ヘリテージモデルとは?メーカーが出す理由も解説
更新日:2024.09.09
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2008年の登場からすでに10年が経った日産 フェアレディZ。次期型のうわさも聞こえてきましたが、先日、現行モデルに「ヘリテージ・エディション」が追加され、2018年5月11日から発売されます。
文・吉川賢一
文・吉川賢一
ヘリテージモデルとは?
ヘリテージ(heritage)という言葉には「受け継いだもの、代々継承していくべきもの、遺産」という意味があります。
クルマになぞらえて言うと、単に古いというだけではなく、それぞれのクルマが誕生したその時代において、後世になにかしらの影響を残した、という意味に近いかと思います。”往年の名車”と呼ばれるような、デザインやレースなどの功績があるクルマを指しています。
似た意味をもつ、オマージュ(hommage:フランス語)は「尊敬、敬意、賛辞」を表しており、BMWが2016年に出したコンセプトカー、2002オマージュのように、名車2002に敬意を払い、現代のデザイン技術でよみがえらせてみせたのは有名です。
では、なぜメーカーはヘリテージモデルを出すのでしょうか。
クルマになぞらえて言うと、単に古いというだけではなく、それぞれのクルマが誕生したその時代において、後世になにかしらの影響を残した、という意味に近いかと思います。”往年の名車”と呼ばれるような、デザインやレースなどの功績があるクルマを指しています。
似た意味をもつ、オマージュ(hommage:フランス語)は「尊敬、敬意、賛辞」を表しており、BMWが2016年に出したコンセプトカー、2002オマージュのように、名車2002に敬意を払い、現代のデザイン技術でよみがえらせてみせたのは有名です。
では、なぜメーカーはヘリテージモデルを出すのでしょうか。
ヘリテージモデルを出す理由は2つ
一つ目の理由は、クルマの歴史を絶やさないため。日産 フェアレディZは、初代S30型の登場が1969年なので、今年で生誕50年を迎えます。
各自動車メーカーは、長年、良いクルマを作ってきた歴史を持っています(一部の新規参入メーカーは除く)。その間には、つねに自社の商品と向き合い、競争力のあるクルマとなるよう開発を行い、顧客へ提案してきました。その商品を手に取った顧客は、良い商品ならリピーターとなり、悪いと判断すれば他メーカーに移る。こういったサイクルを通じて、生き残りをかけた競争を繰り返してきたのです。
「長い歴史を持つメーカーは強い」というよりも、「強いからこそ長年生き残っている」のです。メーカーにとって、そこで成功した歴史をもつクルマは“財産”であるというわけです。
そして二つ目は、次期型車ヘのメッセージを持たせるためという理由があります。
次期型にモデルチェンジがあるのか否か、それはまだわかりませんが、話題となるために出していることもあります。古くからのファン、そしてこれから顧客になってくれそうな若い世代に認知してもらう、こういった役割を担っているとも考えられます。
各自動車メーカーは、長年、良いクルマを作ってきた歴史を持っています(一部の新規参入メーカーは除く)。その間には、つねに自社の商品と向き合い、競争力のあるクルマとなるよう開発を行い、顧客へ提案してきました。その商品を手に取った顧客は、良い商品ならリピーターとなり、悪いと判断すれば他メーカーに移る。こういったサイクルを通じて、生き残りをかけた競争を繰り返してきたのです。
「長い歴史を持つメーカーは強い」というよりも、「強いからこそ長年生き残っている」のです。メーカーにとって、そこで成功した歴史をもつクルマは“財産”であるというわけです。
そして二つ目は、次期型車ヘのメッセージを持たせるためという理由があります。
次期型にモデルチェンジがあるのか否か、それはまだわかりませんが、話題となるために出していることもあります。古くからのファン、そしてこれから顧客になってくれそうな若い世代に認知してもらう、こういった役割を担っているとも考えられます。
ヘリテージカーを見ることが出来るイベント
ちなみに、日本ではヘリテージカーを見ることが出来る場所がいくつかあります。
たとえば神奈川県座間市にある『日産ヘリテージコレクション』では、歴代の日産のヘリテージカーが、約300台展示されています。歴代のスカイライン、歴代フェアレディZ、レーシングカーの見学など、日産の80年の歴史、技術の歴史、デザインの歴史など、2時間のツアーを楽しむことが出来ます(事前予約制)。
また、『オートモビルカウンシル』というヘリテージカーを眺めることが出来るイベントが毎年開催されており、第3回目を数える今年は、2018年8月3日〜5日の3日間、千葉県の幕張メッセにて予定されています。
昨年は、日本車メーカー(スバル、トヨタ、日産、ホンダ、マツダ)、輸入車メーカー(アウディ、ボルボ)、ヘリテージカー販売店13社、サプライヤー、オーナーズクラブ5団体などが出展し、盛り上がりを見せていました。
興味がある方はぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。
たとえば神奈川県座間市にある『日産ヘリテージコレクション』では、歴代の日産のヘリテージカーが、約300台展示されています。歴代のスカイライン、歴代フェアレディZ、レーシングカーの見学など、日産の80年の歴史、技術の歴史、デザインの歴史など、2時間のツアーを楽しむことが出来ます(事前予約制)。
また、『オートモビルカウンシル』というヘリテージカーを眺めることが出来るイベントが毎年開催されており、第3回目を数える今年は、2018年8月3日〜5日の3日間、千葉県の幕張メッセにて予定されています。
昨年は、日本車メーカー(スバル、トヨタ、日産、ホンダ、マツダ)、輸入車メーカー(アウディ、ボルボ)、ヘリテージカー販売店13社、サプライヤー、オーナーズクラブ5団体などが出展し、盛り上がりを見せていました。
興味がある方はぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。
吉川賢一
モーターエンジニア兼YouTubeクリエイター。11年間、日産自動車にて操縦安定性-乗心地の性能技術開発を担当。次世代車の先行開発を経て、スカイラインやフーガ等のFR高級車開発に従事。その後、クルマの持つ「本音と建前」を情報発信していきたいと考え、2016年10月に日産自動車を退職。ライター兼YouTube動画作成をしながら、モータージャーナリストへのキャリア形成を目指している。