パトカーと市販車にはどんな違いがある?パトカーの仕様も解説
更新日:2024.09.09
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日々、市民の安全を守る警察官。その警察車両の代表といえばパトカーですが、私たちが普段乗っている市販車との違いはあるのでしょうか?
警察庁によるパトカーの仕様
パトカーは、パトロール用の「無線警ら車」と、交通取締用の「交通取締用4輪車」に大別されます。警察庁がパトカーの入札を行う際には、その種類により求められる性能が異なりますが、一部は共通のものがあります。
・4ドアセダン
・乗車定員5名
・4輪ディスクブレーキ同等以上のブレーキで、アンチロックブレーキ搭載
・前座席の座面から天井まで900mm以上
・後部座席のセンターアームレストは不要
・フロントフォグランプ装備
・トランクは床面がほぼフラットで、トランクオープナーとトランクランプを装備
・エンジン回転計(タコメーター)装備
・運転席と助手席にはパワーウインドウを装備。後部座席にパワーウインドウを備える場合は、運転席にウインドウロック機能を備えること
・運転席と助手席にエアバッグ装備
上記項目が、パトロール用の「無線警ら車」と、交通取締用の「交通取締用四輪車」共通で求められる性能です。
・4ドアセダン
・乗車定員5名
・4輪ディスクブレーキ同等以上のブレーキで、アンチロックブレーキ搭載
・前座席の座面から天井まで900mm以上
・後部座席のセンターアームレストは不要
・フロントフォグランプ装備
・トランクは床面がほぼフラットで、トランクオープナーとトランクランプを装備
・エンジン回転計(タコメーター)装備
・運転席と助手席にはパワーウインドウを装備。後部座席にパワーウインドウを備える場合は、運転席にウインドウロック機能を備えること
・運転席と助手席にエアバッグ装備
上記項目が、パトロール用の「無線警ら車」と、交通取締用の「交通取締用四輪車」共通で求められる性能です。
無線警ら車に要求される仕様
日常のパトロールに使用される無線警ら車には、前記の項目の他に、次の仕様が加わります。
・エンジンは2.5L級以上
・シート表皮は、ビニールレザーなど耐水性、耐久性の高い素材(要警察庁承認)
・トランクルーム床面や室内床面は塩化ビニールなど撥水性が良い素材
・トランクルームの容量は450L以上
・トランクは1万回の開閉に耐え得る構造であること
・車両停車時に良好に電力供給を行うため、手動または自動でエンジン回転数を上げ維持できること(手動の場合、インパネの警察庁承認位置に操作部を装備)
・屋根は昇降機付き警光灯を装備するため、必要な補強を行う
・サスペンションはトランクに60kgの荷物を常時積載し、昇降機付き警光灯を装備下状態で20万kmの走行に耐え得る構造であること
停車中にエンジン回転数を上げることができる構造は、あまりお目にかかる機能ではありません。また60kgの荷物とサイレンを積んだまま20万kmの走行に耐えなければならない過酷な性能も要求されます。
・エンジンは2.5L級以上
・シート表皮は、ビニールレザーなど耐水性、耐久性の高い素材(要警察庁承認)
・トランクルーム床面や室内床面は塩化ビニールなど撥水性が良い素材
・トランクルームの容量は450L以上
・トランクは1万回の開閉に耐え得る構造であること
・車両停車時に良好に電力供給を行うため、手動または自動でエンジン回転数を上げ維持できること(手動の場合、インパネの警察庁承認位置に操作部を装備)
・屋根は昇降機付き警光灯を装備するため、必要な補強を行う
・サスペンションはトランクに60kgの荷物を常時積載し、昇降機付き警光灯を装備下状態で20万kmの走行に耐え得る構造であること
停車中にエンジン回転数を上げることができる構造は、あまりお目にかかる機能ではありません。また60kgの荷物とサイレンを積んだまま20万kmの走行に耐えなければならない過酷な性能も要求されます。
覆面パトカーに要求される仕様
覆面パトカーは正式名称を「交通取締用4輪車(反転警告灯)」といいます。ドライバーがよく見かけるパトカーですが、できるだけお世話になりたくないですね。交通取締用4輪車に要求される仕様は、次の通りです。
・エンジンは3.0L級以上
・駆動方式はFR
・シート表皮は警察庁が承認した色合いのビニールレザー
