エンジンのフロントグリルやダクトに雨水や雪が入っても大丈夫?

MINI クーパーS 2014

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フロントグリルやダクトは車が走行するうえで、重要な役割を担っています。エンジンは洪水などで冠水してしまうと致命的なダメージとなることから、水には弱いイメージがありますが、走行中に入る雨水や雪は影響がないのでしょうか?また、洗車などではフロントグリルやダクトに高圧水を当てても問題はないのでしょうか?
Chapter
そもそもフロントグリルやダクトの役割って?
雨や雪はエンジンに影響なし?
洗車の際は注意が必要
その他のダクトは?

そもそもフロントグリルやダクトの役割って?

まずは、フロントグリルの役割を簡単に説明しましょう。

フロントグリルは、ボディの正面に付いている網状のパーツのことです。エンジンルームに雨や雪が入らないようにするなら、フロントグリルやダクトを無くして密閉してしまえばいいのでは?と考える人もいるかもしれませんね。

しかし、フロントグリルはエンジンを冷却するために重要な役割を担っており、フロントエンジンモデルでは無くてはならないパーツなのです。もしもエンジンの熱を逃がすことができなければ、トラブルが頻繁に発生するでしょう。

もう少し詳しく説明すると、現在市販されているエンジンのほとんどが水冷式であり、冷却水を循環させてエンジン温度を下げています。この冷却水が単純に循環を続ければ、温度は上昇するだけです。そこで、途中の通路に放熱装置(ラジエター)を設けて循環する冷却水の温度を下げているわけです。このラジエターは、グリル裏側に装備されており、走行風で冷却水の熱を奪っています。

また、ターボ車であれば、構造によってはボンネットに大きくダクトが開けられている場合があります。空気はターボによって圧縮されてエンジンに送り込まれる際、熱を持つので密度が低くなります。密度を高めるためには、インタークーラーという熱交換器で冷やしてあげなければなりません。このインタークーラーも走行風によって冷やされる構造です。

雨や雪はエンジンに影響なし?

車を運転していれば、雨や雪の日に使用することもあるでしょう。特に土砂降りのなかで運転すると、エンジンルームに水が浸入してしまうのでは?と不安になってしまう方がいるかもしれません。

しかし、メーカー側もそのような状況は想定済みなので、心配する必要はありません。

走行中にフロントグリルから入る水分は、ある程度はエンジンの熱で蒸発します。蒸発しきらない水分は車体下へ流れていくようになっているのです。

では、洗車も特に気にせず洗って平気なのでしょうか?

洗車の際は注意が必要

走行中の雨や雪なら問題ないと説明しましたが、洗車の際はやや注意が必要です。

洗車場を利用する場合は、高圧洗浄機を使用することが多いはず。皆さん汚れを綺麗に落とそうと念入りに洗車すると思いますが、ピンポイントで高圧の水流があたるとトラブルにつながるパーツもあるので、あまり念入りに洗車を行うことはおすすめしません。

フロントグリルに対して、垂直に高圧水を噴射するような行為は避けたほうが良いでしょう。

その他のダクトは?

エンジンに直接つながっていないダクトの多くは、ブレーキ冷却用だったり空気の整流効果を狙ったものです。この場合は意図的に水をかけても、反対側からすべて流れ出てきますので問題はありません。

しかし、エンジン周辺は残った水分が電気系統に異常を来たすなどの可能性がないとも言えないので、必要以上に水をかける行為は避けたほうが良いでしょうね。
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