2017年に消えていった生産終了車たち
更新日:2024.09.09
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新型車がデビューするとなれば、メーカーはプロモーションに力を入れますし、各メディアも注目して取り上げます。
しかし販売を終了するときは、ひっそりと…。今回は、2017年に粛々と生産終了してしまった車を紹介します。
文・吉川 賢一
しかし販売を終了するときは、ひっそりと…。今回は、2017年に粛々と生産終了してしまった車を紹介します。
文・吉川 賢一
ホンダ CR-Z
2010年に、販売開始されたホンダのライトウェイトスポーツが、CR-Zです。1.5ℓ直4SOHC i-VTECエンジンと、IMAハイブリッドシステムの組み合わせで、「ハイブリッドなのにスポーツカー」というインパクトのあるデビューをはたしました。
トランスミッションは専用設計の6速MTと、パドルシフト付きのCVTが設定されており「世界初の6速MT搭載ハイブリッド車」という、スポーツカーイメージの強いホンダらしいクルマでした。
しかし、2+2のパッケージングで犠牲になったリアシートの狭さや、見た目の印象とは裏腹にパワーの貧弱さが否定できず、販売は苦戦。2017年1月に販売終了となりました。
トランスミッションは専用設計の6速MTと、パドルシフト付きのCVTが設定されており「世界初の6速MT搭載ハイブリッド車」という、スポーツカーイメージの強いホンダらしいクルマでした。
しかし、2+2のパッケージングで犠牲になったリアシートの狭さや、見た目の印象とは裏腹にパワーの貧弱さが否定できず、販売は苦戦。2017年1月に販売終了となりました。
トヨタ SAI
トヨタブランドとしてはプリウスの発売以来12年ぶり、2車種目のハイブリッド専用モデルとして2009年にデビューしたSAI。プリウスよりも上位のアッパーミドルクラスに位置した、日本国内専用モデルです。
基本となるハイブリッドシステムはプリウスと同じリダクション機構付THSⅡですが、プリウスの1.8ℓエンジンに対してSAIは2.4ℓのエンジンを搭載し、ハイパワーでありながらコンパクトカーや軽自動車に匹敵する低燃費を実現しました。
クラウンよりも維持費が安く、室内空間も広いので首都圏を中心にタクシーとしての需要もあり、街で目にする機会も多い印象ではありますが、2017年11月に新型カムリに統合されるかたちで販売終了となりました。
ちなみに、SAIと共通のパッケージを用いたレクサス HS250hは、2017年12月に販売終了がアナウンスされました。
基本となるハイブリッドシステムはプリウスと同じリダクション機構付THSⅡですが、プリウスの1.8ℓエンジンに対してSAIは2.4ℓのエンジンを搭載し、ハイパワーでありながらコンパクトカーや軽自動車に匹敵する低燃費を実現しました。
クラウンよりも維持費が安く、室内空間も広いので首都圏を中心にタクシーとしての需要もあり、街で目にする機会も多い印象ではありますが、2017年11月に新型カムリに統合されるかたちで販売終了となりました。
ちなみに、SAIと共通のパッケージを用いたレクサス HS250hは、2017年12月に販売終了がアナウンスされました。
マツダ ビアンテ
日産やトヨタで人気となっていた、ワンボックス型ミニバンのカテゴリーに投入すべく、同社のプレマシーをベースに新しいミニバンを開発。2008年に発売された車両が、ビアンテです。
歌舞伎の「隈取」を意識したという、フロント周りのデザインが特徴的で、エキゾチックな雰囲気を醸し出しながらも、広い視界と車内空間を確保し、ライバルに引けを取らない存在感を発揮しました。
しかしこのクラスのミニバン市場が縮小した結果、トヨタ、日産、ホンダのトップ3以外は苦戦するようになり、結果的にマツダはミニバン市場から撤退。ビアンテは、2017年9月に生産終了となりました。
