フェアレディZ、ソアラ、RX-7…"ネオクラシックカー"のススメ

フェアレディZ Z32

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最近、「ネオクラシックカー」が注目を浴びています。日本車の場合、「クラシックカー」と呼ばれる車が1960年代から70年代あたりを指すのに対して、「ネオ」はそれよりも新しい世代、つまり1980年代から90年代頃までの車を指します。
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「ネオクラシックカー」が注目される理由
ネオクラシックカーのおすすめ3選

「ネオクラシックカー」が注目される理由

なぜいま「ネオクラシックカー」が注目されるのでしょうか?それはずばり、「バブル景気」に沸く時代に誕生した車だからです。

バブル崩壊後の現在はエコカーが主流となっていますが、当時は自動車メーカーも消費者も経済的に元気で、湯水のようにコストをかけて開発した車が次々にリリースされました。メーカー同士が競い合うようにいわゆるデートカーやスペシャルティカー、ハイソカーを世に送り出し、おおいに盛り上がった時代でした。

戦後間もなく作られた“クラシックカー”よりも信頼性があり、メンテナンスもしやすく、パーツもそこそこ世に出回っており、相場も落ち着いていてうまくいけば極上コンディションの車が手に入ります。

「最近のエンジンは燃費優先で細かく制御されているし、ミッションはみんなCVTだし、デザインもなんだか個性が感じられなくてつまんないな…」という心の声に正直な、感度の高いクルマ好きがカタルシスを求めて、なかば吸い寄せられるように手に入れるのが『ネオクラシックカー』なのではないでしょうか。今日はそんなネオクラシックカーのなかから、魅力的な3台を紹介いたします。

ネオクラシックカーのおすすめ3選

日産 フェアレディZ(Z32)

1989年にデビューしたフェアレディZ(Z32)が国産車初の280馬力到達を実現したことは有名ですが、それまでの軽快なスポーツカーイメージであったZ31とは異なるコンセプトであることはそのスタイリングからもよくわかります。

Z32は堂々としたワイド&ローフォルム、ショートノーズで「グランツーリスモ」としての雰囲気を漂わせていながらも、ハンドリングを重視していた当時の日産らしく4輪マルチリンクやスーパーHICASを採用し、スポーツカーらしい運動性能も持ち合わせていました。

実際、3リッターV6ツインターボエンジンは当時のスカイラインGT-Rを最大トルクで上回る日産最強のユニットでした。

どっしりとしたボリューム感がありながらも、意外とシンプルで飽きがこないデザインは30年近く経過した現在の目で見ても、素直に「かっこいい!」と言えます。ラインナップは2シーターとTバールーフ搭載の2by2、手動の幌を備えるコンバーチブルという、まさに時代を反映したお手本のような車です。

トヨタ ソアラ(Z30)

※写真はレクサスSC

高性能なツインカムエンジンや最先端のハイテク装備満載で「ハイソカー」人気を牽引した初代・2代目に続いて、1991年にデビューした3代目は大きくイメージチェンジしました。

ボディは大型化され、全体的に丸みを帯びたデザインが特徴で、特にフロントライトまわりはインパクトがあります。真正面から見るとフェンダー、ドアパネルがボリュームたっぷりに張り出しており、当時としては衝撃的なエクステリアでした。

インテリアもゴージャスで、上級グレードには本革シートが標準装備。ソアラ伝統のデジタルメーターも、高級クーペの名に恥じない雰囲気を醸し出していました。

エンジンは、セルシオにも搭載された1UZ-FE型4リッターV8NA(260ps)と、1JZ-GTE型2.5リッター直6ツインターボ(280ps)があり、後者には4速ATに加えて5速MTも用意されていました。また4リッターモデルには、電子制御サスペンションが採用され、後にアクティブコントロールサス仕様も登場しました。

当時、新車で300万円以上、一番高いモデルで700万円を超える贅の極みともいえる2ドアクーペは、いま乗っても「良い車」と評価されるに値します。

マツダ サバンナRX-7(FC3S)

1985年にサバンナRX-7がフルモデルチェンジしてプラットフォームが新しくなり、リアサスペンションは独立懸架化、セミトレーリングアーム マルチリンク、エンジンはインタークーラーターボ付き13Bロータリーエンジンを搭載。フロントブレーキは日本車初となる、対向4ピストンのアルミキャリパーを採用しています。

スマートなボディで排気量も2リッター以下なので5ナンバー車。プアマンズ ポルシェなどと言われ、ポルシェ944と比較されることもありましたが、動力性能は944を上回るものでした。

FC3Sの魅力はシャープなコーナリング性能でしょうか。ニュートラルステアではなく弱オーバーステアでピーキーな特性があり、シビアなコントロールをドライバーが楽しむというやや”玄人志向”なところに、マツダのこだわりを感じます。

「ピュアスポーツ」としての位置付けゆえ、いまとなっては程度の良い個体は非常に少ないと言わざるを得ませんが、逆に言えば唯一無比の車を絶滅寸前に手に入れる覚悟であれば、チャンスは今しかないのかもしれません。

他にもここではご紹介しきれないほどたくさんの魅力的な『ネオクラシックカー』があります。自動車メーカーが改めてこの時代の純正部品を供給する動きも一部あるようですから、新たな側面から「車選び」を見直してみるのはいかがでしょうか。

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