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車のイレズミ…角度や照明で変幻自在な「グラインダータトゥー」とは?

西山君自慢の鷹が飛ぶ!「Vitz Rally Garuda(ガルーダ)」

トヨタ自動車大学校・ガルーダヴィッツ(撮影:横山大輔)

「この鷲がですね、グラインダータトゥーではなかなか無いと思うんですよ。」。少し緊張気味ながらも自信を込めた口調で話してくれたのは、「専門学校トヨタ東京自動車大学校」在学の西山将貴(にしやま・のぶたが)君。この学校からTRDラリーチャレンジに出走している、「Vitz Rally Garuda(ガルーダ)」のボディメイク担当者その人でした。

何か部分的に変わった塗装をしているな、と思ってラリー仕様のヴィッツRSをシゲシゲと眺めていたら、面倒見の良さそうな先生に「担当したコを呼んできますから、ぜひぜひ!」と引き合わせていただいたのです。

メガネの好青年、西山君にこれ幸いといろいろ話を聞いてみました!

グラインダータトゥーで絵を描くのは珍しい

トヨタ自動車大学校・ガルーダヴィッツ(撮影:横山大輔)

「グラインドタトゥーってユラユラした模様のものは結構あるんですけど、こういう模様(チェック)や、絵を描くのって意外と珍しいんです。」「ウチ(トヨタ東京自動車大学校)でも一昨年からグラインダータトゥーやってて、ユラユラ模様を2年やったんで、3年目はせっかくだからガラリと変えたかったんですよ!」

そう言って示してくれた、ヴィッツRSの青くキラキラ光るキレイなボンネットには、なるほどチェッカーフラッグのような模様の上で羽ばたく見事な鷹が!よく見るとすごい細かくてカッコイイじゃないですか!

絵心が無いとそもそもデザインできなそうですが、これをグラインダーで描いてしまおうというのが、まるで氷柱や木の柱からチェーンソーで彫刻作品を作り出してしまうアーティストのようで、素直にスゴイと思いました。

角度や照明で変幻自在な「グラインダータトゥー」

トヨタ東京自動車大学校・ガルーダヴィッツ

グラインダータトゥーというのは、一度塗装を完全に剥がして地金をムキ出しにしたところで、「グラインダー」という研磨・切削用の工具で傷をつけてアートを作る、文字通りの「車のイレズミ」。

結構深い傷をつけているようにも見えますが表面はツルツルです。

模様をつけていく前に余計な傷がつかないよう一度完全に研磨してピカピカの鏡面仕上げ。模様をつけたらクリアを分厚く縫って凹凸を埋め、その上から半透明の色を塗って仕上げるのですが、凹凸を埋めるための分厚い塗装の層によって照明や見る角度によっても全く印象が変わってくる、面白いドレスアップですね!

しかし一度塗装を全剥離するので鉄板ではサビがすぐ浮いてしまうから時間との勝負のはず。こんな複雑な絵を描いていたらサビてきて大変だったのでは?と西山君に聞くと、「いや、それはもう大変でしたね…」と、言葉少なに何か思い出したような顔をしていました。

貼ったのかと思ったらラップ塗装

トヨタ東京自動車大学校・ガルーダヴィッツ

他にも見た目で深みを持たせる3D塗装やキラキラしたラメ塗装が随所に使われた「Vitz Rally Garuda(ガルーダ)」でしたが、もう一つ目についたのが、何か「塗り物」など工芸品っぽい模様のあしらわれた部分。「ラップ塗装」と書かれてあったので、塗装した何かをラッピングでもするのかと思ってこれも西山君に聞くと、

「ラップを使った塗装ですね。最初に下地を塗って、その上から色をつけたラップを使って模様を作るんです。」「やり方は二種類あって、クシャクシャにしたラップに色をつけて塗装面に置いて剥がすパターンと、丸めたラップに色をつけて、スタンプのように細かく押していくパターンがあるんですよ。」

今回は後者のパターンでやったそうです。確かにこういう模様をつけた車は見た事がありましたが、てっきりカッティングシートかと思ったら塗装だったんですね!ありがとうございます西山君!勉強になります!

ちなみにもちろんラリー車なので、走るたびに洗車してピカピカにして、せっかく仕上げた塗装をなるべく見てもらう努力もされているとの事。ラリー会場で見かけたら、ぜひジックリ見てみてください!

トヨタ東京自動車大学校のブースにはパブリカGTも!

特殊塗装の分野は奥が深くて面白かったですが、他にもこの学校のブースは面白い展示をしており、プレゼンタイムでは学生さんがマイクを取って、よく通る声で立派な発表をしていたのも印象的でしたね。若者のクルマ離れなど、本当にここでは無縁な気がしてきます。

最後に面白かったのが「パブリカGT」。何と初代のUP20パブリカ(ヴィッツのご先祖です)にオーバーフェンダーなどを装着した走り屋仕様!さすがにガラス周りのモールなど劣化してヒビ割れたゴム製の部品まではリペアされていませんでしたが、それがかえって現役風な気もします。

極めつけは、エンジンルーム内に鎮座したキャブレター。案内板を見ると「トヨタ純正中古品・ソレックス40PHH」って、もしかしてまだトヨタで部品出るんですか?!「いやいや、さすがにそれは。インターネットで中古を探してオーバーホールしたんですよ。」と、そばにいた先生に教えてもらいましたが、思わず興奮して質問してしまい、その節は失礼しました!


以上、さすがトヨタ系のブース、細かいところまで攻めてきますが何となく正統派!と思わせてくれた、「専門学校トヨタ東京自動車大学校」の皆さんのブースでした!若い皆さんの今後の活躍、期待しております!

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