歌舞伎の「隈取」を意識したという、フロント周りのデザインが特徴的で、エキゾチックな雰囲気を醸し出しながらも、広い視界と車内空間を確保し、ライバルに引けを取らない存在感を発揮しました。
しかしこのクラスのミニバン市場が縮小した結果、トヨタ、日産、ホンダのトップ3以外は苦戦するようになり、結果的にマツダはミニバン市場から撤退。ビアンテは、2017年9月に生産終了となりました。
スバル エクシーガ クロスオーバー7
2008年に発売されたスバルのミニバン エクシーガをベースに、2015年にデビューしたクロスオーバーSUVがエクシーガ クロスオーバー7です。
水平対向エンジン、3列シートに加えて、数々の安全装備が施され、まさに「スバルらしいSUV」です。プラットフォームをはじめとした部品の、約50%をレガシィと共有しているからこそ得られる、安定した走りと多人数乗車の両立は他の追従を許さない完成度の高いクルマでした。
スバルはかつて、ドミンゴやトラヴィックといった、多人数乗りの乗用車開発を自社として手がけてきた経緯がありますから、「スバルらしい」多人数乗りのSUVが姿を消すのは寂しい限りです。2017年12月で受注受付が終了となりました。
水平対向エンジン、3列シートに加えて、数々の安全装備が施され、まさに「スバルらしいSUV」です。プラットフォームをはじめとした部品の、約50%をレガシィと共有しているからこそ得られる、安定した走りと多人数乗車の両立は他の追従を許さない完成度の高いクルマでした。
スバルはかつて、ドミンゴやトラヴィックといった、多人数乗りの乗用車開発を自社として手がけてきた経緯がありますから、「スバルらしい」多人数乗りのSUVが姿を消すのは寂しい限りです。2017年12月で受注受付が終了となりました。
トヨタ アイシス
日本国内専用車として企画・開発されたミニバンが、アイシスです。左側通行専用設計の左右非対称ボディを採用した、ウィッシュの兄弟車(ウィッシュは2017年10月で販売終了)は、2004年に発売開始されて以来、13年間、一切フルモデルチェンジが実施されませんでした。
エンジンは2.0Lと1.8LのDOHCで、助手席側にはセンターピラー内蔵の"パノラマオープンドア"を採用。助手席ドアとスライドドアを開けるとセンターピラーのない広大な開口部が現れます。
5ナンバーサイズの取り回しの良さと、ピラーレスによる快適な乗降性や積載性、シンプルで飽きのこないデザインが、ファミリーカーとして人気になりました。13年のロングセラーモデルというのも、うなずけます。
しかし時の流れとともにトヨタのミニバン販売の主軸はシエンタやノア/ヴォクシーへと移っており、アイシスはラインナップの整理を受けてしまったと言わざるを得ないでしょう。2017年12月で販売終了となりました。
エンジンは2.0Lと1.8LのDOHCで、助手席側にはセンターピラー内蔵の"パノラマオープンドア"を採用。助手席ドアとスライドドアを開けるとセンターピラーのない広大な開口部が現れます。
5ナンバーサイズの取り回しの良さと、ピラーレスによる快適な乗降性や積載性、シンプルで飽きのこないデザインが、ファミリーカーとして人気になりました。13年のロングセラーモデルというのも、うなずけます。
しかし時の流れとともにトヨタのミニバン販売の主軸はシエンタやノア/ヴォクシーへと移っており、アイシスはラインナップの整理を受けてしまったと言わざるを得ないでしょう。2017年12月で販売終了となりました。
どんなクルマでもメーカーとしては売れなければ意味がありません。そのためメーカーは、ラインナップの整理、または不人気になった時点で販売終了を決定します。
今回取り上げたクルマを眺めると、デビュー当時、新鮮で斬新な印象を与えた車種が多く、時代の変化をあらためて感じませんか?
今回取り上げたクルマを眺めると、デビュー当時、新鮮で斬新な印象を与えた車種が多く、時代の変化をあらためて感じませんか?