エンジンのエアフィルター(エアクリーナー)…形状による違いは?

エアクリーナー

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純正のエンジン吸気用エアフィルター(エアクリーナー)のほとんどは、エアクリーナーボックスと呼ばれる箱状のケースに入っています。このエアフィルターには、アフターパーツとしてキノコ型やファンネル型など、さまざまな形状がありますが、性能に違いはあるのでしょうか?
Chapter
エアフィルターのかたち
純正は集塵力重視
キノコとプリンは吸気面積と効率重視

エアフィルターのかたち

クルマには、エアフィルターやエアクリーナーなどと呼ばれるパーツがあります。車検の際に交換されていることが多いので、整備項目で名前を知っているという方は多いのではないでしょうか。

このエアフィルターは、エンジンが取り込む空気からチリやホコリを取り除くことを目的に装着されており、長く使うと掃除機のフィルター同様、目詰まりを起こして、性能を低下させます。

形状は、ほとんどが四角く、乾式の場合は紙製、湿式の場合はスポンジが使われ、塗布したオイルで集塵します。純正は乾式が多く、箱状のエアクリーナーボックスに入っています。

純正は集塵力重視

紙でできた乾式の純正エアフィルターに対し、目の粗いスポンジを使って集塵力を若干落とす代わりに、吸気効率を上げているのがチューニングパーツの純正形状高効率エアフィルターです。

このタイプの特徴としては、エアクリーナーボックスに純正品の代わりに装着できるということ。吸気効率だけを見れば、けっして最適なかたちとは言えませんが、エンジンルーム内に入り込む余計なダストや水などから守られており、それなりの寿命があります。

また純正同様、冷えた空気を吸い込むのに最適な位置から吸気ができます。エンジンに入る空気は温度が低いほど密度が高く、燃焼するために十分な空気を取り込むことができるのです。

これが熱い空気を吸うと密度の低い空気で空燃比(空気と燃料の割合)が狂ってしまうため、エンジンの爆発燃焼して得られる力に少なからぬ影響が出ます。チューニングされたエンジンやブースト圧を上げたターボエンジンであればともかく、ノーマルエンジンは純正パーツで最高の効率を出すように設計されていますので、それだけを交換することにはあまり意味がありません。

余談ですが、エアクリボックスのエンジン側とエアフィルター装着部分のみ残してボックスをカットすると、むき出しエアフィルターと同じような状態になるので、吸気音が派手になります。

キノコとプリンは吸気面積と効率重視

キノコ型などのフィルターは、基本的には同じ発想で、フィルターの表面積を増やすと同時に、吸気効率を重視したフィルター素材を使っています。ファンネルタイプの場合は、さらに形状によってエアクリ周辺の空気を整流して吸い込みやすい効果を狙っています。

単純に言えば、これで吸える空気の量が増えるわけですが、それを変えただけでエンジンが求める空気の量が変わるわけでは無いので、正しく性能を発揮させるためには、エンジンの空燃比や排気効率の良いマフラーへの交換などが求められます。ある程度までは車の純正コンピューターで補正しますが、それ以上はコンピューターセッティングをしないと性能にうまく反映されません。

どちらかといえば、見た目の変化と吸気音が大きくなることの効果のほうが大きいこともあるのです。

キノコ型などは、エアクリーナーボックスがなく、エンジンルーム内にむき出しで装着されます。そのままであればエンジンルーム内の熱い空気を吸ってしまい、効果が出にくくなります。できれば遮熱板を装着して、エンジンの熱気から遮断しましょう。

純正のエアクリボックスを撤去してまで行うエアフィルター交換は、エンジンやコンピューター、吸排気などトータルのセッティングを行わない限りは、一部特殊な車種を除けばファッション的な要素にとどまります。

その場合は、見た目が大事となりますから、カラーやマメな掃除、早めの交換を心がけましょう。

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