・トランク容量は430L以上
・サイドミラーは電動式
・後部ウインドウには通過率15%のダークフィルムを貼付
・サイドバイザー装備
高速道路上の取り締まりも想定した3.0L以上の大排気量エンジンとFRという組み合わせですが、見方を変えるとちょっとした走り屋です。黒のシート表皮は、一見豪華な内装ですが、ビニール素材でむしろ慎ましさを感じます。後部ガラスのダークフィルムは、違反切符を着る時の違反ドライバーへの配慮なのでしょう。
さらに交通取締用に使用される通常のパトカー(交通取締用4輪車)があります。こちらは、上記の無線警ら車に3.0L以上のエンジンを搭載したものが使用されるようです。
ちなみに、以上の細かな仕様に応えるため、トヨタではクラウンをベースにパトカー仕様を製造し、カタログまで用意しています。2018年7月現在、自動車メーカーが製造するパトカー専用車は、クラウンのみです。
・エンジンは3.0L級以上
・駆動方式はFR
・シート表皮は警察庁が承認した色合いのビニールレザー
・トランク容量は430L以上
・サイドミラーは電動式
・後部ウインドウには通過率15%のダークフィルムを貼付
・サイドバイザー装備
高速道路上の取り締まりも想定した3.0L以上の大排気量エンジンとFRという組み合わせですが、見方を変えるとちょっとした走り屋です。黒のシート表皮は、一見豪華な内装ですが、ビニール素材でむしろ慎ましさを感じます。後部ガラスのダークフィルムは、違反切符を着る時の違反ドライバーへの配慮なのでしょう。
さらに交通取締用に使用される通常のパトカー(交通取締用4輪車)があります。こちらは、上記の無線警ら車に3.0L以上のエンジンを搭載したものが使用されるようです。
ちなみに、以上の細かな仕様に応えるため、トヨタではクラウンをベースにパトカー仕様を製造し、カタログまで用意しています。2018年7月現在、自動車メーカーが製造するパトカー専用車は、クラウンのみです。
パトカーと市販車との違い
以上のパトカーの仕様から、一番の違いは無線警ら車のエンジン、内装、足回り、ルーフの補強であると言えます。内装に耐水性が高く水捌けの良い素材を求めるのは、けが人の流血を拭き取りやすくするためと言われています。この点はパトロール主体の無線警ら車ならではの仕様です。
また、あくまで都市伝説となりますが、警察庁から発表されていない、パトカーと市販車にはある違いがあると噂されています。
また、あくまで都市伝説となりますが、警察庁から発表されていない、パトカーと市販車にはある違いがあると噂されています。
パトカーには秘密のチューニングが施されている!?
1980年代、週刊少年ジャンプに連載されていた漫画『よろしくメカドック』では、有名チューナーの双子の弟が高速警察隊所属で、パトカーのエンジンにチューニングを施し、出力をアップさせていたという話がありました。これはまったくの都市伝説で、警察みずからパトカーにチューニングを施すことはありません。
ただし、メーカーがチューニングした車両をパトカーに仕立てることはあります。モデリスタがマークXにスーパーチャージャーをボルトオンしたカスタマイズカーをベースに、パトカーとして納品したのは有名です。性能は360ps、最高速度は260kmとのこと。パトカーがスピードリミッターを解除しているという噂は、こういった高性能車の存在が元になっているのでしょう。
また、チューニングしなくても、市販状態で高性能な車をパトカーにしている例もあります。古くは三菱 GTOやR33 GT-R、NSXなど。最近では栃木県警にR35 GT-R NISMOをパトカーに導入したことが話題になりましたね。
ただし、メーカーがチューニングした車両をパトカーに仕立てることはあります。モデリスタがマークXにスーパーチャージャーをボルトオンしたカスタマイズカーをベースに、パトカーとして納品したのは有名です。性能は360ps、最高速度は260kmとのこと。パトカーがスピードリミッターを解除しているという噂は、こういった高性能車の存在が元になっているのでしょう。
また、チューニングしなくても、市販状態で高性能な車をパトカーにしている例もあります。古くは三菱 GTOやR33 GT-R、NSXなど。最近では栃木県警にR35 GT-R NISMOをパトカーに導入したことが話題になりましたね。