーが狙った通りに排水ができない状態になる恐れがあります。
タイヤの摩耗状態と空気圧は、定期的にチェックするようにして、大事故を防ぐためにも早めの交換をお薦めします。
タイヤの摩耗状態と空気圧は、定期的にチェックするようにして、大事故を防ぐためにも早めの交換をお薦めします。
普段からタイヤの状態をチェックし、特に雨の日にはスピードを出しすぎない、この2つを守ることで、ハイドロプレーニング現象は予防することができます。
これからの季節、ゲリラ豪雨や台風など、突然大雨が降ることも考えられます。しっかりとした準備をして、運転をするようにしましょう。
吉川賢一
モーターエンジニア兼YouTubeクリエイター。11年間、日産自動車にて操縦安定性-乗心地の性能技術開発を担当。次世代車の先行開発を経て、スカイラインやフーガ等のFR高級車開発に従事。その後、クルマの持つ「本音と建前」を情報発信していきたいと考え、2016年10月に日産自動車を退職。ライター兼YouTube動画作成をしながら、モータージャーナリストへのキャリア形成を目指している。