タクシーや官公用車に多く採用…フェンダーミラーのメリット・デメリットは?

タクシー

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かつて、日本では法令(道路運送車両法第44条(後写鏡等))の規定により、ボンネット付きの車両はフェンダーミラーを装着するよう決められていました。ドアミラーは1983年の規制撤廃までは、「違法パーツ」(ボンネットの無いクルマ以外)とされていたのです。とはいえ、現在でもフェンダーミラーを装着しているクルマを見かけます。そこには、何か理由があるはず。フェンダーミラーにするメリットは何でしょう?
Chapter
フェンダーミラーのメリット・デメリットは?
なぜタクシーや官公用車はフェンダーミラーが多いの?
ドアミラーの現代のクルマをフェンダーミラーにしてもOK?

フェンダーミラーのメリット・デメリットは?

メリット

クルマの前方に設置するフェンダーミラーは、ドアミラーと比べてドライバーの視線の移動が少なく、確認を素早く行えることが最大のメリットです。

目線の移動、頭部の(首をひねる)動きが小さいので、ドライバーの疲労も少ないでしょう。また多くの方が感じるように、クルマ前方のフェンダー側面~ドアまで鏡面に入るため、車幅感覚もつかみやすくなります。

また「空力」にも優れているとも言われています。これは形状を考えればなんとなくわかる気もしますね。

デメリット

一方デメリットは、ドライバーからミラーまでの距離がドアミラーよりも遠いため、同じだけ離れた場所に人やクルマがあっても、相対的に小さく見えます。そのため、ドアミラーに慣れたドライバーは、最初に違和感を感じることでしょう。

また旧車の場合は、ミラーの角度調整に難儀します。電動調整機能が付いていれば問題ないのですが、それが無い場合は、ミラーを調整、乗り込んで確認を何度か繰り返すか、友人などの手を借りて調整するようになります。

さらに形状によっては雨による水滴で後方が見えにくくなることもあります。この場合も、車内からは手が届きませんから、クルマから降りて拭かなければなりません。

なぜタクシーや官公用車はフェンダーミラーが多いの?

タクシーや官公用車にフェンダーミラーが多い理由は、機能性とは別のところにありました。

いずれも要人、お客様を乗せる性質のクルマなので、ドアミラーでは助手席側を確認する際に、助手席に乗った方のほうを向かなければなりません。そのとき助手席に乗車した方が、「運転手から見られている」と感じてしまうのを避けるために、フェンダーミラーを採用しているそうです。

さらに横を向いて確認すると、外部から「助手席の人間と話しているように見える」、あるいは後部に対して「聞き耳を立てているように見える」といった理由もあるそうです。

しかし、アメリカの大統領専用車やイギリス王室専用車などはドアミラーなので、これは日本的な気遣いなのかもしれませんね。

ドアミラーの現代のクルマをフェンダーミラーにしてもOK?

現在はドアミラーのクルマが主流です。しかしなかには、あえてドアミラーを外してフェンダーミラーにしたい、クラシカルなテイストや、前述のようなフェンダーミラーならではのメリットを得たい、という方もいるでしょう。

ドアミラーのクルマにフェンダーミラーを装着することは、できます。アフターパーツとして存在するので、入手も難しくありませんし。とはいえ歩行者保護のために、後写鏡などについての保安基準が定められているので、それに抵触しないことが条件になります。

ただ、現在のクルマはドアミラーを含めたデザインで纏められているので、フェンダーミラーが似合うかどうかはなんともいえないところですね…。

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