渋滞だから海を走って江ノ島へ!? 水陸両用の道路交通法って?

Water car PANTHER 水陸両用車

※この記事には広告が含まれます

江ノ島といえば、神奈川県藤沢市にある有名な観光地。その江ノ島に限らず、夏になると水辺の観光地は、車で行くとほぼ渋滞に巻き込まれます。車で水上を移動できたら渋滞知らずで便利ですが、日本の道路交通法で水陸両用車を走らせることはできるのでしょうか。今回は、江ノ島を例に紹介していきたいと思います。
Chapter
水陸両用の車は日本にもある?
日本での道路交通法は?
江ノ島まで海を走って行くには?

水陸両用の車は日本にもある?

水陸両用の車があれば、海も湖も自由にクルージングできますね。ドライブや観光の楽しみもぐんと幅が広がりそうです。そんな水陸両用の車と言えば、パリやロンドンが有名ですが、日本でも走っているのはご存知ですか?

横浜みなとみらいでは、陸からみなとみらいの景色を楽しんだあと、そのまま乗り換えることなく、海へダイブ。陸から見る景色とは違った絶景を海から楽しめるこの水陸両用バスは、観光の目玉の一つになっています。

横浜みなとみらいの他にも東京のお台場周辺を観光する水陸両用バスや、大阪の桜之宮公園を流れる大川でも、水陸両用のバスが走っています。

日本での道路交通法は?

今では一般化された水陸両用車ですが、一般使用が実現するまでに、お役所の許可がなかなか下りず、多くの苦労がありました。

日本ではそもそも、車は道路を走る物という固定観念が定着していたため、水陸両用の車が、許可もなく水上を走行することはできませんでした。

水陸両用の車と言いますが、車であるのは地上を走るときだけ。当然ですが、水上を走らせる時は「船」という扱いになります。さまざまな提案が出ましたが、最終的に承認を得たのは「川岸に一度車を停めて、船舶免許を持った人と運転を交代する」というもの。一人で運転するには、自動車免許と船舶免許の両方が必要ということです。

運用する車両は、安全に陸上走行並びに水上運行できることを証明し、国土交通省の許認可を受けなければならず、公道上では道交法、水上では海上交通安全法や海上衝突予防法、港則法、湖川・特定水域での交通ルールに則った運用が求められるとのこと。

一方でダムを保有している電力会社が、点検整備に水陸両用車を使用することは珍しくないのだとか。しかし、ダムは私有地なので、道交法のような難しい話は出てきません。

江ノ島まで海を走って行くには?

国土交通省の許認可を受けている水陸両用車で、公道・水上での交通ルールに則った運用をするのであれば、「江ノ島まで海を走って行く」ことは現実的なものと言えます。

藤沢の鵠沼海岸あたりまでは道路を使って、そこから船舶免許を持ったドライバーに運転を変わってもらうという流れでしょうか。しかし、それが可能なら自分の運転で海を渡りたいというのが理想ですね。

必要な免許は、平水区域および海岸より5海里(約9キロメートル)以内を航行できる2級船舶免許です。

海外では水陸両用車がいくつか販売されているので、購入するのはそれほど難しいものではありません。しかし、日本でナンバーを取得して公道を走らせるとなると、ガス検を始めとしたさまざまな検査をクリアしなければなりませんし、はれてナンバーを取得できても、陸上から水上へと移動するときには、港湾なり海岸なり、自治体なりの使用許可なども必要になるでしょう。

そう考えると、個人で水陸両用車を満喫するのは、かなり高いハードルがありそうです。しかし、渋滞する江の島大橋を横目に水陸両用車でスイスイ海を走っていけたら、なんとも言えない優越感に浸れそうですよね。

【お得情報あり】CarMe & CARPRIMEのLINEに登録する

商品詳細