直噴エンジンの燃費が良いと言われる理由とは?

ガソリンエンジンの構造と低燃費対策

SKYACTIV-G 1.3 マツダ 圧縮比14:1を実現した直噴エンジン

一般的なガソリンエンジンでは、吸気した空気にガソリンを霧状にして噴射、混合します。この混合気は吸気バルブの直前で作られ、シリンダー内に吸い込まれた時には混合気になっています。

それを圧縮しスパークプラグで点火することで、混合気が爆発。ピストンが押し下げられ、エンジンパワー(トルク)が生まれます。これが、4ストローク・ガソリンエンジンの基本的な構造です。

低燃費エンジンを作るために、世界中の多くのメーカーが技術革新に挑んでいるわけですが、ガソリンエンジンの燃費対策として有効なものとしては、2つ挙げられます。

1、圧縮比を上げること
2、シリンダー内の冷却をきちんと行うこと

これらがなぜ必要なのかを見ていきましょう。

圧縮比とノッキング対策

まず”圧縮比を上げる”ということに関してですが、エンジンの圧縮比とは、ピストンの下支点(ピストンが一番下の状態)とピストンの上支点(ピストンが一番上の状態)で、内燃室容積の比率です。この圧縮比が高いことは、エンジンの熱効率が良いということに繋がり、同じ燃料でもよりパワーが稼げたり、燃費が向上したりします。

そのため、この圧縮比を上げることは燃費向上に役立ちます。一般的な自然吸気エンジンで10:1、ターボエンジンでは9:1以下となります。ちなみに、ディーゼルエンジンでは20:1というものもあるようです。

圧縮は高いほど良いのであれば、単純に圧縮比を上げたエンジンを設計すればいいように思えますが、圧縮された混合気は高温になり、自然発火してしまうことがあり、ノッキング(早期点火)が起こります。

もうひとつの”エンジン冷却”ですが、これもノッキング対策に必要になります。

高回転時においてエンジンは、それ自体の熱によって圧縮比が適正であってもノッキングを起こす可能性があります。エンジン内に水をかけるわけにはいきませんから、高回転時にはガソリンを余計に噴射してシリンダー内を冷やします。これによってノッキングを防ぐことが可能になるのです。

ノッキングを起こすとエンジンが不調になるだけでなく、ひどい場合にはエンジンブローを起こす可能性もあります。そのため、メーカー側は圧縮比も上げすぎず、冷却用の燃料噴射も安全マージンを十分に取ってエンジンを作ることになります。これにより、従来のエンジンでは燃費向上に一定の限度を迎えることとなります。

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