トライアンフが放った、ツーリングマシンの本命

アヘッド トライアンフが放った、ツーリングマシンの本命

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イギリスのトライアンフがリリースしたこのバイクを見て皆さんはどう感じるだろうか。デカイ、メカメカしい? しかし、どうやらアドベンチャーツーリング系と呼ばれるこの迫力満点のジャンルのバイクが世界的に人気となっている。

text:鈴木大五郎 photo:渕本智信 [aheadアーカイブス vol.116 2012年7月号]
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トライアンフが放った、ツーリングマシンの本命

トライアンフが放った、ツーリングマシンの本命

僕個人としてはどうだろう。流行に流されているわけではないけれど、やはり最近、気になる存在となっているのは確かなのだ。

アドベンチャー系のバイクを意識したのはもう20年近くも前。お世話になっていたバイク屋さんに集まるライダーの中に、このジャンルのきっかけとなったマシン、BMWのGSに乗っているこじゃれたおじさんがいた。若かった僕は、最初は、そのバイクにまったく魅力を感じなかった。こんなデカ過ぎるバイクどこで使うのよと。

しかし、このような仕事を始めた十数年前からは、各メーカーのアドベンチャー系マシンをすべて試乗する機会にも恵まれ、スタイリングはともかく。走りに関しては納得した。いやいや、こんなにいいもんだったのか! と目からうろこが落ちた。さて現状、最後発となるこのマシン。ライバル車を研究しまくっての登場だけに、完成度が高いのは、走りはじめですぐ感じられる。

これだけ大柄なのに、走り出せばそんなプレッシャーはすぐに消え去る。ものすごく扱い易く乗り心地も高級感が溢れるのに軟派さがない。またこのジャンルのバイクは、ただ快適なだけでは味気ない。長距離を退屈させない楽しさがないと意味がないのだ。でも、このマシンはほぼフルスコアの合格点を与えられる。低速域での心地よい鼓動感。

そして豊かな中速域から想像以上のパワフルさと伸びきり感を持つ高回転域。さらには、それだけで存在を知らしめることが出来るエギゾーストノート。しかも、安全性能はすこぶる高く、走行中の安心感は2輪車史上最高レベル。それは、どっしりとした山のような種類のものではなく、スポーツ性のなかに感じられるもの。
だからこそ、ちょっと攻めていこう! という遊び心を刺激する。そして、これを支えるシャーシやサスペンションがまたしっかりしているから実際攻められるし、かなり速い。いや、非の打ち所がないですよ。

「でも、僕はもうちょっと歳とってからでいいです」なんて言っている場合じゃないかもしれない。いくら扱いやすいって言ったって、それなりに大きいし重い。出来れば、多少体力に自信があるときに乗っていただきたい。

乗るだけでなく、ガンガン振り回せたほうが、より、このマシンの魅力が引き出せるはずなのだから。

▶︎クルーズコントロールトラクションコントロール、切り替え式ABSブレーキが標準装備。シート高やハンドル位置、スクリーンの調整も可能。シートヒーター、グリップヒーター、フォグランプやトップボックスに内臓された充電用電源など電気系アクセサリーも充実。これらを同時使用できる大容量ジェネレーターを採用している。
●SPECIFICATIONS
車両本体価格:¥1,999,200 
エンジン:水冷DOHC並列3気筒 12バルブ・1,215cc
最高出力:101kW(137ps)/9,300rpm
最大トルク:121N・m/7,850rpm
www.bmw-motorrad.jp/

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